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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

万博も開幕し、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

おんぱら祭(夏越の祓)で知られる 綱越神社(桜井市)/毎日新聞「やまとの神さま」第48回

2023年06月25日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2023.6.15)掲載されたのは〈大神神社摂社 延喜式にも/綱越神社(桜井市)〉、執筆されたのは同会会員で奈良市にお住まいの坂口隆信さんだった。


これら夏越の祓の4枚の写真は、私が撮影した(2021.7.30)

綱越神社といえば「夏越(なごし)の祓(はらえ)」だ。私は一昨年にお参りした(2021.7.30)。かつては夏の疫病に苦しめられたので、その前に無病息災をお祈りしたのだ。では、全文を以下に紹介する。

綱越神社(桜井市)
綱越(つなこし)神社は、親しみを込めて「おんぱらさん」と呼ばれます。「おんぱら」は、「御祓(おはら)い」が変化したもので、拝殿には「おんぱら社」と書かれた額が掲げられています。



大神(おおみわ)神社の摂社で、平安時代の「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」に記載された古社です。御祭神は祓戸大神(はらえどのおおかみ)で、大鳥居の南の参道の入り口に鎮座します。

江戸時代までは、大神祭の前日に神主らが初瀬川で禊(みそ)ぎをした後、綱越神社で祓(はらえ)の儀を受けてから大神祭に携わるという重要な役割を担いました。国道169号から大神神社を訪れる参拝者の中には、一の鳥居をくぐる前に、まず綱越神社にお参りする人もいます。



7月30、31両日は「おんぱら祭」。この例祭は、夏を無事に過ごすことを祈る「夏越(なごし)の祓(はらえ)」の祭典です。社名の「綱越」は「夏越」が転訛(てんか)したとされ、「夏越の社(やしろ)」とも言われます。

おんぱら祭の2日間は綱越神社の鳥居に茅(ち)の輪が飾られ、参拝者は罪や穢(けが)れを人形(ひとがた)に託して祓い、無病息災を祈って茅の輪をくぐります。



大神神社の大鳥居の近くに鎮座する綱越神社の本殿

本殿は、江戸時代後期の造営です。春日大社(奈良市)に代表される建築様式で、間口が一間(いっけん)(約1・8㍍)の「一間社春日造(かすがづくり)」です。東の三輪山を向いており、祓戸大神が、大神神社の境内全体を静かに清めているのです。(奈良まほろばソムリエの会会員 坂口隆信)

(住 所)桜井市三輪大鳥居1168
(祭 神)祓戸大神
(交 通)JR三輪駅下車、西へ徒歩約10分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(大神神社運営で、初詣時期以外は無料)
(電 話)0744-42-6633


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田中利典師の「齢(よわい)を重ねる」ということ

2023年06月24日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「齢を重ねること」(師のブログ 2012.4.13 付)。この年、利典師は57歳。会社員でも迷いの多い年頃だが、修行を積んだ偉いお坊さんでも、迷うのだ。師にしては珍しい。
※トップ写真は、吉野山の桜(3/31撮影)

2歳年上の私の57歳は、奈良まほろばソムリエに合格した年(2010年)で、平城宮跡でボランティアガイドなどをしながら、漠然と定年後のことなどを考えていた。まさか、わずか1年後に「奈良まほろばソムリエの会」を立ち上げ、それが今のメインの仕事になるなど、夢にも思っていなかった。

師は〈自分に問う…「僕の欲しかったものは何ですか?」…それは立ち尽くす日々である。いや答えは死ぬまで出ないのかもしれない〉。ボブ・ディランなら「答えは、風の中で舞っている」と歌うところか。いや、茶化してはいけない。以下に記事全文を紹介する。

齢を重ねること
齢を重ねるとは、欲しいものを諦めることだとしたら、それは詮(せん)ないことだ。でも、大方の人はそうやって老いていくのかもしれない。そう、私もきっといつかそうなるのだろう…。だからこそ今はまだ、力の限り、欲しいものを手にしようとあがいていたい。それがいかに愚かしくみえようと、疎ましくみえようと。

もちろんこの世のことは仮の世界の出来事。執着するべきものはなにもない、と仏教は説いている。そう…私もそれを学んで僧侶となったのだから、私は間違いなく、堕落の僧である。が、私がさせていただける何かがあるとするなら、堕落の僧としてあるがままに生きて、末法具現の僧のままそれでもなお、人の心に何かを伝えること…。

幸いわたしなんぞの話でも人前で話す機会を作っていただくこともあるし、ものを書かせていただくこともある。ホントにありがたい…。でも、ふと気づくと、「偉い人間なるまえに、偉そうな人間になっている」という愚かしい自分がいて、どうにもならない自分に懊悩(おうのう)もする。

基本、人が生きるということは猥雑なことだと思っている。お金、家族、名誉、職場…その全部に懊悩しながら生きている。だからといって決して、猥雑であることは悪いことではない、と私は思っている。それこそ、猥雑が生む懊悩は、生きている証しなのだ。それは単なる自己弁護ではなく、自己肯定の中でしか人は生きられないことを誰よりも大切にしたいだけ…。

自分に問う…「僕の欲しかったものは何ですか?」…それは立ち尽くす日々である。いや答えは死ぬまで出ないのかもしれない。死んでさえわからないままだろう。それでもなお、やはり欲しいものは手に入れようとする自分を諦めたくない。人間はいずれ土になる。そのときは、どうにも、こうにも、諦めざるを得ないのだから。
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国史跡・水泥(みどろ)古墳と、「古墳カフェ Midoro」を探検!

2023年06月23日 | グルメガイド
日曜日(2023.6.18)、南都銀行の先輩・同僚たちと計5人で、ランチタイムに「古墳カフェ Midoro」を訪ねた。南都銀行の社内報「なんと」2023年5月号に、「吉野口支店のおすすめ」として記事が出ていたのである。そこには、
※トップ写真は、この日のランチプレート



御所市古瀬にある国史跡の「水泥古墳」(北古墳と南古墳の2基)。北古墳は、なんと民家(西尾邸)の敷地内にあるのですが、同じ敷地内に日本家屋を改装した「古墳カフェ Midoro」さんがあります。



予約制のプレートランチは地元産の新鮮な食材を使用。デザートは甘酒と米粉の「バスクチーズケーキ」や地元産新米(もち米)使用の「おはぎ」などを取り揃えています。心と体にやさしいメニューで癒やされてみてはいかがでしょうか?



住所 御所市古瀬904/TEL 080-5326-0269(後藤さん)/営業時間 11:00~16:00/営業日 日・月・火曜日/アクセス 近鉄吉野線「薬水駅」下車 徒歩10分 駐車場あり


食事前に西尾さんの奥さんに、水泥南古墳(円墳・西尾邸から約100m)をご案内いただいた

御所市にお住まいのF先輩の車に、便乗させていただいた。集落の中の細い道を上がっていくのだが、「これはウチの車ではとてもムリだな」と思った。次に来る時は、薬水駅から歩くことにしよう。水泥古墳については、御所市のHPに詳しく紹介されている。引用すると、





【概要】水泥古墳は、約100メートルの間隔を隔てて存在する水泥北古墳と水泥南古墳を併せて、2基一括で昭和36年に国指定史跡に指定されている。【水泥南古墳】南古墳は六世紀後葉に築造された、直径25mの円墳とみられる。北古墳に比べると規模は小さいが、横穴式石室が南方向に開口している。石室の全長は約15m、玄室の長さ4.6m、幅2.4m、高さ2.6mである。玄室の床面には拳大の礫が敷かれていた。石室のこの礫床の下部には排水溝が造られていた。


南古墳では、このように石棺が2つ並んでいた。この図は、御所市のHPから拝借


手前の石棺の蓋(縄掛け突起)には、ハッキリと蓮華文(ハスの花をかたどった模様)が!

石室内には、玄室と羨道にそれぞれ1基ずつの家形石棺が置かれている。玄室のものは二上山の凝灰岩を、羨道のものは竜山石(兵庫県加古川流域で産出する凝灰岩)を使っている。特に注目されるのは、羨道にある石棺蓋の縄掛け突起である。小口部の縄掛け突起には蓮華文(ハスの花をかたどった模様)があり、古墳文化と仏教文化の結合の一例として著名である。


こちらは北古墳(円墳)。西尾邸の庭に接しているというか、庭の一部というか…

【水泥北古墳】西尾邸内にある、直径約20メートルの円墳で両袖式の横穴式石室を有する。石室は、全長13.4m、玄室の長さ5.6m、同幅約2.9m、同高さ約3.3mの大規模な石室で、花崗岩の大きな石を用いて構築している。6世紀中頃の築造である。現在すでに棺はないが、小規模なトレンチ石棺材となる凝灰岩の破片が出土したので、元は石棺が安置されていたと推測できる。


石舞台古墳並みのすごい天井石!


西尾邸の庭には、たくさんの白い花が咲いていた!


銀盃草(ギンパイソウ)というそうで、どおりで盃のようなカップ状の花だ

古墳探検のあとは、食事。後藤さん(西尾さんの娘さん)が、古墳カフェを営んでおられる。「日替わりMIDOROランチプレート」1500円(税込み、以下同じ)の内容が、ホワイトボードに出ていた。メニューには、

栄養バランスのとれたプレートです。食材は自家栽培のものや旬の新鮮なお野菜を取り入れ、手作りの発酵調味料や天然素材で作られたお醤油、塩、味醂、お酢を使用しております。「重ね煮」という調理法をいかした心と身体に優しいランチプレートです。


初体験!缶詰のサバを包んだ春巻、リンゴ果汁入りの甘酒、豆乳入りの味噌汁、などなど

「重ね煮」(陰陽調和料理)とは、体を温める「陽」の食と、体を冷やす「陰」の食を組み合わせて作る「中庸」の食べ物である。基本的に皮をむかず、ダシも使わない。ここでは「マクロビオティック」とは表明されていないが、マクロビ的な発想のお料理である。


品数の多いのがうれしい!味付けは素直で、とても美味しい。ご飯は大盛り(追加料金なし)

デザートは「+300円」だ。「甘酒と米粉のバスクチーズケーキ」や「亮子ちゃん(=店員さん)の手作りおはぎ 2個入り」(地元産もち米使用)などなど。飲み物も「+300円」で、私は和紅茶を選んだ。


こちらはF先輩が頼まれたおはぎとコーヒー、おはぎを少しいただいた。しっとりと美味しい!


私が頼んだ和紅茶とバスクチーズケーキ。ケーキの表面はシッカリ、中はやんわか

バスクチーズケーキは、スペインのバスク地方発祥のチーズケーキで、一般のベイクドチーズケーキよりチーズの量が多いので、濃厚な味がする。和紅茶は、優しい味だった。



静かな山里で、鳥の声に耳を傾けながら過ごす至福の時間。素直で健康に配慮した「重ね煮」のランチには、身も心も癒やされる。ここはお薦めだ。

ランチは要予約。営業時間や定休日は変更されることがあるのでご注意を。道が狭いので、小さな車でお訪ねください。お連れいただいたFさん、Aさん、ありがとうございました!
※食べログは、こちら

※こちらは南都銀行の社内報「なんと」2023年5月号
コメント (2)
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大相撲「桜井場所」(地方巡業)、10月20日(金)桜井市芝運動公園で開催!(2023 Topic)

2023年06月23日 | お知らせ
いよいよ10月20日(金)、桜井市三輪の桜井市芝運動公園総合体育館で、「桜井場所」(大相撲地方巡業)が行われる。奈良県内には相撲の発祥地とされる場所が3つ(桜井市、葛城市、香芝市)あり、桜井市もその1つなのである。『増補改訂版 奈良「地理・地名・地図」の謎』によると、

〈相撲発祥の地が3つある不思議〉
もう1つは、桜井市「相撲神社」(穴師(あなし))で、字名「カタヤケシ」を根拠としている。カタヤは「方屋」と書いて土俵の四本柱の内側を指し、ケシについては「方屋家司」あるいは「方屋敷き」とし、この場所で天覧試合が行われたとするのである。昭和37年(1962)、桜井市出身の思想家・保田與重郎(やすだよじゅうろう)の尽力で、柏戸・大鵬両横綱による土俵入りなど顕彰大祭が挙行された。


相撲神社で挙行されたこの顕彰大祭、桜井市のHPには〈翌日の新聞には約10万人の人出があったと報じています〉とある。さて、今回の桜井場所、毎日新聞奈良版(5/30付)では、このように報じられている。

〈発祥地で大相撲巡業 10月に 桜井市内初〉
桜井市などは(5月)29日に記者会見を開き、大相撲地方巡業「桜井場所」が10月20日に市芝運動公園総合体育館(同市三輪)で開かれると発表した。市内の巡業開催は初めて。当初は2020年3月の開催予定だったが、新型コロナウイルス禍で無期延期されていた。桜井は日本で初めて天覧相撲が開かれた地とされており、桜井場所実行委員会の大会名誉会長を務める松井正剛市長は「相撲発祥の地・桜井を全国にアピールしたい」と語った。

力士や行司ら約200人が参加予定。午前9時から公開朝げいこ、正午から幕下以下の取り組みがあり、禁じ手などをコミカルに紹介する「初っ切り」や巡業の際に力士が歌う「相撲甚句」も披露される。午後1時半からは横綱の土俵入りや幕内の取り組みがある。屋台などが並ぶフードフェスも併催して盛り上げる。会見には日本相撲協会巡業部の千田川親方(元小結・闘牙)も出席。「大成功に向け協会一丸となって頑張る」と語り、松井市長と握手を交わした。

チケットは全席指定席で7000円~1万5000円。車椅子席(付き添い1人付き2万円)もある。6月1日からチケットぴあと市観光まちづくり課(平日午前9時~午後5時、市役所2階)で販売する。また、ふるさと納税の返礼品として、チケットと市内のホテルや旅館の宿泊券セットを用意する。チケットの問い合わせ先は「奈良イベント.com」(080・7302・2087)、ふるさと納税の問い合わせ先は市税務課(0744・42・9111)。【望月靖祥】


このイベントに関する桜井市のHPは、こちら。これはめったにないチャンス。ぜひチケットをお買い求めいただき、足をお運びください!



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奈良の十大料理!中間発表

2023年06月22日 | グルメガイド
先週(6/17)、当ブログに〈奈良の「十大料理」を募集します!〉という記事を書き、「奈良(県の)十大料理」の募集を開始した。一応の締め切りは6月末としたが、当ブログや私のFacebookに、たくさんのご応募をいただいた、ありがとうございました!
※トップ写真は、わが家の茶粥と好物のサンマの丸干し(2021.4.10撮影)

以下に、現時点での有力候補15点を並べてみる。①~⑨まではランクではなく、「同率一位」である。そして少し弱いものを⑩~⑮に並べた(こちらも同率)。最後は大阪と同様、「お好きなもの1点をお選びください」としようと思う。

奈良の十大料理(ジャンル別)
1.麺類
①奈良県産手延べそうめん・にゅうめん
2.ご飯もの
②大和の茶粥・奈良茶飯 ③色ご飯(季節に応じた炊き込みご飯)
3.すし
④柿の葉ずし・朴の葉ずし ⑤めはりずし
4.鍋物
⑥飛鳥鍋 ⑦ぼたん鍋(猪鍋) ⑧かしわ(鶏肉)のすき焼き
5.おかず
⑨柿なます(主に正月料理)

6.その他
⑩ちらしずし(ひな祭りの行事食) ⑪鮎ずし・鮎の姿ずし ⑫さんまずし(十津川村など) ⑬きぬ巻時雨(しぐれ)寿司(御所市・柳屋) ⑭大和まなと薄揚げ(および油かす)の煮びたし ⑮奈良漬


いかがだろう。ぜひ、皆さんのご意見を「コメント欄」にお寄せください!
コメント (4)
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