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中販店のサービス事業強化策ー4.サービス事業の強化はフロントにかかっている

2011年03月04日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販店のサービス事業強化策ー4のサービス事業の強化はフロントにかかっている、です。

さて、今回のシリーズの最後になるが、昨日のTIO21ブログで、生産性の向上について
触れた。サービス事業強化対策は、生産性をあげることが必要だということであった。

この生産性を左右するのが「サービスフロント」である。
生産性は、作業現場のことと思われるかもしれないが、フロントも大きくかかわっている。

その一つが、稼働率改善に不可欠な引取納車を減らすのは、作業現場ではなく、
フロントの顧客対応にある。引取を行う、行わないという判断は、会社の方針もあるが、
むしろフロントの対応によるところが大きい。

例えば、会社で引取を行わないという方針を決めても、フロントは仕事欲しさで、
ついつい「ではお引き取りお伺いさせていただきます」などと、妥協し引取を約束
してしまう。

ある会社では、方針を徹底させる意味で、社長から引取を行わないということで、
他社に行かれても、フロントの責任は問わないので、勇気をもって実行して欲しい、
と、朝礼時に宣誓してもらったことがある。

フロントの入庫量の方よりも稼働率を悪くする。
ある日は、メカニックの能力以上の入庫があったかと思えば、作業するクルマが
なく、暇をもてあそぶような入庫量といったことが、稼働率を悪くするのだ。

フロントは、常に入庫の平準化を念頭に置いて、入庫の量を調整することが
必要である。そのためにも、入庫の日時は、お客様任せにするのではなく、
フロントが誘導して決めるようにしたいものだ。

作業効率においても、フロントの仕事のレベルによって生産性は左右されてしまう。
故障の原因が掴めないケースを除いて、作業指示書の作業内容を決めるのは、
フロントの重要な仕事である。

これを、症状だけ書いて、あとは適当に頼むよ的な指示であれば、おのずと作業に
余分な時間がかかってしまい、結果的に効率を悪化させてしまう。

さらには、作業内容だけ指示して、作業時間を指示しないことも効率を悪くする。
極端に言うが、作業するクルマが今日1台だけだと、作業時間が2時間であっても、
メカニックは倍の4時間ぐらいかけて作業を行う。

お客さまに4時間分の工賃を請求できれば、それもよしだが、そんなことはできない。
であれば、2時間作業を2時間以下で完成させるように、作業指示するのがフロント
である。

このように、フロントの働き方で、生産性を良くもし、悪くもするのだ。
店長などが営業出身だと、工場のことは工場長やフロント任せになってしまい、
作業クレームなどしか関心がない。

これでは、生産性は改善できない。
店長は、ある意味素人の良さを発揮し、もっと工場にかかわることだ。

いずれにしても、生産性を左右するのは、作業現場をコントロールする
フロントにあることを理解し、フロントマンのレベルアップが、事業強化には
欠かせない課題である。


株式会社ティオ
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