自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

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中販経営を効率化するー4.営業マンの人件費を適正化する

2012年12月13日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販経営を効率化するー4.営業マンの人件費を適正化する、です。

先日の業界紙に、「年収1千万円プレーヤー続出!」といったタイトルが飛び込んできた。
ホンダ泉州で、今年は17人もの年収1千万円プレーヤーが誕生した、というニュースだ。
国産営業マンで年収1千万円プレーヤーが、一販社の営業スタッフ88人中17名も出たことに驚きである。

同社の年収1千万円保証制度は、半期で新車販売台数30台と粗利益1千万円を、2半期連続で達成した場合に、
12月のボーナス支給時に特別ボーナスを加え給与の合計を1千万円とする制度だそうだ。
12月のボーナスは、大よそ一人平均400万円ほどが支給され、1千万円になったとのこと。

このニュースから、1千万円プレーヤーの労働分配率を、単純に計算すると「50%(1千万円÷2千万円)」となる。
一般的に、車販営業マンの労働分配率は35%前後と思われる。このことからすれば、大盤振る舞いだ。

労働分配率35%として、88名の営業スタッフで推計すると、一千万円プレーヤー17名がいたとしても
総労働分配率は40%弱となる。粗利益条件をクリアーしていても、台数条件が未達の場合は、1千万円
プレーヤーにはならないことを加味すると、40%弱の労働分配率は、もう少し下がると思われる。

さて、本題の営業マンの人件費を適正化することとは、労働分配率によって、人件費を計画すると言うことだ。
営業マンの給与は、固定的に支払われる月例給与と、実績に応じて支払われるインセンティブに分けられる。

この月例給与とインセンティブの両方の合計額が、労働分配率の計算のもとになる。
で、前述の通り35%前後として計画することだ。

この35%とは、整備工場の労働分配率60%弱と比べると、かなり低い。
その理由は、広告宣伝費と、粗利益の額が営業マンの実績よりも、低いことが理由である。

整備工場の場合は、法定需要が売上の60%以上を占めるので、広告宣伝はほとんど使わない。
一部の車検チェーン店などでは、月間に数十万円単位で、予算化しているが、多くの整備工場は予算化されていない。

一方の車販業の場合は、広告宣伝費を整備工場とは比べ物にならないぐらいに、多く予算化する。
言ってみれば、広告宣伝費が営業マンの営業活動をサポートしている。つまり、営業マンの人件費の一部分でもあるのだ。

加えて、粗利益の額もそれなりにあることもあり、労働分配率が35%前後となっているのだ。
で、この労働分配率35%を、経営指標として粗利益計画であり、売上を目標化することが、適正化となる。

当然、この35%の中にはインセンティブも含んでの値である。
一千万円プレーヤーであれば、約二千八百万円の粗利益が目標となる。月間2,340千円だ。

粗利益は、車両本体と諸費用、オプション、ローンバック、サービス、保険などが計算の対象となる。
但し、会社によって対象品目が違ってくるので、一概に35%で計算はできない。対象品目が少なければ、
その分労働分配率が高くなる。各社の事情に合わせて、分配率を適正化することだ。

インセンティブの支給条件に、粗利益だけを設定している会社があるが、ホンダ泉州さんのように、台数達成も
条件に入れることだ。しかも、経験年数に応じた台数条件が、私は必要と考えているし、指導会社にはそのように指導している。

月例給与では、営業手当をどう扱うか、そろそろ見直しの時期にいている。
営業手当とは、見なし残業代だ。

この見なし残業を、実質残業に変える時期に来ているということだ。
その上で、残業なしで仕事が終えるような、営業の効率化を構築すること。

それは、営業マンの行動計画の立て方などと密接に関係してくる。
このように、人件費の適正化は、営業効率にまで入り込んでいくことになる。
ゼヒ、来年にかけて、この面の見直しをして人件費の適正化を推進して欲しい。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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中販経営を効率化するー3.営業活動を適正化する

2012年12月12日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販経営を効率化するー3.営業活動を適正化する、です。

もっと台数を販売したい。イコール営業マンの数を増やす。
これは短絡過ぎ。

その前に、営業マンの活動が適正かどうか、見極める必要がある。
何を見極めるかと言えば、稼働率と活動件数だ。

販売の目標を決めても、営業マンの活動目標を決めない中販店が殆ど。
これでは、仏作って魂入れず、と同じこと。仏の魂に当たるのが、営業マンの活動である。

先ずは、稼働率を上げることだ。
中販営業マンの稼働率は50%を割っている。

この50%を少なくても65%、理想的には75%とすることだ。
仮に、稼働率50%で、販売実績が5台とすると、稼働率を65%にすれば、
販売台数は、約7台となる。年間では24台の台数アップだ。

単純にはいかないことは、分かり切っているが、理屈の上では上記の通りの実績が
期待できることになる。

稼働率を上げるには、不稼働である、登録業務などを業務係りにすべて移管することだ。
アルバイトで十分事足りる登録業務を、稼ぎ頭である営業マン任せることは、愚の骨頂だ。

台当たり15万円の粗利益として、2台アップになれば30万円になる。
アルバイトの賃金が90,000円(750円×6時間×20日)としても、差し引き21万円は利益として残る。
接客応対や展示車の洗車などにも使えるので、一石何鳥にもなる。

次に、活動量だ。
毎月の目標台数が変わっているのであれば、それに合わせて活動量を変動させること。
つまり、目標に合った活動量を計画させることだ。

これが出来ていない営業マンばかりなのだ。
活動量の適正は、目標台数を商談成約率で除した値が、活動量の目標になる。
例えば、5台目標で、商談成約率が20%であれば、25件になる。

この25件は、商談する件数だから、面談件数や訪問件数はもっと多くなる。
これらも過去の実績から面談商談率、訪問商談率を求めて、最終的な活動件数を求め、
それを活動の目標に設定する。

設定できたら、具体的に活動先をリストアップさせること。
ここまで出てきて、初めて有効な活動計画となる。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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中販経営を効率化するー2.適正在庫金額を適正化する

2012年12月11日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販経営を効率化するー2.適正在庫金額を適正化する、です。

適正在庫台数が決まったら、次に効率化するのは「適正在庫金額」である。
適正在庫台数が決まっているので、適正在庫金額を決めるのは、そう難しいことではない。

決める要件は、「平均売価」と「平均粗利益率(車両本体)」である。
仮に、
平均売価を800千円
・粗利益率15%
・適正在庫台数45台
とする。

この時の、適正在庫金額は、45台×800千円×(1−0.15)=30,600千円、となる。
念のため説明を加えておくが、「1-0.15」とは「原価率」のことだ。

1-0.15=0.85だから800千円の平均売価とすれば、仕入原価は800千円×0.85=680千円。
この680千円が台当たりの仕入金額となる。

在庫金額の30,600千円は、月平均の金額だ。
月によって多く売れる月とそうでない月が存在するので、在庫金額も月ごとに変動させなかればならない。

その時に、季節変動指数を使って月ごとの在庫金額を決めること。
方法は売上構成比方式と月平均方式がある。

単純なのは、売上構成比方式だ。
ある月の実績台数(金額でも構わない)を、年間合計台数で除した値が、季節変動指数となる。
ある月の実績台数5台÷年間合計台数65台=7.69%

月平均方式は、年間合計台数を12か月で除して、月平均台数を求める。
ある月の実績を月平均台数で除した値が季節変動指数となる。
ある月の実績台数5台÷月平均実績5.4台=92.5%

適正在庫金額をキープしていくには、営業マンの案件の進捗をしっかり管理し、
どの時点で契約になるかを読み、そのタイミングで新しい車両が展示場に並ぶように、
仕入のタイミングも適正にしていく必要がある。

常に、仕入れ担当者は、営業マンの動向、案件の進捗などに対しても、
把握しておくことだ。それが、仕入れ担当者の重要な業務と言える。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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中販経営を効率化するー1.適正在庫台数を適正化する

2012年12月10日 | 経営・オピニオン全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販経営を効率化するー1.適正在庫台数を適正化する、です。

中古車販売が厳しさを増している。
最近、TIo21ブログの検索キーワードに「中古車売れない」とか「中古車売るには」
などといった言葉が目に付く。

さて、こうした経営環境の中で、対策するには、第一には「販売強化策」となるのだろうが、
同時進行的に、中販経営をもっと効率化して、体質改善に取り組みことも必要だ。

体質改善の狙いは、ローコスト経営である。
必要なモノは必要だ、といった従来の経営の在り方を変えることで、ローコストで
経営できる会社作りを、今後は目指す必要がある。

その第一歩が「適正在庫台数」である。
敷地に目一杯展示車を並べることが、適正在庫台数ではない。

適正在庫台数は、「回転率」を元に導き出す。
回転率は、ある期間に在庫台数が何台売れたか、ということである。

例えば、展示台数30台の中販店で、1か月20台販売した場合の回転率は0.67となる。
計算式は、30台÷20台。

この回転率は「商品回転率」あるいは「在庫回転率」などというが、
ここでは在庫回転率とする。

因みに在庫日数は、上記の場合では45日になる。
計算式は、30台÷20台×30日だ。

さて、適正在庫台数は、月間の販売台数目標を回転率で割り戻すことで求められる。
例えば、月販30台の販売目標で回転率が0.67であれば、在庫台数は約45台となる。

この45台が、この中販店の適正在庫台数ということになる。
在庫台数から逆算して求める方法もある。

45台×0.67=30台になる。
この方法は、月販販売台数を求めるときに使うのであって、今回の適正在庫台数といった
場合には用いない。

年々歳々月販台数目標が上がっていけば、回転率が同じであれば在庫台数も比例的に
上がっていく。でもって、展示スペースが限界になったらどうするか?

回転率を上げることだ。
30台の目標が35台で、回転率が同じ0.67であれば、在庫台数は52台となり、30台の時よりも7台多く
在庫しなければならない。

運よく隣の土地が空いていて借りられれば、展示場を広げる方法もあるが、
賃借料などの経費が増えてくるので、この方法は最後の手段となる。

基本的には、目標台数が上がるのに合わせて、回転率を改善することで、
在庫台数を増やさない対策をとることだ。

回転率を0.88にすると、同じ在庫台数で35台の販売目標にマッチした
効率的な在庫台数となる。計算式は、35台÷0.88=40台だ。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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新年に向けて経費のムダを見直すー5.ムダの意識と節約の風土を作ろう

2012年12月07日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、新年に向けて経費のムダを見直すー5.ムダの意識と節約の風土を作ろう、です。

整備工場や中販店のトイレは、温水洗浄機がついている。
この温水洗浄便座では蓋を閉めるだけで11~19%の節電になるという。

電気を消したりすることは、案外できているが、便座の蓋が節電になるということは、
知っている人は知っているというのが、現状だと思う。

そこで、毎月節約・節減する対象物を決めて、行動するようにすることだ。
一人一人に、節約意識を持って仕事をしてほしい、などと言っても、いざとなれば
何もしないままになっていることが多い。

こうした状態を打破していくには、「目標」を明確にくして、成果が確認出来るようにすることだ。
そのために、対象物と削減する値を目標化して、全員で取り組むこと。

また、「年間節約大賞」などの表彰制度も設けるといい。
節約のアイデアを出したらポイントを付与する。節約に真面目に取り組んでいれば、ポイントを付与する。
溜まった年間獲得ポイントの数で順位をつけて、表彰する。

面倒だ、大変だなどと思ったらムダを減らせないし、節約もできない。
そこにある種の競争原理を導入することで、ムダの意識と節約の風土を作り、盛り上げる。

ムダ減らしは、全員で取り組んでこそ、意義がある。
ぜひ遊び心を持った仕掛けを作って頂きたい。



問い合わせ先 株式会社ティオ

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新年に向けて経費のムダを見直すー4.代車のムダ

2012年12月06日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、新年に向けて経費のムダを見直すー4.代車のムダ、です。

整備工場や中販店で、ムダの王様は「代車」ではないだろうか。
現場の声を聞いていたら、代車の数は際限なく増えていく。

ある中販店は、レンタカーも含めて実に35台の代車を保有している。
これでも少ないと、営業マンやフロントマンはぼやいている。

ご存知の通り
、代車は自賠責保険、重量税、メンテナンスだ費用、燃料代がかかる。
35台が1t以下とすると、減税なしの場合はザックリ57万円の重量税が必要だ。

この他に自賠責保険料が一台につき11千円程度必要になるし、ベストな状態を保つためには、
メンテナンスもしっかりと行わなければならない。こうした費用はばかにならない金額である。

で、代車は基本的に毎年減らすことだ。
前述の中販店も来年は「5台」減らすことにした。

5台減らすと、営業マンとフロントマンに伝えると、
「いやー、大変だ」と口を揃える。ここは、バッサリと大ナタを振るった。

その代り、車検整備時間を「一泊二日」から「一日」にすること。
加えて、入庫予約日をフロントが先行して決めていくこと。

さらに、一日の入庫台数制限をして、一度に大量の入庫台数が入らないように
平準化を図るなどの、対策を講じることにした。

これが実現できれば、次の年にも5台減らして、2年間で10台の削減を
する計画でいる。

こうした対策を講じても、代車が不足する日もある。
そこで、中古車レンタカーを借りて、代車代わりに提供するように、近くのレンタカー会社と
懇意にしておくといい。

代車で必ず問題になるのが「燃料」のことだ。
満タンで貸しても、空っぽにして返してくる。

一つの解決策として、「5リットル貸し」がある。
代車には5リットルしか入れないで、貸し出すのだ。

会社から自宅までの燃料は提供するが、それ以上は自分で負担してください、ということ。
この方式で、お客さまから苦情を言われたりしたことはない。

燃料は何らかの方法で削減させるにしても、メンテナンスだけはケチってはダメだ。
代車は、ある意味「デモカー・ショーカー」でもある。

だから、各部が最高の状態であることと、アルミホイールやエコタイヤ、オーディー、ETC、ナビ、ドライブレコーダー、
急アクセル防止装置、外装コーティングなどの装備を充実させて、貸し出す時に「操作説明」する。
または、装備の説明が書いた用紙を、車内に置いておくといい。

いずれにしても、代車を無防備に増やすのではなく、
減らすことを優先して次年度に臨むことだ。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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新年に向けて経費のムダを見直すー3.消耗品のムダ

2012年12月05日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、新年に向けて経費のムダを見直すー3.消耗品のムダ、です。

消耗品は、整備作業にかかわる消耗品と、事務関係の消耗品がある。
整備作業においては、スプレー缶の類のムダが目に付く。

ブレーキクリーナが、その代表だ。
使いかけのスプレー缶を、いくつも持っていたり、壁際に放置したままになっている。
スプレー缶は、一人一本とし、使い切ってから新品と交換する。これを徹底させることだ。

また、使い方もしかりと統一させること。
ある整備工場の事例だが、ブレーキクリーナーを床に垂れるぐらい使っていたメカニックがいた。

洗浄剤だから、ひとつの作業である程度の量を使うことは当然だが、床に滴り落ちるほど
スプレーするのはムダだ。

クリーニングの意味合い、それと使う量をメカニック全員に、知らしめ統一することだ。
こうしたことで、目に見えて減る量が少なくなる。

その他、軍手、ウエスなども使い方と交換のルールを決めること。
以前にも指摘したが、ウエスは「リース」しているからと言って、「使わないと損する」という、意識を
止めさせること。

こうした意識でいれば、何時まで経っても使用量を減らすことはできない。
両面隅々まで使って汚れたら、交換する、これが基本のルールである。

軍手は、営業マンが勝手に使って、ムダにしている。
営業マン用の軍手を用意し、月の使用量を決めることだ。


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新年に向けて経費のムダを見直すー2.通信費のムダ

2012年12月04日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、新年に向けて経費のムダを見直すー2.通信費のムダ、です。

経費の中でも昨今目に付くのが「通信費」だ。
固定電話と携帯電話の両方を使うようになって、通信費が上がっているのだ。
今や携帯電話は、ビジネスにとって、不可欠のアイテムであり、致し方ない部分もある。

中販店や整備工場によってまちまちだが、携帯電話を個人持ちにしている会社が多いい。
通信費の事を考えて、個人持ちにしているのだろうが、これでいいのか疑問が残る。

個人情報の管理の上で、携帯電話を個人持ちにすることは、避けるべきではないだろうか。
また、営業マンやフロントマンなどが退職し、別な同業他社に就職することで、自社客に対して、
様々な促進活動などの営業行為をされかねないなどの、懸念材料がある。

そこで、この際携帯電話は「会社持ち」にして、仕事では一切個人の携帯電話を使わせないようにすることで、
個人情報の管理と顧客情報の漏えいを防ぐことだ。
ある銀行や損保会社では、出勤すると個人の携帯電話をロッカーに仕舞わせるルールを作っている。

ここまで徹底したいところだが、ケースバイケースで個人の携帯電話の使用を制限すべきだ。
その上で、通信費を節約するようにすること。

同じキャリア間であれば、通話無料(使える時間帯の制限がある場合もある)という料金プランは、今や
常識だ。こうした料金プランを上手に使って、通信費を節約することもできる。
最近では、他のキャリアへの通話も無料になるキャリアもある。

固定電話であれば、「IP電話」に切り替えれば、全国一律料金になるので、
地方への電話を多く使うには、導入の検討が必要だろう。

また、インターネットの接続料も、有線ではなく無線にし、社内・社外の両方で使えるようにすることで、
年間数万円の節約になる。

スマホにすることで、通話やメールが無料で使えるアプリが数社から提供されている。
その代表が「LINE」だ。通話に関しては途切れたりするなど品質に問題が少しあるが、利用する価値はある。
使うシーンもルール化し、思い立ったら直ぐ携帯電話を、使うようなことはなくすことだ。

通信費でもう一つムダを省きたいのが、あて先不明のDMである。
ある中販店では、毎年年賀状を約2,500通ほど発送するが、その約1割強があて先不明で戻ってくるという。
切手代にすると12,500円になる。

大した額でないと思うのは、事の重大さがわかっていない。
宛先不明で戻ってくるということは、お客とコンタクトが取れていないことを意味する。

つまり、取引が発生していないし、何らかの連絡も取れていないのだ。
これでは、お客は他社に逃げていくだろう。

12,500円のロスではなく、1個客から得られる車検や保険、用品などの付加価値がなくなるということだ。
大よそ、1台から得られる年間の付加価値は5万円前後になる。このことを理解すべきである。

250台×50千円=12,500千円が逃げて行った付加価値だ。
これほど単純ではないが、あて先不明DMの価値を、重大な事を受け止める必要がある。

個客管理がお粗末であることと、真剣に受け止め、誰が、何のために、何時、どのようにコンタクト取るかといった、
個客管理の標準化を図り、あて先不明の戻りDMを減らし経費のムダを省くことと、固定客化を図ることだ。


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新年に向けて経費のムダを見直すー1.DMのムダ

2012年12月03日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、新年に向けて経費のムダを見直すー1.DMのムダ、です。

2012年も師走となり、巷ではクリスマスモード一色の感じだ。
ラストスパートに忙しい時期だが、来年に備える時期でもある。

新年度の経営計画の策定も、必ずやらねばならない重要な案件だ。
目標値の設定には、経費のことが避けて通れない。

ここでいう経費とは、固定費である。内容は、人件費の計画と物件費の計画だ。
人件費はともかく、物件費の計画をするときに、よく目にするのが「一括計画方式」だ。

今年度が〇〇百万円の実績だから、来年は3%とか5%アップの〇〇百万円とするという方式だ。
この方式は、バブル時代のやり方であって、資金繰りに余裕がない時代に合っては、
このやり方はやめた方がいい。

これからの方式は、科目別計画とすべきである。
勘定科目ごとに「アップ要因」「ダウン要因」をはっきりとさせて、その上で予算化する。
こうしたプロセスを踏むことで、ムダやムラがよく見えてくる。

ある会社の例を挙げながら、経費のムダ削減を考えてみる。
ある中販メイン会社では、車検や点検のダイレクトメールを「封書」で送っている。

中に入れる内容物を確認したら、車検期日案内とチョットしたPRを、用紙1枚にして送っているという。
A4サイズの用紙に、この程度の案内をしているだけだ。

これだけの内容物であれば、封書で送るには「ムダ」と言わざるを得ない。
封書は、切手代が80円、封筒代、用紙の印刷費などがかかってくる。

発送業務においても、案内文書の紙折り、袋詰め、糊付け、蓋付けなどがある。
結構、手間暇かかるのが「封書」である。

これを「ハガキ」に変えることで切手代は、一通につき30円も節約できる。
発送業務も紙折り、袋詰め、蓋付けなどの工程を減らすことができる。
封書からハガキにすることで、一石二鳥の効果が期待できるのだ。

この会社の担当者に、封書でなかればならない理由を聞くと、「特にない」という、そっけない返事だ。
であれば、翌月からハガキにすることにした。

この会社は、年間に約2,500通のDM(車検、点検)を発送する。
ということは、なんと75,000円も切手代がが削減できる。

整備売上に換算してみると、粗利益率60%では125,000円の整備売上高に相当する。
整備粗利益にでは、車検整備の約2~2.5台分になる。

新規で2台の車検獲得に架かる必要などを考えると、75,000円の節約は、絶大だ。
また、発送業務むもかなり時間を短縮することができる。

節約できた時間は、個客フォローや入庫促進活動に回すことで、
CSの向上と入庫台数のアップが期待できる。

このように、一つのムダの削減が、費用の低減になるばかりか、他の業務の品質を
高めることにもなる。

ぜひムダを見つけて、削減に挑戦して欲しい。


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整備工場・中販店のカレンダー配り-4.カレンダーはお届けする

2012年11月22日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場・中販店のカレンダー配りー4.カレンダーはお届けする、です。

出来上がったカレンダーは、お届けする。
これも大変労力がいる仕事だ。

でも考えてほしい。
カレンダーを配るために選んだ客は、自社にとって大事な客である。

その大事な客に、1年の感謝と来年の取引を願ってカレンダーを配る。
ということになれば、労力が大変だなどと言っていられない。

むしろ喜んでお届けする。
そして、顔を見て手渡しするのだ。

その時に「1年間お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします」と言って、
カレンダーを渡してはならない。

その次の言葉として、カレンダーを広げて「来年は〇月〇日がオイル交換の時期です。
ここにオイル交換のマークを貼っておきました。近くになりましたら、詳細をご案内いたします」
と、言ってお客さまが目で確認いただいたことを、確認して手渡すこと。

該当のページを素早く開けるためには、説明するページに付箋紙を貼り付けておくといい。
こうすれば、素早くページを開けて説明することができるので、スマートである。
また、お客には「わざわざ」という印象を与えるので、インパクトが強いものになる。

やってはならないことは、「来年のカレンダーをお持ちしました。よろしかったら使ってください。
中に、メンテナンススケジュールが書いてあります」と言って渡すこと。

不在の場合は、カレンダーと手紙を置いておくこと。
手紙には、感謝とカレンダーにメンテナンススケジュールが書いている旨の手紙とする。

で、帰社後必ず「TELフォロー」することだ。
在宅の時間を見計らって、電話をかけカレンダーを見ていただいたか確認し、
必要に応じて説明をすることだ。

TELフォローしないのは最悪。
TELフォローが出来ないのであれば、カレンダーは持ち帰り、再度訪問することだ。
在宅の可能性が高い日時を選ぶことは、言うまでもない。

一年間の締めくくりとしての「カレンダー配り」は、入庫促進のきっかけ作り、
個客管理のとても大事な仕事と位置づけし、恒例行事にしてほしいものだ。


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整備工場・中販店のカレンダー配りー3.カレンダーを入庫促進に結びつける

2012年11月21日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場・中販店のカレンダー配りー3.カレンダーを入庫促進に結びつける、です。

では、カレンダー配りを入庫促進に結び付けるには、どうするかだ。

先ず、顧客情報を呼び出す。
次に、来年一年間に必要なメンテナンスや保険、買い替え時期を決める。
決めた内容を、カレンダーに表現する。

例えば、3月1日に「オイル交換」としたならば、3月1日の枠に「オイル交換」のマークを
貼り付ける。

点検、タイヤ履き替え・交換、OBDチェック、バッテリー点検、オイル交換、車検、保険、
買い替えなどの該当月日に、印をつけるのだ。

とても面倒な作業である。
逆説的だが、面倒な作業だからやる価値があるのだ。

というのも、他社は多分こうしたことをやらずに、カレンダーを渡したり、配っている。
つまり、差別化というか特徴ある会社としての印象を、強く与える演出効果もある。

そんなことしなくても、時期が来ればDMを出すので必要ない。と、思われている会社は
やらなくてもいい。

少しでも「そうだなー」と共感いただけるのであれば、試しにやってみることだ。
何処の会社もやっていないことだから、やる価値がる。

印がつけられたカレンダーには「登録番号、地区名、お客様名」を書いたシールを貼って、
配りやすいようにしておくこと。

せっかく配るカレンダーだから、ただ単純に渡すには能がない。
やはり、ここは商売に徹し、カレンダーを入庫促進のツールとして活用することだ。


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整備工場・中販店のカレンダー配り-2.カレンダーを配る客を選別する

2012年11月20日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場・中販店のカレンダー配りー2.カレンダーを配る客を選別する、です。

カレンダーを個客管理のツーとして、使う以上は配る客を決める必要がある。
だれでもかれでも顧客リストに載っている客に配るには、カレンダー代も馬鹿にならないし、
配る労力も大変だ。

そこで、カレンダーを個客管理のツールとして配る客と、単に感謝の印として渡す客とに
仕分けをして、客を分けることだ。

カレンダーを配る客は、
・5年以上の取引がある
・車検か車販の取引がある
・任意保険の取引がある
・オイル交換の取引がある
・支払いがスムースである
などの条件に当てはまる客とする。

上記の条件は、一つの参考だ。
出来れば、自社で基準を設け、その基準に合致する客だけにカレンダーを配ること。

つまり、費用対効果を吟味し、お金と手間をかけてでもカレンダーを配る必要が
ある客だけに絞ることだ。営業マンがいる会社は、営業マンから申告させること。

こうしたことによって、「個客の棚卸」ができる。
取引内容、支払などを調べ、稼働している客と、そうでない客に分けて、
稼働している客を中心に、経営計画などを立てるベースとするのだ。

カレンダーを配る意味合いは、こうしたところもある。
カレンダー配りの一連の作業を通じて、個客の整理整頓をし、来年に備える。

ゼヒ、この意味合いを理解し、個客の棚卸を行って頂きたい。


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整備工場・中販店のカレンダー配りー1.ナゼ、カレンダーなのか

2012年11月19日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場・中販店のカレンダー配りー1.ナゼ、カレンダーなのか、です。

2012年も残すところ実質的には1か月となり、何かと気忙しくなってきた。
そろそろ恒例の「カレンダー配り」も始まる。始めている会社あることだろう。

ところで、整備工場や中販店で、年末にカレンダーを配るのはナゼだろうか?
毎年のことだから、といった会社もあるだろうが、意味を考えてみたらどうだろか。

カレンダーを作るだけでも、数万円から数十万も必要になる。
最近は、サイズが小さくなり、12枚から6枚のカレンダーが多くなっている。

経費を考えて、便利で見栄えがするカレンダー選びも大変だ。
適当になどと言っている会社は、カレンダー配りの意味が分かっていない会社だ。

1年の感謝の印にという理由もあるが、私はプラス「個客管理」の一環として
カレンダーでなければらないと言っている。
むしろ、個客管理の「ツール」だから、カレンダーでなければならないのだ。

この意味を無くすのであれば、フェイスタオルでもいいだろうし、ティッシュ5箱でもいい。
これらの「粗品」では、個客管理が出来ないので、カレンダーを年末に配るのだ。

この意味を踏まえて、カレンダー選びをすることになるし、配る客も選別が必要だ。

店頭にカレンダーを束でおいて「ご自由にお持ちください!」などとやっていては、
便利で見栄えがするカレンダーでなければ、手にしない。

年末も押し迫ってきてから「ご自由に」というのであれば、ましだしも
最初から店頭に置いて配るスタイルは、止めた方がいい。

カレンダーを配る目的と意味合いを考える時ではないだろうか。


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整備単価目標を設定するー4.単価目標がもたらすこと

2012年09月21日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備単価目標を設定するー4.単価目標がもたらすこと、です。

単価目標は、整備の場合は何によって決まるかと言えば、作業時間である。
作業時間は、作業内容で決まる。

単価は作業内容が決めると言ってもいい。
このことは、何を意味するかと言えば、作業内容に対応した作業時間を決めることになる。
これが「標準作業時間」である。ただし、自社の標準作業時間だ。

自社で決めた作業内容に沿って、標準作業時間表から「標準作業時間」を決める。
この決められた標準作業時間をメカニックは、厳守しなければならない。

そのためには、メカニックの技能の平準化と、作業環境を均一にする必要がある。
基本的にどのメカニックが作業を行っても、同じ作業時間で終了しなければならないからだ。

だから、工具の統一、共用工具の合理的な配置場所、作業手順書などを、
整えることが求められる。

1年点検を例にすれば、AメカニックとBメカニックでは、点検個所、点検の順番、損耗度の判定、
点検工具などが同じでなければ、単価目標を設定した意味がない。

1年点検の点検標準時間が0.7Hとした場合、Bメカニックはいつも0.9Hであれば、
0.2H分の利益を減らしていることになる。

こうしたメカニックを減らすためにも単価目標は必要なのだ。
従来の作業時間は、経験上からきた作業時間であって、コストや利益の事を
疎かにした作業時間と言える。

それを、単価から標準作業時間を決め、それを自社の作業時間にすることで、
目指すコストと利益を達成することだ。

こうして見ると、整備単価は、現場の生産性を改善する大事な要件になる。
こうした観点からも、「整備単価目標」を決めることをお奨めする。


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整備単価目標を設定するー3.単価と台数

2012年09月20日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備単価目標を設定するー3.単価と台数、です。

整備売上は、入庫台数と整備単価で決まる。当たり前のことだ。
これを、見方を変えると入庫台数は、入庫促進活動や販売促進活動になる。
整備単価は、商品価値になる。

したがって、整備売上は入庫促進活動の密度と商品価値によって決まることになる。
ところが、多くの整備工場では、経営目標を設定する場合に、売上目標と入庫台数目標の
二つしか決めない。

売上目標は、入庫台数目標と単価目標によるのだから、両方の目標を設定する必要がある。
それを入庫台数目標しか設定しないと、目標未達の時に入庫促進活動しか対策の手が入らないことになる。
単価目標があれば、その達成度から対策も色々と考えられる。

例えば、1万円の整備単価目標、200台の入庫台数目標で200万円の売上目標を設定した。
実績を集計したら、売上高135万円となり、台数は150台、単価は9千円となった。

この時の、台数と単価のマイナス影響度を計算してみると、
単価の影響度はマイナス17.5万円、台数の影響度はマイナス47.5万円となる。

上記の例では、台数の方が大きい金額になっているので、未達の影響度が大きいことが分かる。
これも台数だけではなく、単価の目標を設定したことによって、明確になるのだ。

単価なんて実績から計算すれば掴めるよ、と言われる方もいるが、それでは対策が出てこない。
目標に対して1千円のマイナスを追及することが対策になる。

それが、結果として9千円と計算できても、それがいいのかどうかを判断する基準がない。
基準は、目標にある。だから、台数だけではなく、単価についても目標を設定しなければ
ならないのだ。

したがって、台数と単価は一対のものであって、この両者は切っても切れない繋がりなのだ。


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