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指定整備コンプライアンスー3.手を抜かずダブルチェック体制で行う

2013年03月21日 | CSR全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備コンプライアンスー3.手を抜かずダブルチェック体制で行う、です。

念には念を入れる。これこそがコンプライアンスには不可欠なことだ。
指定整備で一番多く発生しているミスが、記入漏れと誤記載だ。
このミスを防ぐことで、指定整備コンプライアンスはほぼ100%守れる。

記入に関するミスを防ぐには、記入後の「確認」を、ダブルで行うこと。
記載した本人以外の者が、記載内容が合っているか、抜けていないかを確認するのだ。

この確認は、二つある。一つが、記入漏れの確認。もう一つが誤記入だ。
従って確認するものは、正しい知識と経験を持った者が適任者と言える。

こうした体制は、整備主任者が点検を行い、その確認を検査員が完成検査前に行う。
事業管理責任者は、適合証を発行する前で、検査員の証明内容が合っているかを行う。
適合証の記載内容が合っているかを、社判押印前に代務者が確認を行う。

検査員が代務者になっている場合、自分が完成検査したものを適合証を発行する会社もあるが、
私はこれはやるべきでないと指導している。

その理由は、コンプライアンス上問題ないとしてもダブルチェックが働かない流れだからだ。
自分で記入した内容は、そのつもりで書いているので、確認してもミスが見えなくなっている事が多いので、やめること。

一日の検査業務が終了したら、記録簿、作業指示書、適合証控え、適合証等交付台帳、見積書を、
付け合せして記載漏れ・誤記載がないかを確認し、それぞれの綴りに納める。これがダブルチェックになる。

コンプライアンスにおいて、もう一つ
肝心なことがある。
それは「手を抜かないこと」だ。

例えば、指定整備において最初に行うことは「同一性」の確認だ。
この工程をほとんどの工場で行っていない。行っていても作業指示書などを使って行っている。

これでは、最初からミスを発生させるようなものだ。
同一性は、検査証の原本を手元にしながら、記載されている緒元等と現車が合っているか
確認するのが正しい方法だ。

ナゼ同一性の確認を省くかと言えば、前回車検時と同じクルマだから、というのが理由になっている。
しかし、2年間ご無沙汰しているクルマに対して、自信もって変化が無いと言えるのか疑問である。

定期点検や巡回訪問、あるいは保険更新などで、クルマを定期的に確認できていれば、
クルマの変化が把握できるが、こうした取引が発生しなければ、変化を把握できない場合が多いい。

だから、同一性の確認に条件を付けていないのだ。
つまり、頻繁にクルマの確認が出来ていいたとしても、同一性の確認が必要ということだ。

あるいは、計算して数値を求めるような場合であっても、暗算ではなく電卓を使って計算し、
それを記入するといったことも習慣化するといい。

慣れてくるとそこまで必要ないと、自分勝手に「合理化」して、検査を進めるようになる。
これが言ってみれば「手抜き」なのだ。

効率的に行うための創意工夫は、大いに必要なことだが、
やるべきことを「合理化」することは、ミスの原因になる。
 

By 株式会社ティオ


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