ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

どこも一緒だなぁ~

2017-06-12 17:15:28 | 日記
みなさん、こんばんは。
数日前、先月、測定した富岡町の放射線量地図が完成したと連絡があり、作成された地図をメールで送っていただいた。

帰還困難区域の線量が下がっているのがわかった。
除染しなくても下がるんだなぁ~で、嬉しさと悔しさの半々だった。


体は大きいけど名前はちび
老牛の仲間入りしたのがわかる体つきになってきた。

連絡をもらったとき、測定でペアを組んだSさんが放射線管理関係の講演で名古屋に来ていると聞いてびっくり。
Sさんは一緒に測定をした時にいろいろな話をしてくれた。
長年、放射線管理の仕事をしてきた方だけに、とても勉強になったし面白かったです。

Sさんは被災地の除染について「国の基準が甘すぎる」と言っていたから、本当にやるせなかった。
除染は「ゼネコンの金儲け」って言われたことは、半分当たっていると思う。

Sさんの話は浪江町の山林火災の話から始まった。
4月下旬に発火し8日間燃え続け5月になって鎮火したこの山火事のニュースは、首都圏のTVで何度も取り上げられた。
放射性物質拡散のデマが広がったのも記憶に新しい。


除染後、山砂を入れられ草が生えなくなった牧場の姿。

Sさんはこの時、友人に「浪江町の山林火災で放射能が拡散していないか調べてほしい」と依頼を受け、火災現場付近に向かったらしいのですが、現場に向かう途中で松ちゃんと会ったことを話してくれた。

「えっ、なんでそんなとこに松ちゃんがいたの?野次馬???」と唖然とする僕にSさんは「松村さんは浪江に野鳥の生態調査で来ていたらしいのだけど、ばったり会ったからびっくりしましたよ」と。
そうだった。

松ちゃんは高線量区の浪江町おまる地区に巣箱を設置したから、月に一回は浪江に調査に行っているんだったっけ。ごめん


恐怖の松ちゃん号の前輪のタイヤ。
思わず「早く交換してよ!」と言ってしまいました。
マジ、やばいですよ。この溝なしのつるっつるタイヤ。
釘でなくても石の突起でパンクすると思います。

で、除染のことから南相馬市での害獣の話まで広く話された。

南相馬市も富岡町のようにイノシシ問題があり、その数は富岡と同じように増えているらしい。
捕獲しても増える方が多いから追いつかないとのこと。

どこも一緒だな~。
先月、松ちゃんも「今は出産ラッシュだから雌は山から降りてこないけど、来月には子供を連れて歩き回るぞ。そうなるとまた大変だな」と呆れた顔してたっけ。


松ちゃん早くご飯ちょうだいとおねだりする石松君

南相馬市は富岡町より1年早く避難指示を解除したのだけど、その実態を自分の耳で聞いて笑えなかった。
イノシシの成長は早く1年もすれば害獣になることは十分に考えられる。

ウリ坊の時はめちゃ可愛いんだけど、生まれて1年も過ぎたら怖い存在に。
子連れの母イノシシは、とても危ないので近寄らないでほしいです。
帰還した町民に何事もなく暮らしてほしい。


「与えたら与えるだけ食べる。いつも自分の餌をシロやさびに食べられるから自分の食べ終えると猫の餌食べに行くんだ」と松ちゃん。

町が少しづつ復興していく様を見るのはやっぱり嬉しい。
問題が多いのは当たり前。
これからも前向きに行こうっと。

今年はなかなか富岡に行けないです。
来週また出張があるし、休みも他の予定で埋まっていて早く来月にならないかなと思ってます。
なのでみなさん、松ちゃん情報はしばしお待ちください。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。



























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公道デビュー

2017-06-03 15:13:52 | 日記
みなさん、こんにちは。
昨日、富岡に行ってきました。

除染の打ち合わせも終えたし、松ちゃんの手伝いも出来たし、いつも車をメンテナンスしてくれる友人にも会えたので大満足の一日でした。


前回、植えられた野菜の苗は二日続きの強い雨のおかげで、たっぷりと水分をもらい健やかに育っていた。
トマトの苗は花を咲かせていました。

松ちゃんは相変わらずハードな日々を送っていて、数日前にはアメリカから20人くらいの学生さんが彼の家を訪問したらしい。

また僕が知らないところで彼はある組合の組合長になっていた。
農地保全の準備も整ってきて、これから本格的に始まる予定です。


テーブルの上にトラクター用のナンバープレート。
これを取るのに申請書を出したり、あちこち走り回って何かと大変だったと。

僕はこの日、松ちゃんに「大熊町の農機具屋に置いてある100馬力のトラクターを運ぶのを手伝ってくれねぇか」と言われ手伝うことに。
公道を走るのは初めてで、正直、ビクビクしてたんだけど、これはやるしかないなと根性を決めた。

見てみたら、これがまた本当にどでかいトラクターで、びびりました。
大型特殊免許は持っているけどメーカーによってレバーの位置は違うし、イセキで販売しているが外国製らしいと聞いてさらに真っ青に・・・。汗


ナンバープレートを取付ける松ちゃん。
がたいの良い松ちゃんが小さく見えたから僕の不安は倍増しました。

松ちゃんの軽トラックには除染の仕事を手伝った時に使っていた草刈り機の乗り物を積んでいたので、これは絶対に僕がやらないとだめなんだと。

だけど「このでかいトラクターで、あの坂道を走るの大丈夫だべか?」と、僕は汗をかきました(笑)


大熊町から富岡に入る公道での写真。
山麓線の長い登り坂ではトラクターの後ろに除染関係のトラックが数珠つなぎになっているのがバックミラーに写り、トラクターのあまりの遅さにいらいらしながら走った。

僕がいらいらしていたのだから、トラックの運転手さんはもっと苛っとしてただろうなぁ~
運転手のみなさん、ご迷惑をおかけしました。

大熊町の農機具屋さんから松ちゃんちまでの5km~6kmがめちゃくちゃ長く感じたし、重いアクセルをずっと踏み込んで足が棒のようになって疲れました。
それでもトラクターは無事に松ちゃんちの餌置き場に到着。


「公道を走るの初めてだべ?」と松ちゃん。

「はい、おかげ様で松ちゃんのおかげで公道デビューさせていただきました」と返したら満面の笑みで返してくれた。
タイヤが松ちゃんの肩当たりまであるから、トラクターの大きさがわかると思います。

大きなトラクターの移動を終えて僕はほっとした。

午前中にトラクターの移動をして午後1時に除染の打ち合わせでそちらに向かったのですが、あいにくの竜巻警報が出ていて打ち合わせ中は強い風と冷たい雨が降り、その時間に牛に餌遣りした松ちゃんもずぶ濡れになったと思う。
松ちゃん、お疲れ様でした。

6月1日に牛たちの引っ越しを予定していた松ちゃんでしたが、除染業者さんとの間でまだ出来ていないことがあるらしく、今しばらく牛たちには我慢してもらうとのこと。


今年の養蜂も始まりました。

今回、富岡に帰って自分の家の周りの家がさらに消えていたのには、寂しさを通り越して違うものを感じました。
4軒もの家が消えていて残りはたったの3軒。

車のメンテナンスをしてくれている隣町の友人の工場に行ったら、そこにあった家もなくなっていた。
富岡の自宅で消えた家を見てショックを受けていたのに、さらに隣町でもそれを見るとは思わなかった。

さすがに驚きました。
これが今の僕たちのふるさとです。

どうなろうと、今は新しい町に生まれ変わる過渡期なんだと言い聞かせ、これからも町を見ていこうと思います。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。





















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