車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

海(かい)神社 in 奈良県宇陀市室生

2023年05月28日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・奈良県

奈良県宇陀市室生三本松に鎮座される「海(かい)神社」。御祭神は『豐玉姫命』、別名「なるみの宮」とも称されます。

創建「応永三年(1396)に室生龍穴神社より善女竜王を勧請したという。尤も当社に祀る神像は鎌倉期と考証されており、中世の初頭には既に祠を構えていたと思われる。龍穴神社は祈雨・止雨の霊験厚く国家を鎮護したので貞観9年 勅諚により善女竜王の称号が授けられた。それゆえ当社も宝暦四年の郷鑑には「善女竜王社」とあり棟札にも祭神は善女竜王と記されている。ところが明治初年の神仏分離令により海神の姫「豐玉姫命」を祭神とし社号も「海神社」と改称した。海神の化身は龍神である事から本地に帰ったともいえよう。「豐玉姫命」は万物の命の源である水を統御し五穀豊穣をもたらす霊能豊かな神であらせられ、安産・鎮守の神としてもご神徳高く古くから崇敬のご至情を集めている」境内案内より

拝殿前左右より神域を守護されるのは、扁平頭でずんぐりした体系が特徴の浪花狛犬さん一対。何ともユニークな顔立ちは、その口元から見える歯の所為かもしれません。

拝殿屋根には「海」と刻まれた瓦。そういえば『豐玉姫』とは、海神が愛でる海底の真珠の神霊とも言われています。海の全く無い山奥に鎮座される「海神社」も、祈雨・止雨の神であれば特段不思議な話でも有りません。でも「善女竜王社」の方がしっくりきたのではと・・つい考えてしまいます。

「山神社」

「明治天皇遥拝所」「大正天皇遥拝所」と刻まれた石柱。

参拝日:2009年4月29日

 


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6 コメント

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Unknown (まっち)
2023-05-28 17:52:19
この神社は存じませんでしたが、この神社が宇陀川沿いにある点に着目したです。
この地は宇陀川が伊賀盆地(上野盆地)に流れ込む入り口にあたりますが伊賀盆地では盆地に流れ込む各河川により洪水が絶えませんでした。
現在では神社上流の宇陀川に宇陀川の洪水調節を担う室生ダムが建設されています。
竜神伝説の多くは洪水を由来としていることから、この神社についても祈雨よりも止雨に重きを置いていたのでは?と妄想してしまいます。
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Unknown (まかろん)
2023-05-28 20:08:28
まっちさんは神社にお詳しいのですね。
tibinekoさんの記述と併せて、なるほど・・!と
勉強になりました。

お叱り、今読みました。
ご、ごめんなさい・・。

今日はtibinekoさんのだけお邪魔して、寝ます😴💤
まだちょっとダルいのです。

でも今日は海神社。
日本は海に囲まれ、塩をお供えにする割に、
海を祀る神社はあまり聞かないように思います。
(実はたくさんあるのかもしれませんが)

水と紫陽花を特別に思う関係で、
海もちょっと特別に思っています。

そんな私に元気づけの天啓ではないか?
と、これだけはどうしてもご挨拶をしたくなって・・。

でも、海、というより龍神なのですね、
不思議です・・・。

日本、あまり海を意識してなくないですか?

スペインや英国のように海洋民族、というより、
やはり根底は農耕民族なのではないかと思います。


紫陽花、原種にもどることがあるのですか・・!

お話、ありがとうございます。
tibinekoさんの言葉は詩のように綺麗です。


当方作品へのコメントも、本当にありがとうございました🙏
お礼は言い足りないですが、もうこれでお休みなさいします🙏
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まっちさん (tibineko)
2023-05-28 22:11:58
海神=龍として描かれる事が多い神話の世界
荒れ狂う海 渦巻く黒雲を、そのまま龍の姿と重ねたのかもしれません。

伊賀盆地の一帯は洪水による浸水被害が多かったというのは聞いた事があります。
今の様にダムや治水の技術が無かった時代
最終的に縋るものは「神」だったのかもしれませんね。
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海と水 (tibineko)
2023-05-28 22:14:26
海の神を祀る・・となると
四方を海で囲まれている日本では
どうしても航海の安全とか
大漁祈願とかになるのかもしれません。

ただ、龍は雨をもたらすものとして
古くから信仰されてきたので
雨をもたらすなら、雨をセーブできるのではないか
雨とはすなわち「水」である・・という、
水そのものの信仰になったとしても
不思議ではない気がします。
恵みをもたらすのも水
命の糧を根こそぎ奪い尽くすのも水

結局「海」から離れた話になってしまいました(^^;)

まかろんさんの元気が本物になったら!(疑い深くなってます)見て下さい。
私が一本の茎から育てた可愛い紫陽花と
数年を経て、原種に戻ってしまった紫陽花の画像をお届けします。
http://tibinekosan.blog.fc2.com/blog-entry-1434.html
マンホール専用のFC2ブログなので、
凄く場違いですが(笑)
返信する
龍神伝説 (まっち)
2023-05-28 22:29:27
土木史を紐解くと、龍神伝説や大蛇伝説の多くは洪水や土石流に由来することが大半です。
龍神=海の神という図式ではなく暴れ狂う激流を龍や蛇に見立てたんだと思います。
有名どころではスサノオのヤマタノオロチ退治は古の出雲の為政者の斐伊川の治水を寓話化したものとされていますし、各地の大蛇退治も同様です。
むしろこの神社の場合はもともと止雨を目的としていたものが、水つながりで豊玉姫命を祀ることになり、内陸にもかかわらず「海」を名乗ることになったのでは?とさえ考えてしまいます。
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土木史で紐解く神話の世界 (tibineko)
2023-05-28 22:48:04
確かに!
日本の各地に残る龍神伝説の地には、
まるで一枚の紙の裏表のように
洪水の歴史がついて来ますね。

スサノオのヤマタノオロチ退治で思い出したのですが
岡山県の赤磐市にある「血洗いの滝」、
吉井川の支流の滝山川にある滝ですが、なぜ島根の斐伊川で大蛇退治に使った剣を洗うのにここまで来たのか・・・
凄く、不思議で気になっていました。
で、確かその近くにも「血洗滝神社」が鎮座されています。
揖斐川と吉井川・・・
関連性も何も分からないまま、「不思議?」だけが残っています。
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