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平城・相楽ニュータウン内にある「石のカラト古墳」/毎日新聞「ディスカバー!奈良」第66回

2018年05月26日 | ディスカバー!奈良(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載している。5月17日付で掲載されたのは「石のカラト古墳 平城・相楽ニュータウン」、筆者は平城ニュータウンにお住まいの石田一雄さん。石田さんは産経新聞奈良版に連載された「なら再発見」でも健筆をふるわれ、同連載での執筆回数は会員の中でNo.1だった。今回もこなれた文章でこの古墳を解説されている。では全文を紹介する。
※トップ写真は石のカラト古墳の墳丘

石のカラト古墳は、奈良市と京都府の境の平城山(ならやま)丘陵に開発された平城・相楽ニュータウン内にあります。築造は8世紀の初め、平城京ができた頃と推定されています。「カラト」の名は諸説ありますが、石室が唐櫃(からびつ)に似ていることから付いたとされています。

所在地は奈良市神功(じんぐう)1と京都府木津川市兜台(かぶとだい)2で、やや分かりにくい場所にあります。新興住宅地に囲まれ、近くの道路からは高台にあるので、そばを通ってもなかなか気付きません。

ニュータウンの建設に伴って発掘調査が行われました。墳丘は2段で上段が円形、下段が1辺約14㍍の方形の上円下方墳です。この珍しい墳形が初めて確認された古墳で、墳丘には全面に葺石(ふきいし)が復元されています。埋葬施設は横口式石槨(せっかく)で、現在は埋め戻されています。盗掘されていましたが、石室内に漆塗りの棺(ひつぎ)があったらしく、漆の破片、金・銀の玉など豪華な副葬品が出土しました。 

(メモ)近鉄京都線高の原駅から西へ徒歩約20分、または21番・77番のバスに乗り「兜台三丁目」の停留所で降りて、陸橋を上がると「石のカラト古墳緑地」があります(奈良まほろばソムリエの会 石田一雄)。


「石のカラト古墳緑地」として、保存・整備されているのだ。ぜひいちどお訪ねください!


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