ときぶーの時間

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帰還困難区域があること。

2017-10-20 15:36:01 | 日記
みなさん、こんにちは。
一昨日、富岡の松ちゃんに会ってきました。

このところ雨が降り続き肌寒い日が続いていますが、富岡での2日間は晴れて気持ちが良かったです。


「さ~て、行くか」と準備する松ちゃん。

今、富岡では新しいホテルなどが建ち、特に駅前から国道6号線沿いで復興の動きを見る事が出来ます。

それでも町の中心部から郊外へと車を走らせると誰もいないような寂しい町になる。


「ちょっと待ってな~。今、猫たちに餌やってから行くから」と猫たちのところへ。

福島原発事故から町にとどまり、その姿をずっと見続けた彼が「富岡と浪江の復興は時間がかかるぞ!・・・・・広野、楢葉だけだ。川内は80%住民が戻ったって言ってたけど、ほんとなんだべか?」と言っていた。

富岡町の帰還率は本当に低い。
彼は3つの区域に分けられた町の中に帰還困難区域がある富岡町と浪江町は、他の町村と違い全域解除までの道のりがまだまだ遠い事を憂いていた。

町を愛するがゆえの憂いです。


松ちゃんの牧場近くに唯一建っていた家もきれいに跡形もなくなっていました。

彼は町の基幹産業だった農業について「放射能が出なくても買わないんでねぇ~か?基準値の10分の1の10ベクレルでも出たら絶対に買わねぇ~だろ。風評被害があって難しいべな・・・」と嘆いていた。

今、富岡の農業は自分が食べるものしか作れない。
だけどイノシシの被害により、最終的には今年も壊滅状態だったから、帰還した友人と甲斐犬の子犬をもらって飼う事にしたらしい。

友人もこれで2匹。松ちゃんも2匹を飼う予定。
どうしたの?って聞いたら「一匹でも多くのイノシシを山に追い返すんだ」と笑いながら言ってた。
笑い事ではないんですけどね。

町や猟友会のみんなが頑張っているのだけど、賢くなりすぎたイノシシの駆除は進んでいないとの事。

僕の家の近くで子供を連れて堂々と歩くイノシシ一家を見ましたが、これじゃぁ~野菜などは食べられちゃうよな~と思った。


松ちゃん、何見てんだ?って聞いたら、「石松の目薬だ」で石松君に点眼。
石松君嫌がる、嫌がる。
「おらっ、石松。じっとしてろ!」と声を張り上げて苦戦するも、石松君じっとせず(笑)


こちらは石松君の治療中にやって来て、遊んでくれと気合いの顔で催促するさび。

遊んでやったのに僕の車(WAX洗車したばかり)のボンネットに飛び乗り、フロントガラス・天井・リヤウインドウにたくさんの足跡を付け、挙げ句の果てに車のフロント右の傾斜部で滑り落ちた。

その時にびっくりして両手両足の爪を立て落ちたものだから、僕の車は傷だらけ。え~!!!???(泣)でした。

猫の爪であんな傷付くの???チーンでした。


松ちゃんに文句言ったら、笑ってたけど僕も猫のことだから仕方ないよな~とすぐに諦めた。
牧場に着いてすぐに餌遣り。

雨が降り続き餌やり場はぬかるんでいて、牛たちは餌をやるときにしか来ないらしい。

「秋冬用の餌はもう3回用意した。明日も届くんだ」と聞き、牛の餌確保は順調に進んでいるようです。
今回は仲間の畜主さんの餌で量も多いとか言ってた。
大変だけど頑張ってください。


ヤマの頭に付いたわらをきれいに、そして丁寧に取ってあげる松ちゃん。
何気ない優しさに、ふと感じるものがありました。

今回もたくさんの事を話せて良かったです。
来年の春で、あの震災と原発事故から7年になります。

その7年目の話を彼は少しだけした。
来春に向けて何か準備しているようです。

僕の都合でなかなか行けませんが、来月に富岡町の放射能測定があるので、また会います。

彼は元気でやっていますので、みなさんご安心ください。
それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。


















コメント (2)
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