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整備品質を左右する工程管理ー5.工程管理の効果

2011年08月30日 | 営業・フロント全般

 

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備品質を左右する工程管理ー5.工程管理の効果、です。

工程管理の目的は、本シリーズの1回目で触れたとおりだ。
効果としては、どのようなものがあるだろうか。

私は、5つの効果があると思っている。
一つは、工場の生産能力を100%発揮させることができることだ。
現場任せになっていると、100%の能力が80%だったり、場合によっては50%
ということもあり得る。

サボル、怠ける、という言葉を使いたくないが、現場任せにすると、こうした気持ちが
頭をもたげて、結果的に能力を出し惜しみすることになる。そうならないためにも、
フロントが主導する工程管理が必要になる。

二つ目は、作業時間目標を持って作業をすることで生産性を高めること。
メカニックの多くが作業時間を「納期時間」と、解釈している。

これでは、生産性は高まらない。作業時間が1時間のモノでも、納期時間が夕方だと、この納期時間
に合わせて作業を進めるために、どうしても作業時間が長くなっていまう。長くなっても請求できる
時間は長くはならない。だから、作業時間を守るためにも工程管理が必要になる。

三つ目は、コストダウンに貢献できる。多くの整備工場のメカニックは、30歳を超えている。
ということは、それなりにベテランメカニックである。そのベテランぶりを発揮してもらいには、
標準作業時間よりも早く作業を終わらせることである。

これが、コストダウンになるのだ。1時間3,000円のコストであれば、40分で行えば1,000円のコスト
ダウンになる。

四つ目がメカニックを育てることが工程管理の効果だ。
前述のように、作業時間目標を持って作業するわけだから、メカニックは指示時間内に完了させるために
作業時間短縮の工夫をすることになる。

これが結果的に、メカニックを育てることになるのだ。好き勝手に作業していたら、創意工夫が疎かに
なってしまい、成長を鈍らせてしまうことになる。それに刺激を与えるのが作業時間目標なのだ。

最後五つ目は、フロントと現場、メカニックとメカニック間の情報の共有による意思の疎通が円滑化され、
協働意識が旺盛になり、生産性向上やコストダウン意識が高まる。

こうした効果が期待できる工程管理は、フロントの最も重要な仕事である。
だから、常に工程管理のための知識習得などを旺盛に行う必要がある。

モデルチェンジがあれば、サービスブックを読む。あるいは技術講習会に参加し、技術の習得に
励むことだ。工程管理は、フロントの能力によって出来不出来が決まる。この意識をしっかり持って、
工程管理を推進して欲しい。


株式会社ティオ
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