tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

シクラメン、または豚のパン

2006年12月22日 | 写真
クリスマスフラワーの代表格、シクラメンが花屋さんの店頭を賑わしている。写真は奈良市内で撮影(12/20)したものだが、一鉢3800円という結構な値がついていた。

毎日新聞・余録(12/14付)に、面白いことが書いてあった。シクラメンの和名は篝火花(カガリビバナ)で、植物学者の牧野富太郎が命名したという。《新宿御苑のシクラメンの温室を訪れた婦人たちが「この花は篝火に似ている」と話していたのを聞いての命名》だそうだ。

本来の和名は豚の饅頭(ブタノマンジュウ)で《富太郎は、カガリビバナの方が「それより少しは好(よ)いかも知れない」と、戦後の植物図鑑からその名前を用いだした》。中世ラテン語では「豚のパン」。シチリア島で野生の豚がその根を食べると言われたことが原義で、明治の日本に来てパンが饅頭になった。「豚の饅頭」だなんて、まるで「蓬莱の豚まん」ではないか。
※毎日新聞・余録(06.12.14)
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yoroku/archive/news/2006/12/20061214ddm001070005000c.html

確かに、シクラメンを広辞苑で引いてみると、和名は《ブタノマンジュウ。カガリビバナ》と出ていた。

なお、レコード大賞を受賞した「シクラメンのかほり」には「真綿色したシクラメンほど…♪」と出てくるが、もともと白色のシクラメンはなく、この歌がヒットしてから登場したそうである。

寒々とした冬の景色に彩りを添えてくれるこの花、最近は小型種も出回っているので、ウサギ小屋のわが家でも楽しめるのが有り難い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする