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映画「銀河鉄道の父」に泣いた!

2023年05月24日 | 日々是雑感
映画を見て、久々に泣いた。こんなに泣いたのは2008年公開の「おくりびと」以来なので、15年ぶりのことだ。
※トップ写真は、読売新聞(5/5付)から拝借

映画「銀河鉄道の父」は、宮沢賢治(菅田将暉 すだ・まさき)と父の政次郎(役所広司)、妹のトシ(森七菜 もり・なな)の心あたたまる心の交流の物語である。私は、シネマサンシャイン大和郡山で見た(5/22)。読売新聞(5/5付)〈役所広司×菅田将暉「銀河鉄道の父」心温まる親子の絆〉によると、

門井慶喜の同名の直木賞受賞作を映画化。詩人で童話作家の宮沢賢治(菅田将暉)と父、政次郎(役所広司)の強い絆で結ばれた親子の物語に、心温まることだろう。

賢治の誕生から37歳の若さで亡くなるまで。短いとはいえ、濃密に生きた時間を、2時間8分の上映時間に収めるのだから、駆け足気味になるのはやむを得ないが、政次郎の視点という軸があるので、散漫な印象はない。

賢治が赤痢にかかれば、医者になど任せられないと、政次郎はつきっきりで看病する。家業の質屋を継いでもらいたいはずの政次郎が、賢治の妹、トシ(森七菜)のお世辞にまんまと乗せられ、進学を許してしまう。

人造宝石なるものを作って商売をしたい。日蓮宗とともに生きていくのだ。そういうことを突然言い出す賢治を前に、政次郎は驚き、どなり、あたふたとする。このあたりの描写は、聖人視されがちな賢治とは違う姿が見られ、興味深い。

実は、父子の二人三脚によって、踏み外しそうになった道が軌道修正されていく様子が伝わってくる。役所と菅田の2人の演技巧者が楽しげに役に没頭。醸し出されるユーモアが心地よい。

トシが亡くなり、賢治が病魔に襲われ、死の影が濃厚に。一般にイメージされるような賢治の姿が描かれ、政次郎が寄り添うようにそばにいる。驚きは少ないが、安心して感動に浸ることができる。成島出監督。(読売新聞文化部 近藤孝)


淡々としたシーンが、祖父(田中泯 たなか・みん)が痴呆症を発症したあたりから一転、悲しいことが続々と起きる。子煩悩な父親と賢治の心の交流は、私と亡父、私と息子の親子関係を思い出させてくれる(私は結構、子煩悩だった)。手持ちのカメラワークが、いい味を醸し出していた。予備のタオルハンカチが大活躍した。

シリアスなシーンに、時々ユーモラスな場面が混じって心が和む。これはいい映画だった。皆さんも、ぜひご覧ください!
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