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お供え物には、ハス和尚のハス茶「蓮麗茶」!/奈良新聞「明風清音」第25回

2019年09月05日 | 明風清音(奈良新聞)


以前、ハス和尚こと五條市生蓮寺(しょうれんじ)住職・高畑公紀さんのハスの葉茶「蓮麗茶(はすれいちゃ)」のことを当ブログで紹介した。お彼岸も近づき、この蓮麗茶をぜひ奈良県の「お供え物」の定番にしたいという願いを込め、奈良新聞「明風清音」欄(8/29付)で紹介させていただいた。第一ステップとしては、五條市「ふるさと納税」の返礼品に選んでいただきたいものである。記事全文を紹介する。


見つけた人は幸せになれるという「双頭蓮(そうとうれん)」。写真はすべて7/13に撮影

ハスといえば奈良市の「西の京ロータスロード」(西大寺、喜光寺、唐招提寺、薬師寺)がよく知られているが、五條市に極め付きのハスの寺がある。それがJR大和二見駅から徒歩7分の生蓮寺(しょうれんじ)だ。

当会が執筆した『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)には「平安時代初期、嵯峨天皇の美貌の皇后がめでたく懐妊した一方で苦悩しているとき、安産祈願のため当寺に地蔵菩薩を安置したのに始まるといいます。のち空海が高野山開創のとき寺に立ち寄り、小地蔵を彫刻し本尊胎内に籠入・安置し、そのとき重ねて開眼供養したと伝わります」。

今は「ハスを五感で楽しめる寺」として知られ、住職・高畑公紀さん(42)の別名は「ハス和尚」。子供の頃から動植物が好きで、筑波大学から京都大学大学院の生命科学研究科に進み、30歳まで植物の遺伝子研究に打ち込んだ。のち実家の生蓮寺でハスの栽培と品種改良に取り組み、『五感で楽しむ蓮(ハス)図鑑』(淡交社)という著書も出された。インターネットで「蓮和尚」と検索すると、たくさんの楽しい動画がヒットする。



ユニークなのが「生蓮寺蓮」だ。通常ハスは8月のお盆前に落花するが、品種改良を加え、このハスはお盆から9月頃まで花が楽しめるという。今は仏典に登場する「青いハス」の作出に取り組んでいるそうだ。

毎月第1土曜日、奈良公園バスターミナル内「レクチャーホール」で、映像作家・保山耕一作品の上映会が開催されている。その初回(7月6日)のゲストに登場したのがハス和尚だった。「皆さん、今が見ごろですよ」との呼びかけに興味を持ち早速、翌週に訪ねてみた。境内にはたくさんの、そして見たこともないような品種のハスが咲き誇っていた。大鉢は120種300鉢もあるそうだ。1つの茎に2つの花がつき「見つけた人は幸せになれますよ」という双頭蓮(そうとうれん)は、残念ながらまだつぼみだったが。



そんな和尚の最新作が缶入りのハスの葉茶「蓮麗茶(はすれいちゃ)」だ。3年がかりで取り組み、このたび初の商品化に成功した。6缶入りと30缶入りがアマゾンなどで販売されている。キャッチコピーは「お盆、お彼岸、一周忌のお供えに」。私はお盆前に購入して仏壇に供え、あとでお下がりをいただいた。

「中華おこわのハスの葉包み」(蓮葉糯米鶏)という料理がある。ハスのほのかな芳香がおこわについてくるが、あのようなほんのりとした花の香りのするお茶だった。来月のお彼岸のお供えにピッタリだ。メーカーはサカイキャニング(和歌山県橋本市高野口町)で、水は霊峯・高野山麓の伏流水を使っているという。

パンフレットには「(朝にお供えしたお茶を夜に下げ)ご先祖さまと会話をしながら飲みます。ご先祖さまとの会話の内容は、今日あったこと、自分の夢、楽しかったこと、ホッとしたことなどをお話します。寝るときは、ご先祖さまの優しさに包まれているとイメージして寝ます。これを毎日続けていると、あなたはご先祖さまに守られ、安心した生活を送ることができます」。

このお茶はぜひ、奈良県の「お供え物」の定番にしたいものだ。品種改良から図鑑、お茶に至るまでハスづくめのこのお寺、ぜひいちどお参りください。


これまで法事、お彼岸、お盆のお供えに使う缶飲料といえば、果物のジュースなどが定番だったが、お寺で生まれたハスの葉茶なら、お供えにピッタリ、ご先祖様も喜んでくれるに違いない。味もいいので、お下がりをいただいた人も驚くことだろう。

ハス和尚、これからも頑張ってください!

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