千鶴おばさんのダイエット&日々の徒然日記 (過去の太極拳)

メタボ検診で黄信号「痩せなさい」先生より命令が出ました
幾多のダイエット繰り返してもままならないこの体何とかしなきゃ

感動の3日間

2009-03-30 08:27:11 | 歌舞伎・映画・落語など
28日から3日間~希代の上方役者が遺したメッセージ~と題した、
先代である13代片岡仁左衛門丈の88才からの記録を見ることが出来ました。
90才で亡くなられるまで神仏、先祖を敬い、家族を愛し、歌舞伎が心底好き、
生涯を貫いた人だったようです。

全ての演目が台詞から音曲に至るまで全て頭に入っている。
正に驚異ですが役者さんのお家芸で演じ方の違いまでなぞることが出来ます。
関西の歌舞伎を担う若い役者さんの勉強会「若鮎の会」の指導にも力を注いで居られました。

「主役をやれてこそ周りが見えてくる、何時も後ろで控えていては分からない」
「重要な役をこなした後控えの演技が見違えるものになる」
なるほどと思う、端役しかやったことのない人であればとても全体に気を配る配慮は生まれない、これはどの世界でも言えることかもしれない。

88才で視力はほとんど失い歩く力も萎えた身体で舞台上では素晴らしい演技力を発揮される。
周囲には気遣う家族とお弟子さん達が居られ歳と共に手を添える人が増えていく。
介添え役として我当さん秀太郎さんなど息子さんが常にそばに居られました。

私も何度か舞台を拝見したことがあり晩年の舞台で俊寛を演じられたとき
高い岩に登り去りゆき仲間を見送るシーンで黒子さんがそばに付き支えられるところや花道を1人歩かれる姿を見ました。
その時は気づきませんでしたが道筋に赤いランプが灯されていたのです。
にもかかわらず1度落ちられたそうです。

最後まで凛とした姿勢を崩さず歌舞伎役者を貫いた仁左衛門さんに感動した3日間でした。