tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

トラットリア ピアノがリニューアルオープン!

2011年07月31日 | グルメガイド
TRATTORIA piano(トラットリア ピアノ)奈良本店のことは、以前当ブログで紹介したことがある。ピザやパスタの美味しいイタリアンである(トラットリアとはイタリア語で「気軽に入れる食堂」という意味)。こちらのオーナーシェフ・ 稲次知己(いなつぎ ともみ)さんはFacebook友達で、7/11にリニューアルされたという情報も、Facebookで知った。

お店の公式HPによると《6年目を迎えたトラットリア ピアノが新しく変わります!! 1Fはもっと手軽に気軽にお料理やお酒が飲める「ばるpiano」に 2F「TRATTORIA piano」はお料理の内容を一新! 全て奈良産にこだわった生産者直送のお野菜やお肉と土佐清水直送の鮮魚!お野菜は販売もします! それ以外にも新しくなった試みがいくつもありますが、それは来店してからのお楽しみ! 是非、ご来店下さい》。


こちらは2階(TRATTORIA piano)

1階(ばるpiano)はカウンターもある気軽なイタリアン・バー。2階(TRATTORIA piano)は本格的なディナーも楽しめるレストラン。とりわけ嬉しいのが、薪窯(まきがま)である。薪を焚いてピザを焼くので、ふっくらモチモチに仕上がるのだ。で、私も早速ランチタイムに訪れてみた。

メニューは1階と2階で異なる。2階(TRATTORIA piano)のランチコースは4種類で、
1.パスタ コース1,680円…前菜、パスタ(5種類から選ぶ)、ドルチェ(スイーツ)、エスプレッソまたは紅茶 
2.ピッツァ コース1,680円(上記パスタのかわりにピザがつく。ピザは5種類から選ぶ)
3.ピアノ コース1,890円…前菜、メイン(魚または肉 各3種類から選ぶ)、ドルチェ、エスプレッソまたは紅茶
4.シェフズ コース2,940円…前菜、パスタまたはピッツァ、メイン、ドルチェ、エスプレッソまたは紅茶


まずは野菜(奈良産の生野菜色々、トマトのコンフィチュールドレッシングで)。新鮮なので、甘みがある

私は薪窯で焼く「2.ピッツァ コース」を注文。ピザは
1.マルゲリータ(イタリア国旗の赤=トマト・緑=バジル・白=チーズを配したピザ)…トマト・プレーン ハーフ&ハーフ
2.ルーコラ(アブラナ科のハープ)エ プロシュート(生ハム)…プレーン・ルーコラ・生ハム・フレッシュトマト
3.ビスマルク エ ピッツィキーノ…プレーン・辛いサラミ・たまご・マッシュルーム
4.ピッッア 大和…プレーン・奈良産野菜・モツァレラチーズ
5.ピッッア ローマ…トマトソース・オレガノ(シソ科のハーブ)・アンチョビ(片口鰯)・モツァレラチーズ


アンティパストミストとパン

私は「奈良産野菜」に惹かれて「3.ピッッア 大和」にした。なお「2.」のビスマルクとは、卵のせのこと。ビスマルク(ドイツ帝国初代宰相)が目玉焼を載せたステーキが好物だったことから、目玉焼を載せた料理全般をビスマルク風というのだそうだ。



上の写真は、コースについてくる「アンティパストミスト」(前菜盛り合わせ)である。中身を紹介すると
・奈良産野菜のグリルマリネ 玉葱のコンフィチュール(ジャム)仕立て
・土佐清水直送鮮魚のカルパッチョ 季節野菜のピュレとポン酢ゼリー
・三輪そうめん山本の手延べカッペリーニ(細麺)とトマトのテリーヌ バジル風味
・土佐清水直送鮮魚のラグー(煮物)と奈良産ピーマンのオーブン焼き
・ヤマトポークのバゲットサンド
・古代米と大和肉鶏のアランチーニ・ディ・リーゾ(お米のコロッケ)古代ひしお風味

「三輪そうめん山本の手延べカッペリーニ」とは、株式会社三輪そうめん山本が、パスタ用の小麦粉で特別に作られたそうめんである。アルデンテにはならないが、三輪そうめん特有のコシが出て、新鮮な食感の「パスタ麺」である。



ピザにたどり着くまでに、こんなにたくさんの料理が出てくるのだ。しかもパンまでついている。そこにまた、巨大なピザが出てくるので、これには驚かされる。しかし、さすが薪窯焼きのピザは食感が違う。もちもち、しっとりとしていて、これは美味しい。しかも途中からお皿の絵柄が顔を出す。これは「奈良絵」といって、奈良の赤膚焼(あかはだやき)という高級陶器に使われる絵である。


赤膚焼の皿。食べていると、奈良絵がひょっこり顔を出すところが面白い

『奈良まほろばソムリエ検定公式テキストブック』の「赤膚焼」には《奈良市西の京の西郊に広がる丘陵地の五条山一帯(奈良市赤膚町)で焼かれる陶器をいう。大和郡山市にも窯元がある。茶碗・水指などの茶器や花生用の花器を主とするほか日常雑器を作る。大きな特徴は、萩焼によく似た白濁色をした萩釉と絵画文様にある》。



《絵画文様は、上絵付(うわえつけ)といって釉薬をかけて本焼し、さらに弁柄(べんがら)や緑青などで奈良絵を描き、700~800度で焼成する。奈良絵は、本生譚(ほんじょうたん 釈迦の前世の物語)と仏伝(釈迦の現世の物語)を描いた「絵因果経(えいんがきょう)」による図案というが、明らかではない》《江戸後期に活躍したのが奥田木白(もくはく)で、楽焼から京・瀬戸・唐津・高取・織部・備前焼まで手がけ、赤膚焼の名を広めた。萩釉の開発は彼の創意と工夫による》。


たっぷりのドルチェ(スイーツ)

(8/1追記)赤膚焼のくだりをご覧になった当ブログ読者の若林梅香さんから、こんな情報をいただいた。《赤膚窯は遠州七窯の一つで小堀遠州が指導して焼かせたとされる窯で静岡県の志戸呂,滋賀県の膳所,京都府の朝日,大阪府の古曾部,福岡県の上野 (あがの),高取とともに奈良県の赤膚も7窯をあげています。赤膚焼の歴史は天正年間、大和郡山城主豊臣秀長が尾張常滑の陶工、与九郎を招いて開窯したのが始まりで、その後、小堀遠州や野々村仁清等も指導に来窯しています。奥田木白は幕末に赤膚中の窯(現在は赤膚山元窯として保存され登録文化財になっています)を用いて数々の名作を残しています。赤膚元窯(古瀬堯三)は今も見学でき、登り窯が3つあるうちの一番小さい窯は今も火が入ります》ということである。


エスプレッソの絵柄も、こんなに面白い

さて「TRATTORIA piano」の話に戻る。「マルゲリータ」ピザを食べた人が「食べログ」にこんな感想を書いていた。《イタリアンではお馴染みの定番にも程があるモッツァレラのピザな訳ですが、チーズが美味過ぎる!!!! ピザというよりチーズがメイン。生地がチーズを食べる為の台座の如き存在感。09年で食べたものの中で一番美味しかったといっても過言ではありません。来店から半年経った今でも話題に出る程に(笑)》とある。次回は、ぜひこちらを試してみたい。

お店では奈良産野菜も販売しているので、食べてみて「これは美味しい」と思えば、その場で買って帰ることもできる。楽しく新装開店した「TRATTORIA piano」と「ばるpiano」、ぜひ足をお運びいただきたい。

※所在地 奈良市橋本町15-1(東向商店街 南都銀行本店の向かい)Tel:0742-26-1837
営業時間:月~土:11:00~26:00(25:30ラストオーダー)、日・祝は23:00まで(22:00ラストオーダー)

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 三島由紀夫の「からっぽな経... | トップ | 奈良交通2011夏の企画(To... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ならねこ)
2011-07-31 22:17:50
遊び心満載。でも、体重が・・鉄田さまは職場がお近くなので、円満グルメを。
返信する
グループで (tetsuda)
2011-08-01 06:34:04
ならねこさん、コメント有り難うございました。

> 遊び心満載。でも、体重が…

これは来るでしょうね、満腹になりましたから。グループで訪ねて少しずつ、いろんなメニューを楽しむのが良さそうです。野菜も美味しいですから。
返信する
薪釜 (おぜん)
2011-08-01 09:19:53
おはようございます。

リニューアルしてから、いらしたんですね。
奈良駅周辺は最近どんどん新しいお店が出来てますね。イタリアンも多いし。
激戦区になるんでしょうか??

ウチからは、近いようで遠くて、若干不便。車を置くところがないので・・・。
以前は、地元銀行に置かせていただいたんですが・・・、今では・・・。

2階の設え、明るくなっていい感じですね。

ところで、ガス釜と薪釜、ピザの違い、いかがですか?もちもち?

地元の食材を沢山使ってらっしゃるんですね。Iシェフはいつもいらっしゃるのかしら?

パスタそうめんも使ってらっしゃるんですね。
この麺は面白いですよ。ウチの教室でも2回使いました。コツは、湯で時間としっかり冷水でもみ洗いすること。こうすることで、ツルツル感やコシを感じることが出来ると思います。
いろんなお料理に使えるので、好きな食材です。

一度行かないといけないですね。
返信する
パスタ麺 (tetsuda)
2011-08-01 21:47:24
おぜんさん、コメント有り難うございました。A級グルメのおぜんさんに、ぜひお訪ねいただきたい店です。

> リニューアルしてから、いらしたんですね。奈良駅周辺は最近どんどん新しい
> お店が出来てますね。イタリアンも多いし。激戦区になるんでしょうか??

私は、東向北(女子大通り)を注目しています。近鉄・JR奈良駅周辺には新店がどんどんできていて、激戦というより、飲食店の集積ができたことで、集客力がアップしたと考えるべきと思います。

> ガス釜と薪釜、ピザの違い、いかがですか?もちもち?

もちもち感が、グッと上がりました。美味しいです。

> 地元の食材を沢山使ってらっしゃるんですね。Iシェフはいつもいらっしゃるのかしら?

稲次さんは、たいてい2階で料理を作られています。この日も、わざわざ厨房から出てきてくださいました。

> パスタそうめんも使ってらっしゃるんですね。この麺は面白いですよ。ウチの教室
> でも2回使いました。コツは、ゆで時間と、しっかり冷水でもみ洗いすること。

なるほど。この麺は奈良県の名物として、もっと普及してほしいです。
返信する

コメントを投稿

グルメガイド」カテゴリの最新記事