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大柳生の太鼓踊り、9月28日(土)「ふれあい広場2019」で復活!

2019年09月01日 | お知らせ


「大柳生の太鼓踊り」をご存じだろうか。毎年踊られる県内唯一の太鼓踊りだったが、2012年を最後に、神社への奉納が途絶えていた(当ブログ記事は、こちら)。しかしこれを地元の中学生などが受け継いでいるという(主催=興東館柳生中学校区地域教育協議会)。

しかも今年からは初めて、踊り以外の歌・篠笛・鉦(かね)にも挑戦するそうだ(これまではカセットテープを流していた)。まずはこの踊りについて『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社)によると、

大柳生の太鼓踊り
◎奈良市大柳生町 西側垣内・上出垣内・塔阪垣内 8月17日

奈良市の東部の山間大柳生町では、ガトウの太鼓踊りとも呼ばれる太鼓踊りが行われる。大柳生地区には素盞嗚命(すさのおのみこと)を祀る夜支布(やしふ)山口神社があり、この分霊といわれる「廻り明神」を宮座の年長者が座入り順に当屋となって自宅で丁重に祀るしきたりがある。この当屋の前庭で明神に奉納する形式で太鼓踊りが行われる。

カンコ(鞨鼓)を胸に吊り、桧の削り皮を束ねたシナイを背負った中踊り八名、大きな御幣(ごへい)を背負った大太鼓四名と歌あげ、笛、鉦(かね)ほかで一組となる。「道中いりは」で踊りの場に練り込み、場所取り・打ち込みを経て、大太鼓の上に登って「口上」を述べてから、大太鼓役は左に廻りながら交代で太鼓を打ち、中踊りはカンコを打ちシナイを振りながら踊る。

県内でかつて広く踊られていた太鼓踊りは、雨乞いやその願満の際に踊られ、イサミ踊りやナモデ踊りとも呼ばれていたが、大柳生の太鼓踊りは、戦役の凱旋に踊ったものであると伝えられる。毎年踊られる県内唯一の太鼓踊りである。


「大柳生太鼓踊り」復活へ 中学生が練習(奈良テレビNEWS 2019.8.28)


この復活について、奈良市のHP(教育委員会事務局教育部地域教育課 )によると、

「大柳生太鼓踊り(奈良県無形民俗文化財)」復活を夢見て!
中学3年生22名、今年は演じ手最多、大太鼓・小太鼓・踊り・
歌・篠笛・鉦(かね)に挑戦~(令和元年8月13日発表)


700年の伝統を持つと言われる「大柳生太鼓踊り」。平成24年を最後に神社への奉納は休止していますが、興東館柳生中学校の子どもたちが地域の学習として脈々と受け継いでいます。現在、中学3年生22名が、令和元年9月28日(土曜日)に開催される「ふれあい広場2019」にて地域や保護者に披露するために、保存会はじめ、地元の皆さんと一生懸命に練習を重ねています。

生徒数が年々減少するなか、今年が演じ手最多となり、大太鼓・小太鼓・踊り・歌・篠笛・鉦(かね)の全てを演じます。地域の願いと、それを受け継ぐ子どもたち、地域学習を通して主体性を伸ばそうとする先生、それぞれの情熱をぜひともご覧ください!

練習
令和元年8月28日(水曜日)午後1時半~3時20分 興東館柳生中学校体育館にて
中学3年生22名、地域5名、教員5名(地域学校連携担当教員含む)

本番
令和元年9月28日(土曜日)「ふれあい広場2019」 興東館柳生中学校体育館にて
※ふれあい広場は、こども園、小学生、中学生、地域、教職員、保護者など約300名が集います。
【午前11時頃~】大柳生太鼓踊り「屋敷おどり」
1年生:口上
2年生:大柳生太鼓踊りの説明
3年生:大太鼓・小太鼓・踊り・歌・篠笛・鉦(かね)
例年、カセットテープに合わせて演じていますが、今年は初めて踊り以外の歌・篠笛・鉦に挑戦します!

PRメモ
大柳生には、夜支布山口神社祭神の分霊をその年の当屋に祀る「廻り明神」という風習が残り、毎年8月中ごろにその家の庭で太鼓踊りが奉納されていたが、現在はその「廻り明神」の当家制度だけが残る。興東館柳生中学校は、現在、全校生徒数50名だが、3年生22名が卒業したあとの生徒数は下降する見込み。今回の取り組みが演じ手最多になる模様。主催は興東館柳生中学校区地域教育協議会。奈良市地域教育推進事業の一環である「地域で決める学校予算事業」として行われ、地域と学校の連携により継続した取り組みとなっている。

(本件に関するニュースリリースは、こちら。)

地元に残る伝統行事を守るために地元民と中学生が一体となってやる事業で、これは素晴らしい取り組みである。9月28日(土)は、ぜひ興東館柳生中学校体育館(奈良市大柳生町832)に足をお運びください!
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