tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

十津川ゆべし、「おみやげアワード」(全国推奨観光土産品審査会)に入賞!(2021 Topic)

2021年12月20日 | お知らせ
昨日(2021.12.19)の毎日新聞奈良版に〈全国推奨観光土産品審査会「十津川ゆべし」入賞〉という記事が出ていた。この賞は「NIPPON OMIYAGE AWARD」とも呼ばれている。同会の公式HPによると、

NIPPON OMIYAGE AWARDとは、日本商工会議所と全国観光土産品連盟が共催している全国推奨観光土産品審査会で入賞した土産品に贈られるアワードです。全国各地の優れた観光土産品の発掘・育成・振興などを目的に約60年前から毎年行われています。

十津川ゆべしを作っている有限会社十津川深瀬は、私の知人が経営する会社で、こちらの製品は以前、奈良日日新聞でも紹介したことがある。ゆべし以外にも、鮎あぶり、梅じゅ~す、柚子ぽんしょうゆ、鮎みそなど、たくさんの「秘境の恵み」を製造されている。では最後に、毎日新聞の記事全文を貼っておく。

日本商工会議所と全国観光土産品連盟が主催する「第62回全国推奨観光土産品審査会」が11月にあり、県内からは「十津川深瀬」(十津川村重里)の「十津川ゆべし」が食品部門で入賞した。審査会は観光土産品の発掘などを目的に開かれ、特に優れた土産品には賞が贈られる。今回は全国から出品された541品のうち65品が賞に選ばれた。

同社の「ゆべし」は、地元産ゆずをくりぬきみそやそば粉、もち米粉などを詰め込んで長期間乾燥させた珍味。40年近く販売を続け、地域に根ざした土産となっていることなどが受賞につながった。同社の深瀬真理子社長は「コロナ禍で大変な時期に賞に選んでいただいたことは励みになる」と受賞を喜んでいる。JR奈良駅構内の「奈良のうまいものプラザ」などで販売している。問い合わせは十津川深瀬(0746・66・0031)。【吉川雄飛】


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かぎろひを観る会、今回から2本立てに/12月20日(月)と2月11日(金)(2021 Topic)

2021年12月19日 | お知らせ
毎日新聞奈良版(2021.12.15付)に〈レアな「かぎろひ」見たい 「観る会」50回節目に日程変更 プレイベントも 発生率高い2月11日に〉という記事が出ていた。
※トップ写真は「かぎろひ」(宇陀市の提供写真)。毎日新聞の記事サイトから拝借した

毎年、旧暦の11月17日(2021年は12月20日)の夜明け前に開催されてきた「かぎろひを観る会」だが、ここ数十年は地球温暖化などの影響で、「かぎろひ」は発生しなかった。そこでもっと気温の低い2月11日(建国記念の日)に固定して、旧暦11月17日との2本立てで行おう、という話である。まずは記事全文を紹介する。


宇陀市観光協会大宇陀支部の清水誠さん。毎日新聞の記事サイトから拝借

「ひむがしの 野にかぎろひの立つ見えて かへり見すれば月かたぶきぬ」――。歌人・柿本人麻呂の作品に登場する自然現象「かぎろひ」を観賞する宇陀市大宇陀地区の恒例行事が2022年に開催から50回を迎えるのを機に日程を変更し、内容も刷新されることになった。伝統ある行事だけに往年のファンからは異論もあったという。どんな事情があっての決断なのか。【広瀬晃子】

人麻呂の歌にちなみ、市観光協会大宇陀支部が1972年から毎年旧暦の11月17日(現在の12~1月)に、かぎろひの丘万葉公園(同市大宇陀中庄)を舞台に開いてきた「かぎろひを観(み)る会」で、全国の万葉ファンらが参加してきた。しかし、半世紀の歴史の中で実際にかぎろひを観賞できたのは数回だけ。同支部によると、ここ数十年は肝心のかぎろひが発生しない状態が続いており、ピーク時に約1200人いた参加者も年々減少、前回は約100人だったという。

「このままでは行事が継続できなくなる」。そんな危機感から、50回の節目に会の日程を見直し、かぎろひの発生率がより高まると考えられる毎年2月11日に変更することに。一方、「旧暦にこだわるべき」「なかなか見られないからこそ浪漫がある」との意見も重んじ、旧暦の11月17日(2021年は12月20日)にもプレイベントとして、ガイドによる現地説明会を開く“2本立て”とすることにした。

かぎろひの解釈には諸説あるが、厳冬の晴れた早朝に見られる陽光で、空が赤く染まる現象を指す。奈良地方気象台によると、かぎろひは気象用語にはないが、蜃気楼(しんきろう)と同様の現象で、(1)よく晴れた冬の日で(2)風が強くなく(3)強い放射冷却が起こったとき、夜明けの1時間ぐらい前に発生しやすいという。地球温暖化などの影響で過去30年の最低気温は上昇しており、「12、1月よりは2月の方が(かぎろひの)発生確率が高まる可能性はある」とする。

いずれにしても、かなりの好条件がそろわないとお目にかかれない貴重な現象だ。同支部メンバーで、地元で商店を営む清水誠さん(56)は「ここ何年もがっかりする参加者を見るたび心を痛めてきた。日程を変更しても観賞できる保証はないが、(2月11日に固定化することで)次の年も挑戦してもらいやすくなる」と説明。別の関係者も「(旧暦開催の)歴史を重んじつつ、来年こそリベンジを果たしたい」と意気込んでいる。


「かぎろひを観る会」のご努力には敬意を表するが、人麻呂の「東の野に炎の立つ見えて…」の歌は、最近の学説では「東の野良にけぶり(煙火)の立つ見えて…」だとされており、当ブログでも紹介した。岩波文庫『万葉集(1)』の注釈によると〈東の野に煙の立つのが見えて、振り返って見ると月は西に傾いてしまった〉。

〈(賀茂)真淵は「かぎろひ」を曙光の意としたが、その意の用例はなく、「かぎろひ」は陽炎の意。しかし、「み雪降る」冬の夜に陽炎は見られないだろう。しかも「かぎろひ」は「燃ゆ」と言い、「立つ」とは言わない。今は、原文「野」を「野ら」と訓み「海女娘子塩焼く煙(炎)」の例を参照して、「炎」は「けぶり」と訓むこととする〉。

〈「けぶり」は狩猟に関わる煙火と理解できよう。「炎」は「ほのけ」「ほのほ」「とぶひ」と訓むことも可能》。つまり「炎」は従来のかぎろひ(=曙光)ではなく、狩猟の合図であるのろし(煙火)とするのが最新の学説なのだ。

まあ学説はまたひっくり返ることもあるので、「炎=かぎろひ」説を踏襲することもアリだろう。12月20日(月)は、明日に迫っている。数十年ぶりのかぎろひが、見えますように。
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読み方、熟語、敬語…「日本語は難しい(1)」奈良新聞「明風清音」(67)

2021年12月18日 | 明風清音(奈良新聞)
奈良新聞の「明風清音」欄に、月1回ほど寄稿している。今週(2021.12.16)掲載されたのは、「日本語は難しい(1)」だった。主に会社勤務中に気づいた日本語の誤用などを、思い出すままに書いてみた。まだ他にもあるので、また思い出せば適宜(不定期に)紹介することにしたい。では記事全文を以下に紹介する。

全くいくつになっても、日本語は難しい。今回から、思いつくまま紹介してみることにする。

▼「拾う」の読み方
5年前、私のブログ「どっぷり!奈良漬」に、「ひらうORひろう」という記事を書き、今も毎日のようにアクセスをいただく。一般的に「拾う」は「ひろう」だが、私は常に「ひらう」と読んでしまう。これは私の出身地である紀州の方言なのか。ヤフー知恵袋に納得のいく説明があった。これは「誤用」なのだそうだ。

〈歌う→うとう、そこなう→そこのう、などのように「AU」という連母音の発音が苦手な日本人(地域は限りません)が「OU」と発音しつつ「本当はAUなんだが」という意識を維持している例が多々あります。「拾う(OU)」は、そのままで間違っていないにも関わらず、上記の例のように(「ひらう」を間違って「ひろう」と発音しているという意識が働く)と誤解して、正しく発音しようとして「ひらう」と誤用したものと思われます〉。これは、相当高度な誤用だ。

▼間髪、綺羅星
「間髪」「綺羅星」を熟語のように使う人がいる。しかし〈「間(かん)、髪(はつ)を容れず」と区切る。「かんぱつを、いれず」「かんぱつ、いれず」は誤り〉(デジタル大辞泉)。また〈「綺羅(きら)、星(ほし)のごとく居並ぶ」のような言いかたから来ており、言葉の切り方を間違って「綺羅星」としてしまった〉(新編日本語誤用・慣用小辞典)。

▼汚名返上か挽回か
「汚名挽回」という人がいて私は「汚名は挽回するものではなく、返上するものだろう」と心のなかでツッコミを入れていたが、今は「汚名挽回」でも間違いではないのだそうだ。平成26年に国語辞典編纂者の飯間浩明氏がツイートしていた。〈「挽回」は「元に戻す」という意味があるので、「汚名挽回」は「汚名の状態を元に戻す」と考えられ、誤用ではない。これは三省堂国語辞典第7版に記述しました〉。

▼とんでもございません
これも何となく誤用っぽい。小学館「Oggi」のサイトには〈「とんでもございません」は、“道筋、道理”といった意味の「途」に、否定語の「ない」をつけた「途でもない(とんでもない)」という言葉から来ています。(中略)「とんでもございません」は、上述の「とんでもない」の「ない」の部分を切り離し、敬語の「ございません」に置き換えた言葉になりますが、実は日本語としては正しくはありません。「とんでもない」を敬語として使う場合は、「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」が正しい表現です。しかし、現在では「とんでもございません」は一般的に広く使われているのが現状で、平成19年文化審議会が、謙遜的な意味合いを持つこの言葉の使用を認める発表をしました〉。

▼架電(電話をかける)
かつて私の職場では「〇〇さんから電話がかかってきました」の意味で「〇〇さんから架電あり」とよくメモ書きした。短く書けるので重宝していたが、あるとき新入の女性社員から「架電って、辞書に載ってませんよ」と指摘された。

しかし最近、架電は〈電話をかけること。「電話(線)を架ける」に由来する業界用語が、一般的に広まったものとされる。「架電の件」などのように、文書を簡素化する際に多く用いられている〉(実用日本語表現辞典)。広辞苑も第6版(平成20年)から載せている。

言葉は生きているから思い込みを廃し、時代に応じて頭をアップデートしなければならないのだ、全く日本語は難しい。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


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役行者 奈良御所生まれの修験僧/毎日新聞「かるたで知るなら」第34回

2021年12月17日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は同会が制作した「奈良まほろばかるた」を題材に毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を連載している。昨日(2021.12.16)掲載されたのは〈超人伝説 修験道の開祖/役行者〉、執筆されたのは大和高田市在住の福岡康浩さんだった。さすがに手堅くまとめておられる。以下に全文を紹介しておく。

〈役行者(えんのぎょうじゃ)奈良御所生まれの修験僧〉
役行者(役小角=えんのおづぬ)は飛鳥時代に実在した人物で、修験道の開祖です。その伝説はまるでアニメ主人公のような活躍ぶり。

前鬼(ぜんき)、後鬼(ごき)を弟子に従えて山岳地で修行したり、鬼神を使って金剛山と吉野の大峯山に橋を架けようとしたり、空を飛び回ったりする超人伝説が残されています。江戸時代、光格天皇から神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)の諡号(しごう)(贈り名)が贈られました。

役行者の修行した金剛山、葛城山を望む御所市茅原(ちはら)が役行者の出生地とされます。現在その地には役行者開基と伝わる吉祥草寺(きっしょうそうじ)があります。平安時代には理源大師聖宝(りげんだいししょうぼう)がこの寺を再建し、広大な境内に49の子院を擁する大寺院として隆盛を極めました。

南北朝時代に兵火で全て焼失しましたが、本堂は室町時代前期の再建と伝えられます。開山堂には等身を超える木造の役行者三十二歳像・前後鬼坐像(ざぞう)が祀(まつ)られています。

役行者に縁の深い行事が県指定無形民俗文化財「金峯山寺の蓮華会(れんげえ)(蔵王堂の蛙(かえる)とびと奥田の蓮(はす)取り)」です。吉野町の同寺も役行者の開基で、世界遺産。毎年7月7日、役行者の母白専女(しらとうめ)が住んだとされる大和高田市奥田にある蓮池で蓮を刈り取り、これを同寺の蔵王堂に運び、本尊の木造金剛蔵王大権現(だいごんげん)などに供えます。

吉祥草寺で毎年1月14日に行われる雌雄一対の豪壮な左義長(さぎちょう)が「茅原のトンド」です。1300年を超える歴史を伝える県指定無形民俗文化財。修験道寺院の修正会(しゅしょうえ)と農村行事が結びついたトンドをぜひご覧いただきたいと思います。(奈良まほろばソムリエの会会員 福岡康浩)

【吉祥草寺】
(住所)御所市茅原279
(交通)JR玉手駅から徒歩約10分、近鉄御所駅からバス「茅原」下車すぐ
(本尊)不動明王を中心とする五大明王
(拝観)境内は自由
(駐車場)無料
(寺務所)0745・62・3472


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「古地図で歩く奈良」奈良まほろばソムリエの山﨑愛子さんが、奈良まほろば館(東京・新橋)で講演!(2021 Topic)

2021年12月15日 | お知らせ
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、2021年12月から、奈良まほろば館(東京都港区新橋1丁目8-4 SMBC新橋ビル)で、月1回程度の講演を行う。コロナ禍でしばらくストップしていたものを再開するのである。

トップバッターは山﨑愛子さんだ。彼女は奈良のガイド名人を決める「Nara観光コンシェルジュアワード」で、優秀賞を受賞している。同館のHPには、

<セミナー>「古地図で歩く奈良~江戸時代の名所案内図『和州奈良之絵図『を巡る~」
日 時 令和3年12月17日(金)11:00~12:30(第1部)/14:00~15:30(第2部)(※第1部と第2部は同内容です。)
講 師 山﨑愛子(奈良まほろばソムリエの会会員、Nara観光コンシェルジュ)
会 場 奈良まほろば館 イベントルームA
参加費 500円
定 員 各回50名(申し込みの先着順)

江戸時代、東大寺の大仏が修復され大仏殿が再建されると、人々は当時流行していた伊勢参りにあわせて奈良に寄り、大仏を拝観するようになりました。これが観光都市「奈良」の始まりとも言われています。

「和州奈良之絵図」は、絵図屋庄八によって発行された名所案内図で、観光客用の土産物でした。この古地図を見ながら、江戸時代と今の奈良の「同じところ、変わったところ」を、お薦めのモデルコースでご案内します。

申込方法 第1部はこちら、第2部はこちらからお申し込みください
問い合わせ 奈良まほろば館 情報発信課 【業務時間】10:15~19:00 TEL: 03-5568-7081 / FAX: 03-5568-7082

注意事項
※聴講券等の発行はいたしません。定員に達し、お断りする場合のみご連絡いたします。
※受付・開場は開始15分前から行います。受付前の講座室周辺での待機等はお控え下さい。
※キャンセルされる場合は事前にお知らせください。
※受講の際には、咳エチケットを守り、手洗い・指の消毒、マスクの着用をお願いいたします。
※健康状態に不安のある方(発熱、咳、鼻汁、味覚・嗅覚障害等の症状に該当される方)は来館を控えて下さい。
※過去2週間以内に感染が引き続き拡大している国・地域への渡航歴がある方は来館を控えてください。
※感染拡大防止のため、講師のマスク着用や職員による道具の消毒、講座室の換気等を行います。
※筆記用具が必要な方は、持参いただきますよう、お願いいたします。


来年1月以降のざっとした予定は、以下の通りだ。各日とも、午前11時からと午後2時からの2本立ての予定(各90分)である。

1月19日(水)橋本厚「仏教伝来前夜の倭国~ヤマト王権誕生から蘇我氏へ~」
2月23日(水・祝)木村三彦 (午前の部)「久米仙人と桜児伝説~大和の伝説からユニークなお話~」(午後の部) 「桃花鳥坂邑(つきさかむら)の伝承から~難読地名の由来と歴史」
3月20日(日)鉄田憲男「逆説の奈良古代史~井沢元彦氏の『大胆仮説』をたどる~」
3月25日(金)藤永泰雄 「乙巳の変(大化の改新)の謎」


皆さん、新橋に移転したばかりの「奈良まほろば館」に、ぜひ足をお運びください!
コメント (3)
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