NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は6年前から毎年、奈良シニア大学(事務局=奈良市西大寺北町3丁目2−19 1)に講師を派遣して、授業を行っています(奈良校および橿原校)。
※トップ写真は、料理を説明してくださる和食の料理長さん(ホテルリガーレ春日野)
集合は、近鉄奈良駅・行基広場
2022年度(令和4年度)からは授業に加え、クラブ活動として「グルメサークル」を担当することとなりました。これは同年度からスタートした授業「暮らしと文化」(奈良歴史部)とリンクした活動として行うものです。
初回となった前回(2022.5.9)は「大和の野菜」をテーマとして、ならまちの「旬彩 ひより」(奈良市中新屋町26)を訪ねました。
今回(6/13)は、「古代の食」をテーマに、「ホテルリガーレ春日野」(奈良市法蓮町757-2)を訪ねました。講師は私、アシスタントは当会の山﨑愛子さんでした。参加した学生(受講生)さんは前回より9人増えて、27人(男性12人、女性15人)となりました。
このサークルの目的は、単に「おいしいものを食べる」のではなく、「奈良の奥深い食文化を知る」こと。今回は、「古都恋都(ことこと)ぐるめ」というプロジェクト名で県と奈良女子大がタッグを組んで開発した「あおによし奈良の都のワンプレートランチ」(要予約の特別料理)をいただきました。奈良時代の貴族などの食事を再現したものです。
デザートを解説してくださる洋食の料理長さん
毎日新聞さんの取材を受けた
この活動を知った毎日新聞さんが取材してくださることとなり、同じ料理を食べ、食後のツアーにも参加してくださいました。早速それが今日(6/14)、カラー写真3点の入った大きな記事にしてくださいました。記事内容は、末尾に貼っておきます。
食後は山﨑愛子さんのガイドで、佐保山周辺を案内。山﨑さんは奈良のガイド名人を決める「Nara観光コンシェルジュアワード」で優秀賞を獲得した当会の名物ガイドです。いつも明るく声も大きく、「いいガイドさんですね」と、皆さんに喜んでいただきました。
ホテルリガーレ春日野の敷地は大伴氏の邸宅跡。この背後には、大伴坂上郎女の万葉歌碑がある
興福院の門前で
後ろは佐保山茶論
天気は薄曇りで暑すぎず、風もあり、コンディションは最高。道路上から興福院(こんぶいん)、長慶寺、佐保山茶論(さろん)などを眺めながら1kmほど歩き、楽しく健康的な1日となりました。ホテルリガーレ春日野さん、ありがとうございました。次回は7月の開催を予定しています。
(参考:毎日新聞記事 6/14付)
古代の「うまいもん」堪能 奈良シニア大学にグルメサークル
奈良にうまいもんなし?」。そんなことはありません。奈良シニア大学の講師の鉄田憲男さん(68)が5月、奈良の食文化の魅力を紹介するグルメサークルをつくった。シニア大学の受講生ら約30人が13日、奈良市のホテルが提供する古代食を堪能。食後に奈良時代の高級貴族の邸宅跡などを散策し、食と観光で古都の歴史を満喫した。【田中謙吉】
魅力発信で「定説」覆る?
グルメサークルはシニア大学のサークル活動の一環。NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」専務理事で、シニア大学の歴史・食文化の講師を務める鉄田さんが「実際に食べて楽しもう」と企画した。2回目となる今回、受講生らは「ホテルリガーレ春日野」(奈良市法蓮町)で、古代食「あおによし奈良の都のワンプレートランチ」を味わった。このランチは奈良時代の食事を現代風にアレンジしたもので、県の依頼を受けた奈良女子大の学生らが創作した。公開されたレシピを基に、同ホテルの料理長がさらに手を加えて仕上げた。
この日は鉄田さんが食事前に、縄文時代から近世にかけた食文化の歴史について解説。奈良時代は、しょうゆやみりんなどの調味料がないため、ランチではしょうゆのルーツ「醬(ひしお)」や、牛乳を煮詰めて作るチーズのような「蘇」を使って料理されていることなどが紹介された。
メインは、長屋王邸から発掘された木簡に記されたイワシを使ったハンバーグ。醬で焼いたすり身に山芋のソースがかかってまろやかな仕上がりに。大和野菜「まな」のおひたしや黒米と茶飯を組み合わせた古代米ご飯、蘇を使ったデザートなど古代食が色鮮やかに再現されている。受講生らは奈良時代の暮らしに思いを巡らせながら、ゆっくりと味わっていた。
食後はホテル周辺を散策した。この一帯は大伴家持など高級貴族の邸宅が集まっていた地域で、浄土宗の尼寺「興福院(こんぶいん)」などもあり、歴史ガイドの説明を聞きながら歩いて回った。
鉄田さんは「『奈良にうまいもんはない』と冗談でよく言われるが、日本の食文化はそもそも奈良から始まっている」と力説する。「奈良の食の魅力を発信していけば、この『定説』も覆りますよ」と笑顔。その上で「食の魅力が観光とつながれば、奈良にもっと人が集まる」とも話した。ホテルリガーレ春日野の古代食ランチは要予約。問い合わせは(0742・22・6021)へ。
※トップ写真は、料理を説明してくださる和食の料理長さん(ホテルリガーレ春日野)
集合は、近鉄奈良駅・行基広場
2022年度(令和4年度)からは授業に加え、クラブ活動として「グルメサークル」を担当することとなりました。これは同年度からスタートした授業「暮らしと文化」(奈良歴史部)とリンクした活動として行うものです。
初回となった前回(2022.5.9)は「大和の野菜」をテーマとして、ならまちの「旬彩 ひより」(奈良市中新屋町26)を訪ねました。
今回(6/13)は、「古代の食」をテーマに、「ホテルリガーレ春日野」(奈良市法蓮町757-2)を訪ねました。講師は私、アシスタントは当会の山﨑愛子さんでした。参加した学生(受講生)さんは前回より9人増えて、27人(男性12人、女性15人)となりました。
このサークルの目的は、単に「おいしいものを食べる」のではなく、「奈良の奥深い食文化を知る」こと。今回は、「古都恋都(ことこと)ぐるめ」というプロジェクト名で県と奈良女子大がタッグを組んで開発した「あおによし奈良の都のワンプレートランチ」(要予約の特別料理)をいただきました。奈良時代の貴族などの食事を再現したものです。
デザートを解説してくださる洋食の料理長さん
毎日新聞さんの取材を受けた
この活動を知った毎日新聞さんが取材してくださることとなり、同じ料理を食べ、食後のツアーにも参加してくださいました。早速それが今日(6/14)、カラー写真3点の入った大きな記事にしてくださいました。記事内容は、末尾に貼っておきます。
食後は山﨑愛子さんのガイドで、佐保山周辺を案内。山﨑さんは奈良のガイド名人を決める「Nara観光コンシェルジュアワード」で優秀賞を獲得した当会の名物ガイドです。いつも明るく声も大きく、「いいガイドさんですね」と、皆さんに喜んでいただきました。
ホテルリガーレ春日野の敷地は大伴氏の邸宅跡。この背後には、大伴坂上郎女の万葉歌碑がある
興福院の門前で
後ろは佐保山茶論
天気は薄曇りで暑すぎず、風もあり、コンディションは最高。道路上から興福院(こんぶいん)、長慶寺、佐保山茶論(さろん)などを眺めながら1kmほど歩き、楽しく健康的な1日となりました。ホテルリガーレ春日野さん、ありがとうございました。次回は7月の開催を予定しています。
(参考:毎日新聞記事 6/14付)
古代の「うまいもん」堪能 奈良シニア大学にグルメサークル
奈良にうまいもんなし?」。そんなことはありません。奈良シニア大学の講師の鉄田憲男さん(68)が5月、奈良の食文化の魅力を紹介するグルメサークルをつくった。シニア大学の受講生ら約30人が13日、奈良市のホテルが提供する古代食を堪能。食後に奈良時代の高級貴族の邸宅跡などを散策し、食と観光で古都の歴史を満喫した。【田中謙吉】
魅力発信で「定説」覆る?
グルメサークルはシニア大学のサークル活動の一環。NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」専務理事で、シニア大学の歴史・食文化の講師を務める鉄田さんが「実際に食べて楽しもう」と企画した。2回目となる今回、受講生らは「ホテルリガーレ春日野」(奈良市法蓮町)で、古代食「あおによし奈良の都のワンプレートランチ」を味わった。このランチは奈良時代の食事を現代風にアレンジしたもので、県の依頼を受けた奈良女子大の学生らが創作した。公開されたレシピを基に、同ホテルの料理長がさらに手を加えて仕上げた。
この日は鉄田さんが食事前に、縄文時代から近世にかけた食文化の歴史について解説。奈良時代は、しょうゆやみりんなどの調味料がないため、ランチではしょうゆのルーツ「醬(ひしお)」や、牛乳を煮詰めて作るチーズのような「蘇」を使って料理されていることなどが紹介された。
メインは、長屋王邸から発掘された木簡に記されたイワシを使ったハンバーグ。醬で焼いたすり身に山芋のソースがかかってまろやかな仕上がりに。大和野菜「まな」のおひたしや黒米と茶飯を組み合わせた古代米ご飯、蘇を使ったデザートなど古代食が色鮮やかに再現されている。受講生らは奈良時代の暮らしに思いを巡らせながら、ゆっくりと味わっていた。
食後はホテル周辺を散策した。この一帯は大伴家持など高級貴族の邸宅が集まっていた地域で、浄土宗の尼寺「興福院(こんぶいん)」などもあり、歴史ガイドの説明を聞きながら歩いて回った。
鉄田さんは「『奈良にうまいもんはない』と冗談でよく言われるが、日本の食文化はそもそも奈良から始まっている」と力説する。「奈良の食の魅力を発信していけば、この『定説』も覆りますよ」と笑顔。その上で「食の魅力が観光とつながれば、奈良にもっと人が集まる」とも話した。ホテルリガーレ春日野の古代食ランチは要予約。問い合わせは(0742・22・6021)へ。