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指定整備の法令順守ー4.点検ハンマーがない

2011年07月22日 | CSR全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備の法令順守ー4.点検ハンマーがない、です。

ある整備工場で、完成検査の作業風景を見させてもらった。
手際よく検査をこなしていたが、点検ハンマーを一度も使っていなかった。

で、検査員に点検ハンマーは使わないのかと聞いたら、使わない、という。
検査場を見ても点検ハンマーが置いてない。

この工場では、検査後の車輪の脱落、エレメント交換後のエレメント外れなどが
たびたび起きている。

こうしたボルトやナットの締め付け状態を確認するには、点検ハンマーで叩いて
打音や指に伝わる振動で、判断をするのが正しい点検方法である。

それなのに点検ハンマーを使っていないとは、どのようにして締め付け具合を
確認しているのだろうか。

多分、点検をしていないのではないだろうか。
そういえば、ピットに潜って下回りの点検をしている作業を見たことがない。

一日中ついていることもできないので、その時は後から行うのかと、性善説で判断
いていたが、何のことはない、何も見ていないのだ。

検査員に言わすと、点検ハンマーでは緩みは分からない、という。それは、点検ハンマーの
柄の握り方、指の添え方、叩き方、音の聞き方などが適切でないからであって、点検ハンマーの
せいではない。使い方なのだ。

ここでも「基本」をないがしろにした作業を行っている。

本シリーズの1回目に伝えたように、法令違反のミスを軽くとらえていることが、連続して起こす根本
原因である。

たかが点検ハンマーと思ってはダメなのだ。
むしろナゼ点検ハンマーを使うのか、という発想が必要である。

そこの回答が出て、初めて点検ハンマーを使わないでもいい点検方法が出てくる。
この手順を踏まずして、最初から点検ハンマーを使わないのは、もってのほかである。

指定整備において、ペナルティー点数は会社の存続まで危うくする。
だから、1点でも貰ってはダメなのだ。

基本を大事にし、忠実に行えばペナルティーを受ける確率は、限りなく「0」になる。
この「0」を自慢し、「0連続何日」などと挑戦して欲しいものである。


株式会社ティオ
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