途山記

埼玉県在住、地元関東を中心に歩いています。

谷川連峰馬蹄形縦走(反時計周り)

2016-10-15 | 谷川山域
2016年10月15日

ついに念願の谷川連峰馬蹄形縦走に挑戦してきました。
これだけ長く苦行のような山行になるので、日が長い時期を選び来年の6月あたりということも考えていたのですが、むしろ長いのであれば最も紅葉を楽しみながら快適に歩ける時期ということで、数ヶ月前から日にちも決めてそこを下半期の最大目標に調整していました。
谷川連峰馬蹄形縦走は一回目は順当に反時計周りということは決めていました。

3:20 白毛門登山口駐車場
5:10 松ノ木沢の頭
5:50 白毛門 6:00
6:40 笠ヶ岳
7:35 朝日岳 7:50
8:10 ジャンクションピーク
9:00 清水峠 9:10
9:50 七ツ小屋山 9:55
10:25 蓬峠 10:35
11:20 武能岳 11:30
12:50 茂倉岳 13:00
13:10 一ノ倉岳
13:30 ノゾキ
14:00 谷川岳
14:10 谷川岳(トマの耳)
15:05 ラクダのコル
15:10 ラクダの背
16:30 西黒尾根登山口
17:00 白毛門登山口駐車場
所要時間:13時間40分

■天候:晴

■コース状況
白毛門登山口~白毛門
いきなり体力を要する急登区間。
松ノ木沢ノ頭付近から鎖、ロープの岩場が登場するが、危険はありません。

白毛門~朝日岳
笠ヶ岳までは標高を下げてからの登り返しがあるものの比較的楽な区間ですが、朝日岳まではアップダウンが多く、前半戦第二の核心部です。

朝日岳~清水峠
行程は長いものの下り主体で易しい区間です。
一部登山道の狭いザレがあるので最低限の注意は払って歩きたいです。

清水峠~蓬峠
七ツ小屋山に登り込んでから緩いアップダウンを経て蓬峠まで標高を下げていきます。

蓬峠~武能岳
コースタイムは武能岳~茂倉岳までの半分以下だが、強烈な登り込みを強いられるのでなかなかハードな区間。

武能岳~茂倉岳
アップダウンもあり、茂倉岳直下は特に苦しい登りで、最後の核心部と言える相当ハードな区間。

茂倉岳~谷川岳
一ノ倉岳を過ぎて谷川岳へ至る区間では岩場が増えてきます。
ハイカーの数もグッと増えるのですれ違いに注意したいです。

谷川岳~白毛門登山口
西黒尾根の下りでは岩場の下降となるため、足元に注意しながら慎重に下りたいです。
樹林帯に入ってからの最後の長い下りはメンタルで押し切ります。

・白毛門への急登
・朝日岳へのアップダウン
・武能岳への登り返し
・茂倉岳へのアップダウンを経ての登り込み
この4区間が特に体力を要しました。


深夜の1時前に自宅を出発して登山口に到着すると、なんと横一列に車が駐車されていました。
準備を整えて3:20 am頃暗黒のなか谷川連峰馬蹄形概念図をしっかりと確認して長すぎる一日が幕を開けます。


白毛門まで3.1kmではあるが、いきなり強烈な登り込みが待っているため距離以上に相当ハードな区間です。
暗黒のなかヘッデンに時折ハンドライトを混ぜながら登ります。


ほぼ同時にスタートした単独の馬蹄形ハイカーさんはどんどん先を行き、姿が見えなくなってしまいます。
やはりこの時刻にここを登るハイカーさんはあきらかにレベルが違います。
黙々と登り続けるとロープの岩場が登場してきます。


ようやく松ノ木沢ノ頭に到達です。
徐々に明るくなり、上州武尊山方面が染まってきています。


どんどん白毛門が近くなります。
反対側の谷川岳~一ノ倉岳方面を捉えます。


白毛門の先客はカラス。
そして貸切の白毛門(1720m)。
少し遅れて半馬蹄形予定も後に馬蹄形に切り替える単独ハイカーさんが到着します。
この方とは終盤まで抜きつ抜かれつでした。


白毛門を出発しようとした頃美しい日の出。
朝日と紅葉に染まった笠ヶ岳へと続く縦走路。


抜群の天候と紅葉に感謝です。
紅葉ロードを涼しく進みます。


展望のいい貸切の笠ヶ岳に到着。
後半に歩く縦走路を眺めていきます。


山頂直下の狭い避難小屋。
朝日岳方面へはアップダウンが待っている厳しい区間。



本日は霜柱も立っていて大変寒いです。
なかなか姿を見せてくれない朝日岳に脚部が不安を覚え始めます。


朝日岳山頂部がようやく視界に入ります。
朝日岳まであと少しとなりましたが、ここで腿の内側が攣ってしまいます。


必死に登り込んで朝日岳(1945m)。
山頂部で脚部をマッサージしながら水分、食料を補給して少し長めに休んでいきます。


ここから先は未踏区間で、平坦な木道歩きをこなしていきます。
宝川温泉との分岐を通過。


やがて池塘が現れます。
左右を見渡すと素晴らしい絶景。


ジャンクションピーク直下の巻機山分岐から興味本位で巻機山への難路・道ナシを確認してみるとすぐに藪漕ぎです。


再び週走路に戻ると、途中狭い登山道のザレ場もあり、足元に注意しながら進みます。
清水峠の白崩避難小屋と送電線監視所を眼下に捉えます。


紅葉の稜線歩きにはついついカメラが止まらないです。
紅葉を楽しみながら標高を下げていきます。


再度池塘が現れます。
鉄塔を通過。


程なく清水峠の白崩避難小屋と送電線監視所。


監視所の奥から山々を眺望。
蓬峠を目指してまずは七ツ小屋山に登ります。


天候がよい分今度は暑くなってきたので半袖2枚体制での行動に切り替えていきます。
とても立派でかっこいい山容の上越のマッターホルン大源太山。


谷川らしい綺麗な稜線と奥に七ツ小屋山。
大源太山との分岐を通過。


七ツ小屋山からの湯沢市街地。


歩いてきた朝日岳方面の稜線。
出発前に再度七ツ小屋山の山頂標を撮っていきます。


穏やかな美しい稜線を堪能しながら歩きます。
下りきって蓬峠が見えてきました。


ようやく谷川岳の文字を目にすることができました。
蓬ヒュッテでは外のベンチで暫し休憩。


先月登頂した苗場山を捉えます。
池塘を眺めながら歩き始めます。


この分岐を左に行けばエスケープルートですが、本日は気合いと最後は精神力でなにがなんでも馬蹄形で完結するため右の道を歩きます。
強烈な登り込みに耐えるため精神を集中させていきます。


高度を上げて歩いてきた稜線を振り返ります。
武能岳へのおかしいくらいのきつい傾斜に嫌気が差します。


正直かなりへばりながら武能岳に到着です。
しっかりと小休止して身体を休めてから恐れをなしながらも茂倉岳に向かいます。
2枚目の画像は前半に歩いた白毛門~笠ヶ岳~朝日岳に至る稜線。


茂倉岳に至る稜線上にはアップダウンが待ち構えています。
一度勿体ないくらい大きく下ってからアップダウン。


山肌を眺めます。
振り返って巨大な武能岳。


かなり疲れながらなんとか茂倉岳に到着しました。
脚部はもう歩きたくないと言っているので精神力が試されます。


これから向かう一ノ倉岳(1枚目)とラストの谷川岳(2枚目)。


武能岳と茂倉岳への登りを経験してる分この付近の登りは全然苦になりません。
まずは一ノ倉岳。


避難小屋の内部を確認するも狭く、やはり山ガールと一緒じゃない限りここに留まりたいとは思えません。


一ノ倉岳では撮影のみでそのまま谷川岳に向けて稜線を歩きます。
鎖場を登っていきます。


ノゾキに来ました。
疲れているが前回同様覗いてみることにします。
押されたらそのまま落ちてしまうだろう……。


アップダウンで谷川岳との距離を詰めていきます。
車の回収が大変だが、いつかは歩いてみたい主脈縦走路を眺めていきます。


岩場を登ります。
一ノ倉岳以降はハイカーの数が一気に増えていました。
なんとか奥の院まで来ました。


ようやく大混雑の谷川岳オキの耳(1977m)。


そして谷川岳トマの耳。
2枚目の画像は中ノ岳と左奥に越後駒ケ岳。


とても綺麗な稜線の主脈縦走路(1枚目)とロープウェイ山頂の天神平駅(2枚目)。


肩ノ小屋を横目にいよいよ西黒尾根を下ります。


登山道ザレ気味だったり岩場主体なので慎重に下ります。
脚部は死にかけていますが、誤魔化しながらでも完結させるしかありません。


厳剛新道との分岐であるガレ沢ノ頭を通過。
ラクダの背もそのまま通過。


壊れかけの脚部には厳しい鎖場を下ります。
本日の紅葉も見納めです。


樹林帯に入り、暫く歩き続けてようやくこちらの案内板を確認するも終わりが見えそうで見えてきません。


精神力で押し切って西黒尾根登山口が見えた時は本当にホッとしました。
しかしまだ駐車場まで戻らなければ馬蹄形の完結にはなりません。


車道を下っていくとロープウェイ稼働中のゴンドラを捉えることに成功します。
いつもは車で通過していたトンネルを歩きます。


ついにMAXの建物が現れました。
そして17時ちょっと前に無事馬蹄形完結で帰着。
いやー、とても長い一日でした。


すぐに車で鈴森の湯に向かうとまさかの駐車場は一杯で路駐が数台という状態。
悩んだが、私も路駐に加わり温泉に入ります。
当然のことだが、毎度の如く男湯を選択してしっかりと温まりました。


その後帰路の赤城高原SAに立ち寄ります。
味噌ラーメン+ミニチャーハンのセットを頂いてから帰りました。


■その他
日帰りでの谷川連峰馬蹄形縦走なんとか無事完結できました。
道中白毛門の急登を凌いだはいいが、朝日岳直下で腿の内側が痛み出したときは今回は駄目かとも思いましたが、その先の平坦部で痛みは治まり、その後も時折見え隠れする痛みと戦いながら仕舞いは精神力で押し切り最終的に馬蹄形を描いて完結することに成功しました。

途轍もなく長く、しかしながら行程に値する感激の縦走となりましたが、暫くここまでのロングはいいかなとも思いました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿