ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

きのこの話

2016-09-30 17:31:36 | 日記
みなさん、こんばんは。
今日は動物の話でなく話題を変えて富岡町のキノコの事を書きます。

原発事故が起きてから絶対に食べてはいけない食べ物になってしまったキノコですが、今回の帰宅でたくさんのキノコを見たのでご紹介します。


松ちゃんの友人の自宅に生えた真っ白なキノコ。
見た時に僕はダチョウの卵の殻を庭に置いているのかと思った。
大きさは15cmくらいありました。

バレーボールくらいの大きさになる食用キノコとの事ですが食べた事無いので味は分かりません。
帰って調べてみたら正式名称オニフスベというレアもののキノコでした。
初めて見ました。

この日、食用と聞き食べてみたいなと言ったら松ちゃんに「きのこは絶対にダメだ~って」と、きつめの忠告を受けた。

友人から「バレーボールくらいになった大きいのが2つあったけど処分した」と聞いてそれを見せてもらった。


松ちゃんが小さめのキノコを長靴で半分にしキノコの断面を見た時の写真。
それは落ち葉?を集めた葉っぱの下にあった。
土まみれで汚れてきたなくなっていましたが、かなり大きなキノコでした。

帰ってから調べた時にレアもののオニフスベと確信したんです。
シラタマタケは外は白くても中が真っ白でないから。

オニフスベとシラタマタケはあまりにも似ているので良く間違えられるらしいのですが、こんなレアなキノコが普通に庭にあるなんて、ちょっと感動でしたね。


松ちゃんはこの後もこの小さなキノコの観賞を続けたみたいで「あれから何回か見に行ったけど、あのキノコ一気に大きくなったぞ!あそこには菌糸がいっぱいあって環境がいいんだべなぁ~」と。

この日は町の中を走り色々なところへ移動した。
時間があったのでほんと一日中付き合えました。

牛たちの餌やりを終えてから町中を走ってはトラックを止めて、その都度色々と説明してくれた松ちゃんでした。

ある家の塀の下に出てたキノコを指して松ちゃんが「食べられるキノコだよ」と。


僕はこのキノコの写真を撮っていたら「それでねぇ~って、となりのだ~」と。

僕はサルノコシカケみたいなこのキノコが漢方で有名な霊子みたいなもの?と思っていて写真を撮っていた。
キノコの知識もまるでない僕は汗でした。(笑)
言われるまで疑いもしなかったけど、見た目にもこれはまずそうだし食用ではないわなぁ~。汗


上の写真のキノコの左側にこのキノコがあった。
名称はナラタケだそうです。

松ちゃんちの家まで上の道路から入る40mくらいの道路の法面でもたくさん見ました。

イノシシが毎晩出没している栗の木の下にもたくさんのキノコが出ていた。

一ヶ月前に行った時に松ちゃんが「今年はキノコがすごく出てる」と言っていましたが、今回一諸に見て回って納得しました。
ほんとに至る所でキノコを見ることが出来た。

自然観察は楽しかったです。
少年時代に戻った感じ?


イノシシが来る栗の木の下に生えたキノコ。
これを手に取る松ちゃん。

そのキノコは食べられるのか?と聞いたら毒キノコだと。
ダメじゃん。

なんでも大昔(30年くらい前?)に松ちゃんのお母さんがキノコを採って来て、朝食の味噌汁に入れて食べた時の話なんですが、お父さんとお母さんがキノコにあたってひどい目に遭った事を話してくれた。

両親があたって自分だけ食あたりしなかったのは「俺は会社に行くのに飯食わないで行ったんだ。だから俺だけ助かった訳よ~、熱は出るし上から下からホントにひどかったみたいで、あれからおふくろがキノコを採って来ることは一度もなかったなぁ~、あん時よっぽどひどい目にあったんだべなぁ~」って。


キノコの所に行ってはキノコを割いて生育を調べた松ちゃん。

本当にお腹が空いていたので、食べられるキノコなら食べたかったです。


松ちゃんちの家の道の法面に生えたキノコ。

松ちゃんが食べられるキノコだと教えてくれた。
これは本当にたくさん出てた。

町の中で食用のキノコはたくさん生えてました。
野生のイノシシはキノコを食べないんですね?きっと。
手つかずの食べられるキノコがたくさんありましたから。


松ちゃんは「この辺でコガネダケって言われてるキノコなんだけど、今じゃぁ~採る楽しみも食べる楽しみもねぇ~んだからな~、季節季節で採れる山菜やキノコなど旬の時期をみんな楽しみにしてたのにな」と呟いた。

山に入るのは体を動かすから健康に良いし、山に入るのにもお金はかからず、美味しい旬の食材を採れたのだから、みんなの楽しみの一つだったのは間違いない。

原発事故が起こる前、町の住民は春の山菜採りや秋のキノコ採りを楽しんでいた。
もちろん鮎釣りなど太公望たちは、釣りの解禁日を待ちに待っていたものです。

富岡町には山があり、川があり、海があり、きれいで豊かな自然に恵まれ本当に色々な楽しみがあった。

松ちゃんはその姿を思い出し憂いていたんだと思う。
キノコが食べられるようになるまで、どのくらいの年数がかかるんだろうか?
出来るだけ早く元に戻ってほしいと強く思う。

今年の雨で全国各地でキノコが大発生と聞きました。

毒キノコを食べて食中毒になった人のニュースが時々流れますが、みなさん間違っても食べないようにして下さいね。

今日も長々とお付き合い下さいましてありがとうございました。
今日はふるさとのキノコの話でした。
それではこの辺で失礼します。
また、お会いしましょう。
















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増えすぎては厄介な動物

2016-09-27 06:05:01 | 日記
みなさん、おはようございます。
今日は昨日の続きです。

日本ではイノシシによる農作物被害が毎年50億円以上出ていると知りました。
多分、ここにアライグマやハクビシン・鹿・熊・鳥などの被害を足すと相当な被害額になると思います。

昨日はイノシシと棲み分けするのに石垣を作って下さいと書いたけど、ある程度強度があれば金網のような安いものでもいいと思った。


朝8時半頃、松ちゃんちのビニールハウスで。
畜主の半谷さんが譲ってくれたヤツガシラ(里芋)の苗を植えた松ちゃん。

「半谷さん、俺には半分くらいイノシシに食べさせるつもりで植えんだわいと言っていたのに、カボチャを全部食われてよ~、農家はやめた~これなら買って食った方がいいって言ったんだ」と笑いながら話してくれた。

松ちゃんも夜、家の畑の見回りに行くと必ずイノシシが来ているので「上の畑は物にならねぇ~ぞ」と呆れてた。

「苗を植えたってイノシシのためにやっているようなもんよ」と言い、完全に諦めているか?のようだった。


このヤツガシラは葉の部分も茎の部分も美味しく食べられる里芋だと聞きました。

家の前のビニールハウスに里芋を植えたのは犬がいるからイノシシが来ないのだと。
夜は首輪のリードを外しっぱなしにして、石松君がしっかり番をしてくれていると。

さて話を元に戻しますが地方によってはイノシシや猿の被害に耐えかねて、その土地を離れていく人が今でも多いと知った。
今の時代でもそんなことがあるの?う~んでした。

働き盛りの若者が出て行ってしまい年寄りだけ残っていくので村や町の力が弱くなる。
被害対策を取るにもマンパワーがないから猿やイノシシに負けて農業を諦め出ていってしまうのだと。

若者の戻らない町、富岡町も同じだと思った。

学者の本には放棄された竹林や耕作放棄地を整備して、イノシシ・鹿・猿が出て来ない里地づくりをと書いてあったが、これはこれで相当な費用が掛かるのは分かるがやってほしい。


久々の登場 石松君。
体が絞れて健康そのものだし、甲斐犬らしい体格です。
頑張れ石松君。

一昨日だったかヤフーニュースで九州でアライグマの被害が増え、今年九州で捕獲したアライグマの数が3000匹とあった。
3000匹って、すごい数じゃないですか?

東北にいなかったアライグマが福島に出て驚いていたのだけど、北海道でも確認されたそうで、これからの日本においてかなりの被害が出ると思う。

アライグマは雑食性で何でも食べる。
スイカでもみかんでも果物は穴をあけて中をくり抜いてべるそうで、鳥の卵なども食べてしまうそうです。
昆虫はもとより川辺の生き物 ヤゴ・魚。エビ・サワガニ・希少なサンショウウオやカエルまで食べてしまうのだとか?

天敵がいない日本だから、今までの生態系が大きく壊されていく。
一年で3~6匹の子供を産むようで、イノシシのように増えて行くのだと思う。
考えるとほんとに怖いですね。

ラスカルブームで可愛い可愛いで飼って、その凶暴性に嫌気がさし捨てられたアライグマが今の現状を生み出したとあった。

イノシシもアライグマもハクビシンも数が増えると本当に厄介な動物です。


こちらは「唐辛子まで食っちまうんだからあやまった~」と松ちゃん。
唐辛子はクマ除けとかイノシシ除けに使われているのに、唐辛子の苗を食べられたらしいです。

苗だからまだ辛くないんでしょうか。
苗で唐辛子の辛さを少しづつ学習をしたらイノシシ除け用の商品効き目が無くなるのかな?

母親が子供たちに「このくらいの時は食べられるんだよ」と教え、子供がそれを学習して覚えていく。
イノシシはこうして進化していくのだと思った。

松ちゃんは「ほんとにイノシシを完全に捕まえねぇ~と帰還宣言なんか出来ねぇ~ぞ、今に事故が起こる、今の100匹が来年には500匹になるんだから」と。

松ちゃんも殺処分より棲み分け出来たら、それが一番だと思っている。
捕獲したら山奥に放して町に入って来ないようにすればいいわけだから、やろうと思えばできるはず。


手直しを終え「今年は多分ダメだろうけど、来年農作するには電気柵を使うしかねぇ~べな」と言った。
本当にそうでもしないと今の富岡では農作物を作ることが出来ないと思った。

続けて「菜園を楽しむことも、ここでは出来ねぇ~んだからなぁ~」と言い、「帰還する人たちががっかりするべな」と憂いていた。

この日の松ちゃんのボヤキが耳に残った一日でした。

みなさん、今日もお付き合い下さりありがとうございました。
今日はこの辺で失礼します。
それではまたお会いしましょう。























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共生すること。

2016-09-26 21:51:15 | 日記
みなさん、こんばんは。
今日はイノシシの事を書きます。

今回、富岡に帰った時に遭遇したイノシシには驚きました。
前回に続き僕の家の近くで午前中に遭遇したからです。

郡内で仕事をしている人や一時帰宅している回数の多い人は、しょっちゅう見ていると思うのですが、自分がこのところ行けていないので、全ての事がニュースになってしまう。


松ちゃんのトラックに乗り町を走っていた時の写真。
僕の自宅から1kmくらいのところで撮影。
時間は午前10時くらいでした。

道路から2mくらいの高さの崖の上に逃げ込んだ3匹のイノシシのうちの一匹。
体の大きさは3匹とも同じくらいの大きさでした。

松ちゃんがイノシシを飼っているのをご存じの方が多いと思いますが、飼っているイノシシの歳を僕は今回初めて聞いた。


イノシシに餌を与える松ちゃん。

僕は2頭ともメスだと知って、今までイノシシ君と書いたことを申し訳ないと思った。
女の子なのでイノシシさんと書くべきだった。

年は20歳くらいになるらしく「2頭ともおばあちゃんイノシシなんだぞ~」と松ちゃん。


手前のイノシシはおとなしいけど、奥の方のイノシシには今までに何度も威嚇された。
体も奥の方が手前のイノシシより一回り大きい。

イノシシ君と書いて怒っていたのかも知れない。
イノシシさん、ほんとにごめんなさい。
謝らせて頂きます。

町の中を走り松ちゃんが「この田んぼ見てみぃ~、俺の田んぼなんだけど、ふち(畔)が全部壊されてっぺ~、これ見て俺はがっかりした~、直すのにえらい大変なの分かっぺ」と。

写真は撮らなかったのですが、重機を使って出来ない場所なので、人力ではどれだけ大変かと。
それも1枚の田んぼでなく複数枚の田んぼのふちが見事に壊されてました。

松ちゃんは「この場所で、もう米作りはやらねぇ~」って言ってました。
そのくらいショックだったんだと思います。


「これ見てみぃ~、俺は毎朝畑に来て手直ししてんだ~」と。
畑の苗の周りはイノシシの足跡だらけでした。

アチャ~、やらかしてくれてますなぁ~。

僕は友人から家の敷地を穴だらけにされ、本当にがっかりしたと言われたことがあり、実際に自分の目で見て、それを知った。

酷い所は本当に穴だらけで、これではがっかりすると思った。


道の内側に石が。
彼がこれは左の石と同じ場所にあった石をイノシシが硬い鼻先でずらした跡だと言った。

この石があったおかげで軽トラックと言えども道幅が狭くなり走りずらかった。
こんな感じの所は何処でも見られる富岡町になりました。

何処にいっても必ず穴だらけになった土地を見るし、あるところでは相当の深さもあり考えものです。


町が設置したイノシシ捕獲用の檻。
檻の中には餌としてコヌカ(粉の餌)が撒いてあった。

檻を見ながら「この頃、全然捕まらねぇ~んだ、仲間が罠に掛った所を見てあいつらも学習したべ~、これからはそう簡単には捕まらねぇ~べな」と松ちゃん。

松ちゃんは畑だけでなく、夜になると町の中を見回りをしている。
その場所を今回僕に見せてくれた。


これは松ちゃんの知り合いの家の栗の木です。

木の根元の周辺は赤土になっていますが、イノシシが草と言う草を鼻先でほじくり、栗が落ちて来たのが直ぐに分かるようにしたんだとか。

松ちゃんは「かなり頭がいいイノシシだぞ、この奥にもう1本栗の木があっぺ、その木の通り道まで草を取り、行きやすく見やすいようにしてんだから、あいつら大したもんよ」と。

富岡町には栗の木が本当にたくさんあり、その場所へ松ちゃんは車を走らせた。
今、その場所を見回ればイノシシを見る事が出来ると言った。

たくさんの栗の木の下には、いがくりの皮と栗の実の皮がたくさん落ちていました。
今は本当にイノシシの天国です。

イノシシと共生する社会という本を出した学者の本を読み、今のイノシシは進化した新世代のイノシシだと書いてあった。
学習能力が高く毒餌や罠に対して経験を生かし、それに対抗して変化し続けているイノシシなのだと。

イノシシの数が増え続けたら餌が少なくなり、イノシシ同士の縄張り争いが起きるらしい。
そうなると帰還する町民には怖い話です。
家庭菜園する事が危ない事になってしまうかも?

松ちゃんも今のイノシシにはお手上げのようでした。


1分くらい見合っていましたが、危害を加えない人間と分かったのか無視するかのようにゆっくり去って行ったイノシシ君でした。

熊の足跡が発見されたとか、熊が目撃されたとか町の中で役場の広報スピーカーがガイダンスを流しているけど、こんな状態で帰町宣言するなんておかしいと思う。

原発行政を立て直したい国などから圧力があるかも知れないけど、帰還宣言は安心、安全第一でなければ。
放射能問題もそう、汚染水問題だって同じ、ましてや害獣対策は帰還する町民には一番身近な問題。

事故が起きてからでは遅い。
国からの圧力があるかも知れないけど町民の事を考えて進めてほしい。

本には人間とイノシシの境界線を作る事が大事で、生け垣などで人間の世界とイノシシの世界を分けてあげるべきと。
イノシシが近づかない町づくりをするようにと書かれていた。

原発事故により野放しにして増えてしまった野生動物を、簡単に減らすため殺処分すればいいという事ではない。

人間の責任でこうなってしまったことへの反省を、動物保護の観点でイノシシなどが町に入って来れない生垣などを作って事故を防いでもらいたい。

愚痴っぽくなってしまいましたが、このくらいの事は除染のように何兆円もかからないことだと思います。

生垣作りで新たな雇用が生まれるし、動物も人間も衝突を避けられるので、是非、これをやってほしいと思いました。
今日は以上です。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。


















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狂い咲き

2016-09-23 15:53:50 | 日記
みなさん、こんにちは。
毎日、鬱陶しい日が続きますね。
台風も大雨も、もう勘弁です。

ふるさと富岡町は少しづつ復興している。
イトーヨーカドーの子会社のヨークベニマルとホームセンターのダイユーエイトが、国道6号線沿いのヨークベニマルの旧店舗内に再出店の準備をしています。

規模は震災前の数分の一かも知れないけど、スーパーが何一つ無かったので、一時帰宅する住民にとっては助かるしありがたい事です。

帰還する人が少なく除染作業員や原発関係の人たちのためのスーパーかも知れないがそれでもいい。
チェルノブイリだって原発復旧作業員のための町が出来たくらいだから、今はそれでいいと思う。

今日は松ちゃんが一時帰宅をした友人と会った時の事を書きましょう。


一時帰宅で富岡の家に戻って来た友人に声を掛けた松ちゃん。

「こんちわ~」と松ちゃん。
二人は直ぐに話はじめたが随分と仲が良さそうで、僕は笑みを浮かべて話を聞いていたら、その方が話しの合間に「ナオトには自分の犬の面倒を見てもらったんだ」と僕を見て言った。

そうか、松ちゃんが強制避難区域に指定され誰も町に入れなかった時、町の中を走り回って犬や猫、イノブタや鳥たちに水と餌を与えて回っていた家々の一軒だったのかと。

どうりで仲が良い訳だ。
友人はスタッドレスタイヤなどを軽トラックに積み込み、冬支度の準備に帰って来たのがすぐ分かった。

二人は色々と町の友人のことなど話をし、少しだけ楽しい時間を過ごしたと思う。
友人は冷たく冷えたコーヒーをくれた。

のどが渇いていたし美味しかった。
本当にごちそうさまでした。

友人は帰る前にイノシシやハクビシン・泥棒に入られないように最後の仕事をしようと家の裏側に回ったので、僕らも一緒について行った。

一度、倉庫のドアを壊されイノシシに入られたんだと友人は言っていた。


友人の家の裏にそびえ立つコシアブラの木。(中央の細い2本の木)

松ちゃんは「コシアブラは放射能汚染がひどくて食えねぇんだよな」って言い、友人は「うん、そうだって言うな」などと話をしていた。

コシアブラは木がまだ小さい時に葉を積んでテンプラなどにして食べるのですが、結構、美味しい葉なんです。

僕はコシアブラの葉の放射能の数値が高いとは知らなかったです。

その時に松ちゃんが「これって狂い咲き?」と友人に声を掛けた。
「うん、そうだよ」と友人はあっさり言った。

松ちゃんは「写真撮っといたらどうだ」って、樹木の方を指し僕を呼んだ。
走って行って樹木を見た。

我が目を疑ったし本当に信じられなかった。


えっ~!!!マジ!
ツツジの花!!!
今、9月でしょ!ツツジは5月~6月初めの花だよ!と。

驚きでした。
5月に満開に咲いたツツジだそうです。

狂い咲きなので所々にしか花が咲いていませんでしたが、それがかえって不気味でしたね。
カルチャーショックに似た感じだった。


松ちゃんの勘ピューターも狂った?って前回書きましたけど、花も同じだった。

友人は松ちゃんに「この先の家でも桜がこないだ咲いたって聞いたぞ」と。
桜の花の狂い咲きは有名で良く聞くけど、ツツジの花は初めてだったので、びっくりしましたね。

「人間も花もみんな狂っちまうんだなぁ~」と意味深な発言した松ちゃんだった。
いつもなら突っ込むのに突っ込めなかった。
ツツジの花を見て自分も狂ってたから。(笑)

その後、友人と別れ松ちゃんの軽トラックに乗り町を走った。

軽トラに揺られながら、富岡だけでなく今年は全国各地で狂い咲きが見られるのかもと思った。

異常気象のおかげで台風の数は多いし、今年は大きな地震もあり、大雨被害もあり、天変地異の現象が特に出ていると思います。

大きな災害がこの先起きないことを願うばかりです。
海水の温度が高く魚が獲れないとか、野菜とか他の食べ物もホントに食べられない時代が来そう。

自分も温暖化ストップと言う事で、ごみを出さない生活を心がけて来ましたが、もっと厳しくやって行こう思った。。


この写真は松ちゃんが林の中で栽培中のアスパラガス。
牛の飼養・ミツバチの管理・食べ物の放射能分析の他、新たに加わった仕事(野菜作り)です。

茎の部分が結構、太くなってきました。
アスパラは根の部分が良いと立派なアスパラが採取できるんだと教えてくれた。

松ちゃんはアスパラの根の部分を家の畑に根付しようと奮闘中!
今年で2年目みたいで、このままいけばものになりそうだと言っていました。


これがアスパラの花。
ラッパ型の小さな花でした。

この場所で6本くらい栽培していますが使えるのはこの大きくなった一本だけでしょうか?
他のは痩せ細って僕みたいに使えそうにない苗だった。

イノシシにやられることは無いの?と聞いたら「そのうちやられるかもしんねぇ~」って。汗
やっぱりイノシシかい!

イノシシにやられることが無いようにと林の中を選んだ松ちゃんですが「やられたらやられたでいい、その時はその時で諦めっぺ~」と。

次回、野生のイノシシの事を書こうと思いますが、本当に大変な問題なんです。

去年「来年は野菜を作ってみる」と言った事を有言実行し、果敢に挑戦している松ちゃん。
この挑戦が彼を迷わせず進ませているのだろうと、つくづく感じた僕でした。。

みなさん、今日もお付き合い下さいましてありがとうございました。
今日はこの辺で失礼します。
それではまたお会いしましょう。






















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おみやげに。

2016-09-20 19:12:00 | 日記
みなさん、こんばんは。
今日も各地で台風の被害が出ているみたいで本当に心配です。

今日の雨で僕の予定も狂うし、もう本当に台風は来ないでほしいです。

東北も長雨続きでこれ以上、全国のどの県にも被害が出ない事を願っています。

今日は僕の義父の友人で、松ちゃんに自分の牛を託した元畜主の半谷じっちゃんの事を書きましょう。

松ちゃんと僕が町の中を走り回っていた時に、半谷じっちゃんの家の近くまで来てしまった。

それで「半谷のじっちゃんいるかな~」と松ちゃんに聞いたら「多分いるべ~、じゃぁ今から行ってみっか」と二人で半谷さんの家に向かった。


9月17日の写真。半谷さんは広めの工場で何やら作っていた。

松ちゃん「半谷さ~ん、精が出るなぁ~」
半谷さん「毎日、遊んでるわけにいかねぇ~べ~!」
松ちゃん「この工場俺も使いてぇ~、今度借りてもいいか~」
半谷さん「おぅ、いつでも自由に使ってい~どぉ~」
松ちゃん「半谷さん、電源は200V?」
半谷さん「んだぁ~、動力も引っ張ってるだぁ~」と。

僕はこの時「半谷さん、お久しぶりです。顔出しに来ました~」って。


「おぅ、二人とも中に入れ、入って休め~」とじっちゃんが言い、松ちゃんと二人で工場の方から家の方に向かってやって来た。

すれ違い様に松ちゃんは「半谷さんは元大工だったんだ。だから工場には大工道具がいっぱいあるし、何かする時、助かるべ。だから借りてぇなぁ~と思ってたんだ」と僕に耳打ち。

義父からじっちゃんの事、何も聞いてなくて僕はじっちゃんが元大工だったことを初めて知った。
仰天でした。
元畜主さんだから、ずっと営農の世界の人だと思ってた。汗

松ちゃんが言うように買ったら随分とお金がかかりそうな道具がたくさんありました。
僕もやりたいことがあるので、その時は使わせていただこうと思っています。


地下足袋を脱ぐじっちゃんに僕は「なんだぁ~、ちっとも来なかったなぁ~」とお叱りを受けた。

半谷さんは震災後、町が強制避難区域に指定されたのに、いつまでも富岡町に留まって生活していた人です。

もっとも家に牛舎があり牛たちの面倒を見なければならなかったので、最後まで残っていたんですね。

だけど年齢には勝てず牛の面倒を見ることが難しくなり、自分の牛を松ちゃんに託したのです。
じっちゃんは今年84歳になります。

じっちゃんの凄い所は自分の牛が死ぬまで面倒を見るのが当たり前と、永久飼養の様を目の前で見せてくれたことです。

子供を産めなくなった老牛は商品価値を無くし、動物園のライオンや肉食獣の餌にされたり、ペット用の缶詰めの材料にされるそうですが、自分の牛は絶対にそうさせねぇと自分の牛が死ぬまで面倒を見てくれた人なんです。

だから松ちゃんは半谷さんの牛だけは絶対に面倒見るって。

僕は動物愛護の世界の人間ではないですけど、じっちゃんや松ちゃんに会って命の崇高な部分に触れ、考えが変わったように思います。

じっちゃんの口癖。
「誰のおかげで生活出来たんだぁ~、牛のおかげでおまんま(ごはん)食えたんだべ!、その牛を殺せっか!」と、今でも政府が出した牛の殺処分に憤るじっちゃんでした。

じっちゃんは今でも富岡の自宅に帰る回数が誰よりも多く、松ちゃんと同じくらい富岡町愛が強い人です。


松ちゃんと町の事、町議会の事、農作物の事、害獣の事などの話をしたじっちゃん。

僕は前回、半谷さんの家にハクビシンが6匹いたって書きましたけど、みなさん本当にごめんなさい。
本当にごめんなさい。
ハクビシンでなくて、もっと凶暴なアライグマでした。

僕はじっちゃんに怖くなかった?と聞いてみた。

じっちゃんは「怖いに決まってるべ~、アライグマだどぉ~、俺の前で立ち上がって爪出して威嚇してきたんだぞぉ~、俺でも怖かったわ~」と。

海千山千の世界に身を置いたじっちゃんでもアライグマは怖いと言ってました。(笑)

で、家の中に入った2匹のアライグマは、じっちゃんに危害を与えず窓から逃げて行ったんだそうで、ほんとに何事も無くて良かったです。

その後、アライグマはじっちゃんの家に来ていないとの事。
少し安心しました。


アライグマに餌を取られたじっちゃんちの猫。
松ちゃんが「かっこいい猫だべ!色もいいし、模様もきれいだし、形もいいべ!」ってベタ褒めの猫です。

じっちゃんと一時間は話しをしていたと思います。

半谷のじっちゃんは直ぐにでも帰還したい人で、今、富岡町で野菜を作ったりしていますが、野菜は全部イノシシに食べられた経緯があるので、色々と工夫してました。


これがじっちゃんの畑の写真。

松ちゃんが「わざと汚くして侵入させないようにとガラクタを置いている、一升瓶でイノシシを驚かしているみてぇだけど、何もないと分かったら、すぐにやられるべなぁ~」と・・・・。

イノシシの足場を悪くすることと、一升瓶の妨害をイノシシは何とするのやら。
果たしてどうなるのか?これはこれで楽しみです。

この日、僕らは奥さんからお土産を頂いた。


横浜に帰って来て袋から数本出して17cmの皿に乗せて撮ってみた。

じっちゃんの家で出された時、松ちゃんは奥さんに「これ、自分の家で作ったさつまいも」と聞いた。
さすがに野菜好きの僕でも手が伸びないヒョロヒョロの貧弱な細いさつまいもだった。
いわゆる不味そうなお芋に見えた。

奥さんが「違うよ!れっきとした売り物で常磐町で買って来たんだよ!直ぐに売り切れちゃうから買うの大変なお芋なんだからね!」と。
それを聞いて井の一番に僕は手を伸ばして食べてみた。

なんかすごく根性の汚い男みたいですが、それ当たってるかも?(笑)

食べてみたら、めちゃくちゃ甘いのなんのって。
美味しい美味しいを連発する僕を見て、松ちゃんもサツマイモに手を伸ばして食べた。
いつも表情を変えない松ちゃんは「うん、甘い」と渋顔。(笑)

僕も見た時には、じっちゃんの家で栽培したけど失敗し、大きくならなかった不出来なさつまいもじゃないかって本当に思ったので、本当に申し訳ないことしたと思いました。
奥さん、ごめんなさい。


徳島県産で名称は、なると金時 里むすめ 一袋300円で12本入ってました。

これは売れるわな~。
小腹がすいた時に食べたい本数だけ茹でればいいし簡単だし、皮つきで食べられるし、めちゃくちゃ美味しかった。。。ほんと。
女の人は2~3本で充分かも。

こんなサツマイモがあるのを初めて知りました。
人と会うと二ュースな事がありますね。
いやぁ~、じっちゃんとも久しぶりに会ったし、ホントに楽しかったです。

今度はじっちゃんにお叱りを受けないように、ちゃんと顔出そうと思います。
そして奥さんには、なると金時の御礼に何かお土産を持って行くことにしました。

以上、今日は半谷のじっちゃんちでのお話でした。
つまらないご報告だったかも知れまれませんが、今日もお付き合い下さってありがとうございました。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。




















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牛にも松ちゃんにも

2016-09-19 13:00:50 | 日記
みなさん、こんにちは。
3連休はいかがでしたか?
このところずっと天気が悪く、ムシムシジメジメしてすっきりしませんね。

僕は今回、突発的な用事が出来て松ちゃんの所に行って来ました。

一ヶ月前に福島は朝晩肌寒く、もう秋のようだと書きましたがその後、暑さがぶり返し台風などによる長雨で、松ちゃんはかなりしんどそうでした。

「あの後(前回顔出した時)、ずいぶん降ったぞ~、川は当分、水が引かねぇ~べな」と松ちゃん。
彼がそこまで言うのだから、かなりの雨が降ったのだと思います。

僕もこの頃の雨にはうんざりです。


牧場を見てがっかりしました。

げっ、こりゃぁひどい!
緑の藻の中、松ちゃんを目指してやって来る牛たち。
どろ沼状態でした。


おいっ!その水飲んじゃだめだ~と言ったって聞いてくれる彼らじゃない。

糞尿交じりの水だから下痢をしちゃうと心配しましたが、心配し過ぎる僕に「大丈夫だぁ~」の一言。
長雨と大雨のおかげで尿毒もかなり薄まっているんだと思います。


体の大きな牛は泥をものともせず一番乗り。
柵の外はドロドロでないので餌を置けますが、わらを引き込んで食べる牛がいて餌の1割は無駄になるのだと。

この牧場を見ながら「牛にとってはストレスだべ~、早く除染が終わってくんねぇ~かな?俺にもストレスだ」と言っていました。。。

第一の牧場の除染がいつ終わるか?全く見通しがつかないので、これにはさすがの松ちゃんも参ってました。


子牛用に30m先の硬めの地面にわらを運ぶ松ちゃん。

手伝おうとしたら「やんないでいい~、大丈夫だから」と静止された。
作業着に着替えず行ったのと本当に滑って危ないので、気を使ってくれた松ちゃんでした。
松ちゃん、ありがとう。


松ちゃんは「明日から雨だべ?今日は向こう(帰還困難区域の牧場)もこっちも餌たくさんあげとくべ」と、いつもより多めの給餌をした。

松ちゃんが運ぶわらの量は、僕が運ぶ量の倍を運ぶので仕事が早い。
ほんとに脱帽です。


餌置き場の餌もここは最後の一つになった。
予定通りの消化です。

みなさん、他の場所にも餌を保管していますし、秋冬用の手配も進めてますので安心して下さいね。
今回は朝早く(8時)着いたので、いつもより時間をたっぷり使えました。

畜主の半谷じっちゃんにも会えたし、松ちゃんが原発事故直後助けていた犬の飼い主さんとも会えたし、今回もイノシシと遭遇したし、町の色々なところを回れて充実した帰省になりました。

これは次回書かせて頂きますので、ご期待下さい。
本日もお付き合い下さいましてありがとうございました。

みなさん、今日はこの辺で失礼します。
それでは、またお会いしましょう。















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勘ピューターが狂った?

2016-09-15 15:05:00 | 日記
みなさん、こんにちは。
お久しぶりです。
この頃の天気がはっきりしないので今週もドタバタしていました。

今日は私事も書いてみます。
今回、僕は5回目の飛び石を経験しました。


はっきりくっきりの飛び石の跡。

松ちゃんちに向かう朝の首都高速横羽線を走行中に、いきなりのバシッという大きな音に「ウワッ!」と思わず声を出してしまった。
そのくらい大きな衝撃音がしました。

走行中は見ることが出来なかったのですが、パーキングに入って車を良く見たらフロントガラス助手席側に放射線状の傷!!!
えっ!!!がっくし~・・・・・

リペアも考えたけど傷の位置が悪くリペアが難しいのと、放射線状の傷はきれいに直らないのでフロントガラス交換になりました。
余計なお金が飛んで行きます・・・
ほんとにがっくし~、痛い!です・・・

松ちゃんに見てもらったら「前の車に請求出来んだぞ」と言われましたが、パーキングに入るまでガラスでなくボディだと思っていたので。。。。というか運転手席からは走行中に見ることは出来なかった。
何で5回も僕の車なの~?です。

ちなみにガラス交換って接着剤が完全に乾燥してからでないとお渡し出来ないとのことで夕方までかかり一日何も出来ない日になりました。

距離を走るから仕方ないですよね。
気を取り直して書きましょう。


富岡ではお盆明けのお天気が良くなく雨が続き、前回見た富岡川の水量は通常の5倍くらいになっていました。

松ちゃんは「ドロドロの藻がきれいに流されて新しい藻が付くまで早くて1週間かかる。魚にとって今は地獄の1週間なんだぞ」と。

餌がない状態と同じらしく「今、魚吊ったら元気のねぇ~ヒョロヒョロの痩せ細ったのが釣れる。釣っても引きが弱くて今の魚じゃ釣る気がしねぇ」と笑いながら言った。


富岡橋の上からのぞいた川面。
「今日みてぇ~な日は鰻が釣れるんだ。5~6匹は直ぐに釣れるぞ」と。

以前、富岡川の天然鰻の話を聞いたけど、スーパーで買ったうなぎは美味しくないと言われ、絶対に持って行かないと決めた経緯があります。

震災前に天然の鰻を獲って食べていたらしいですが、脂の乗りとか厚みや大きさが別格で味もかなり美味らしいです。
いつかは食べてみたいと思うのですが、でもかなり先の先の話になるでしょうね。

それでも「そろそろ夜釣り(海釣り)をしてみてぇ~な」と。

毎日大変な餌やりをしているのに、常に遊び心を無くさないでいる。
そんな彼の話はやっぱり面白いです。

無理に釣りをしたいと言えば、時間を割いてくれた松ちゃんだと思います。
僕も釣りは嫌いじゃないので釣りたい気持ちがあったのですが、僕にそんな時間はあるはずもなく次に帰還困難区域に向かいました。


松ちゃん自慢の牛君。
ガリガリ君がふっくら君になった。
「ほれっ、結構いい体格になって来たべ~」

あばら骨が見えなくなったのと、腰骨がくっきりしていたのが消えていた。

いつもの事を、いつも通りにやるのは簡単ではない。
特に動物が相手では尚更。
そういう意味では大した奴です。
松ちゃんは。

そんな彼がこの帰還困難区域の牧場で一つだけ気にしている牛がいた。
食欲は旺盛で良く食べるのに痩せている牛。

彼に聞いたところ「年取ってんだ。食っても食っても太らねぇ~。この体に見合う餌は食ってんだけど年には勝てねぇ~んだべ~」と。

確かに体が大きいのに痩せた牛は僕の目の前でむしゃむしゃと餌を食べていた。
牛にとっての大病?下痢だけはさせないようにと気配りする松ちゃんでした。

老牛の管理は特に気を使うようです。


重機を使い餌やりする松ちゃん。

「今年の冬はどうなんだ~」と聞いてきたので、長期予報では冬の訪れが少し遅れるみたいだよと答えた。

異常気象でついに野生児松ちゃんの勘ピューターが狂ったのか?と。

今年は冬が来る前にやることが多い。
レンゲ草の種を撒くのも秋にやるらしく、その準備やら何やらで忙しそうだった。

養蜂の管理もやり、牛たちの秋冬の餌の準備、ほんとに良く動いています。


友人に借りたトラクターのメンテナンス中の写真。
僕の車に積んでいたブースターコードを置いて来た。

レンゲ草プロジェクト用の田んぼのトラクターは、この3倍くらい大きなトラクターを借りて耕すとの事。
種を撒くのは10月あたりって聞いたと思います。

だから今、松ちゃんは田を耕してその準備しなくちゃならない。
結構、邪魔しているのでは?と思う僕ですが、来週あたり、また行きたいと思います。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。





















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害獣のこと

2016-09-08 21:00:12 | 日記
みなさん、こんばんは。
今日は来年の春に避難指示を解除し、帰町宣言をする準備をしている富岡町の害獣のことを書こうと思います。


餌やりを終えて一休みしている松ちゃん。
この日も暑かったです。
額は汗びっしょりの松ちゃんだった。

餌やり後、二人で富岡川の水量を見に行ったのですが、旧役場前の橋に出ようと細い小道を軽トラックで走っていたら、突然松ちゃんと僕の目の前をイノシシが横切った。

「おぅっと、出た~」と瞬時にブレーキを踏んだ松ちゃん。
突然の急ブレーキで狭い軽トラの助手席で足をぶつけ、その痛みで膝をさすりながら「今の何歳くらいのイノシシ」って聞いたら「2歳くらいだべな~、昼寝でもしてたんだべ」と彼は涼しげな顔。

僕は夜に出ると思っていたし、真昼間にイノシシと遭遇するとは思わなかったから、ほんとにびっくりしました。
それから「向こうの牧場に毎日イノシシが出てよ~、餌場が荒らされて参ってんだ~」と松ちゃん。

松ちゃん特製の鉄板を敷いた餌場は何年もわら餌をやり続けたおかげで、鉄板の周りに落ちた細かいわらクズが土の中で発酵し腐葉土みたいになっているらしい。

栄養満点の土になり土の中には大きくて太いミミズがたくさんいるようで、そのミミズを食べるためにイノシシが毎日掘り起こすので、鉄板の上が土だらけになって困ると言っていた。


土と与えているわらが鉄板の上に散乱してました。
これが毎日・・・
さすがに呆れるわなぁ~。

イノシシの鼻は凄い。
あちこちで穴だらけになっているのを見ますが、あの食欲は本当に凄いです。

松ちゃんは数日前に国道6号線から西に500mくらい入った住宅地で、二家族のイノシシの群れに遭遇したと言い「10匹くらいいた。目の前に突然現れたからよけきれなくてよ~、ウリ坊が俺のトラックの下に入っちまって一瞬轢いたと思ったんだ。だけど走って逃げて行った。轢かなく良かったよ~」と。


暑くてつなぎを半分脱ぎ水やりする松ちゃん。

イノシシは人間が設置した檻わなに全然入らないようで、その間に、どんどん増えていると松ちゃん。

イノシシだけでない。
誰よりも早く帰還の意志を示し、富岡の家に良く戻っている畜主の半谷じっちゃんの家では、ハクビシンが6匹出たらしい。

「そのうちの2匹は家の中に入り込み、半谷さんの猫の餌をボリボリ食べてたってよ。国道ではアライグマが車に轢かれて死んでるし、野生の王国みて~だ」と松ちゃん。

危ない連中なのでハクビシン・アライグマ・イノシシは何とかしてほしい。
帰還する準備をしている人たちに、この動物たちは脅威でしかない。


帰還困難区域の牧場について松ちゃんは「ここは向こうの牧場と違って草が生えてるべ、向こうの草はコケみたいな草だからやっぱりこっちの方の体がでかくなるんだよな」と話してくれた。

草が一気に伸びた時に餌を少し減らして与えていたと聞き、家の下の牧場とは全然違うと感じた。

松ちゃんは今、畑を耕しているんだけど全然進んでいない。
苗を買って畑を耕している最中にイノシシが出て来て、これは絶対にあいつらにやられると手を止めてしまった。

半谷のじっちゃんにある植物の苗をもらったのですが、松ちゃんは「イノシシにやられて収穫出来ねぇ~んでねぇ~」と言ったら、半谷さんに「半分はイノシシにくれてやるつもりでやるだぁ~」と言われたらしい。

だけど、半谷さんが作っているカボチャの話になり「カボチャはどうなった」と松ちゃんが聞いたら「全部イノシシにやられたわぁ~(食われた)」って返ってきたらしく、その話をする松ちゃんは大笑いしてました。

これだもの畑をやりたくなくなるの分かる。
そんなわけで悪戦苦闘の人たちでした。


餌やりを終えて家に戻る途中、僕たちは帰還の準備をしている人の家の前で呼び止められた。
そこで松ちゃんは杭打ちを頼まれ、まさかりを借りて作業してあげた。

色々と頼まれたらやってあげる松ちゃんです。
人とのふれあいがまだまだ少ないけれど、それでもふれあいのある町になった。

これはこれでほんとに嬉しいです。


松ちゃんは作業後、アイスコーヒーとお菓子を頂いた。
僕も頂きました。
アイスコーヒー美味しかったです。

除染した後、草ぼうぼうになっているところがたくさん見られるようになった。
松ちゃんが言うように、草の陰でイノシシの数は増えていると思う。

今のまま解除されると町民が襲われ怪我したり、あるいはもっと重大事故が起きるのでは?と思っていしまう。

人の消えていた時間に獣たちの世界が作られた。
原発事故がなければ、こんな事はなかった。

戻る人たちが町の中心でなく郊外に多いと聞く。
その郊外で暗躍している獣たち。

町には何としても害獣を捕獲し除去してほしいと強く思っています。
帰還する人が少しでも安心できる環境を作って下さい。
宜しくお願いします。
今日は以上です。

みなさん、今日はこの辺で失礼します。
それではまたお会いしましょう。























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昆虫に感激!

2016-09-05 17:11:50 | 日記
みなさん、こんばんは。
今日は今回の帰省で久々に童心に戻った事を書きます。
番外編って事で宜しくお付き合い下さい。

松ちゃんの友人が種を撒いたひまわりが成長し花を咲かせた。
背が少し低いんだけど、それでもひまわりはひまわり。
台風の強風で茎が折れて横になったひまわりもありましたが被害は最小でした。


25mくらい?X4方向にひまわりが咲きハナバチや蝶たちが蜜や花粉集めに飛び回っていた。

前々回、牧場でクロアゲハを見て喜び「モンシロチョウやモンキチョウを見たことがある?」と松ちゃんに聞いた時に「いくらでもある~、上の畑に行ってみろ、見れるから」と言われ実際に行くことが出来た。


スジボソフトハナバチが30匹以上飛んでいた。
ハナバチなので怖くないです。
ハナバチは自分から人間を刺しに来ないので何もしなければ大丈夫。


モンシロチョウです。
やっと見れました。

この日、モンシロチョウが3匹群れるようにひまわりの花の周りを飛んでいた。
昔、見た光景が目の前に広がった。

楽しかったというよりも、町に昆虫が戻ったということが本当に嬉しかったですね。


こちらはモンキチョウ。
花があるだけで、こんなに昆虫たちが飛び回るのだから、松ちゃんの友人に感謝です。

松ちゃんが作業しているのに、こちらは蝶やトンボやバッタなど撮りまくっていました。


ヒメアカタテハかな?と思う。
他の蝶もいました。

この日は10時半頃から夕方6時半まで炎天下で汗びっしょりになり、ましてや昼飯抜きだったから、帰りは頭が痛くなりさすがに辛かった。
熱中症一歩手前だったと思う。

夢中でした。
滅多にない機会だと思ったので、つい。


これはキムネクマバチ。
スジボソフトハナバチより一回り体が大きく、これも意地悪しなければ刺さないおとなしいハチです。
2.5cm位で丸々に太ってた。

2時間も撮っていたでしょうか?
ドゥーンという重低音と共に昆虫界、地上最強のあの怪物がやって来た。

怪物は写真を撮ろうとしている僕の目の前で、ハナバチを次々に捕殺し餌として巣に運んだ。
写真のキムネクマバチも餌食になってしまった。

5匹目のハナバチを捕殺した時についに撮れた。
体がでかいのに捕殺して運ぶのに結構速くて撮れずにいたけど、花から下へ逃げたハナバチを葉の部分で捕まえ少し手こずっていたよう。


4.5cm位のオオスズメバチだった。
ハナバチが餌集めに夢中になっているところを真後ろから一撃。

熊も集団でこいつに襲われたらとんでもない事になるのを知っているので、オオスズメの巣を攻撃することは無いそうです。

熊も恐れるオオスズメバチは、強力な顎で噛み切り子供が待っている巣へ持ち運ぶ。
オオスズメバチも子供がたくさんいるから必死。
この時期から餌が乏しくなるから、今しかないんです。

松ちゃんちの巣箱のミツバチもひまわりの花の所に来てた。
巣箱に仕掛けられた捕獲器の中にオオスズメバチが6匹入っていたから、松ちゃんちの餌置き場に設置されたミツバチの巣を襲っているのは、このオオスズメの巣の蜂に狙われているんだと思う。

弱肉強食の世界を見せられたけど、昆虫が町に戻った事は本当に感激でした。
帰還する人がこうして花を作れば今までの町が戻って来る。
昆虫もいない町では復興などほど遠いと思うので、昆虫万歳!です。


これから開花するひまわりの蕾がたくさんありました。

松ちゃんがレンゲ草プロジェクトを計画中なのは、昔の町の姿を取り戻そうという趣旨らしいです。

昭和30~40年頃は、町の至る所でレンゲ草が咲いていたと聞きました。
レンゲ草の花が咲き誇る姿を僕は早く見たいです。
そして昆虫たちが飛び回るのを楽しみにしています。

みなさん、今回は牛の話でなくてすみません。
それでは今日はこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。













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出来っこねぇ~べ!に

2016-09-04 15:08:06 | 日記
みなさん、こんにちは。
昨日、富岡に行って来ました。


前日、郡山で友人と会い、次の日の朝、県道288号線を走って富岡に。


大熊町の帰還困難区域ゲート前
帰還困難区域も除染して解除の道筋をたどることになり、このゲートはいつまで使うのだろうか?と思いながら走った。

富岡の松ちゃんちに着いて牧場へ。


「たまには歩いて行くか」と松ちゃん。
僕は初めて松ちゃんと徒歩で牧場へ行った。

心配していた台風の影響は全くなかったです。
東北で350ミリの雨とニュースで流れていたから松ちゃんも、ある程度準備していたようだったけど拍子抜けした様子でした。

何はともあれ被害がなかったので良かったです。

今回は午前9時半から夕方6時半まで一日付き合えた。


一つ目の牧場の除染作業が進み、日よけ屋根までの道が以前の倍の広さになり立派な道に。
早く完成形が見たいです。

今回は郡山の友人に言われたことを松ちゃんに聞いてもらった。
友人は東電構内作業員で汚染水処理の現場にいるのですが「凍土遮蔽壁なんて出鱈目だ!」と憤慨していた。

友人は「水の中で凍らせるなんて出来っこねぇ~べ!」と初めから強い語気で僕に語った。
友人に怒られているのかと思うくらい強い口調だった。

「最初から出来ねぇ~事やって、これで出来ないから今度は外側を固めましょうって、何百億の金使って何やってんだか」と止まらなかった。

ある程度しゃべりまくった後、友人は最後に「東電はひでぇ~会社。何で本当の事を発表しねぇ~んだ?国もゼネコンもマスコミもみんなグル」と、事実が正確に報道されていないことなどなど憤っていた。

僕も原発の事に嫌気がさして書くことも嫌になり書かなくなったんだけど、正直、今までも色々聞いてきました。

凍土遮蔽壁については東電の社員もゼネコンの担当者も言っていると友人から聞いて、本当にがっかりです。
世の中の人はこの凍土遮蔽壁がうまくいっていると思っている人が多いでしょう。
TVなどもそういう報道をしてます。
そんなことを考えると嫌になります。

今でも海に汚染水が流れている。

住民目線で町の復興を考えている松ちゃんは、顔を曇らせて「一生懸命にやってますのアピールなんだべ」と言葉少なめに答えてくれた。


松ちゃんを見て一斉に向かって来た牛たち。

「熊本のニュースだって今は全然報道しないべ、熊本は今でも大変なはずなのによ~、呆れるぞな」と、松ちゃんは1400km以上離れた熊本県に思いを馳せた。

自分たちが被災した時の事を思い出します。
熊本で被災された方々は今も本当に大変なはず。
熊本のみなさんには、これからも負けない気持ちでいてほしいです。

松ちゃんは富岡町の復興について「戻って来る人は町場より郊外の人が多いのに、人が戻って来ない場所に色々と建設予定があるから、行政の考え方に異論を持ってる人もいるんだ」と話してくれた。

実際、半谷のじっちゃん(元畜主さん)など、国道6号線から山側に数km離れたところの人たちが戻ると聞いたが、町の中心あたりの人が戻るって聞いたことがない。

僕は広野町や楢葉町の方が復興しているという実感がある。
富岡町には帰還困難区域があるから広野町や楢葉町より傷が深い。

行政に文句を言いたくなるのも分からない訳ではないが、松ちゃんに町の復興への不満を言った方々の気持ちが痛いほど良く分かる。


ドロドロの牧場で新しい餌やりの方法。
こうして柵に被せるようなやり方をしていた。

「あとちょっとの辛抱だべ。来月から向こうの牧場に行ければ牛たちも少しは楽になる」と、こちらは期待大だった。

今回は時間がたっぷりあったので色々な話をした。
それは本当に色々。


「こいつらほんとに幸せもんだべ~」と牛を見つめながら言った松ちゃん。

彼が牛たちを保護して4年半になる。
病気になれば獣医さんに助けていただいたり、支援物資や募金など本当に全国のみなさんに助けられてやって来ました。

彼の気持ちがこもった今回の「こいつらほんとに幸せもんだべ~」の言葉には、僕にも感じるものがあった。
今までに何回か聞いた事があった言葉なのに、今回は不思議と胸に突き刺さった。

今まで病気や老衰で死んで行った牛もいたし、柵から出てしまい殺処分された牛もいた。
こうして今、生きている牛たちは、やっぱり幸せもんだ。

このあと僕たちは帰還困難区域の牧場に行った。

野生のイノシシ君たちがやらかしてくれてました。
この話は次回書かせて頂きます。

みなさん、今日もお付き合い下さいましてありがとうございました。
それではこの辺で失礼します。
またお会いしましょう。






































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