TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

オオキツネノカミソリ ~ 夏の多良岳

2014年07月30日 | 山(県内)


夏の多良岳に登るようになったのは、このオオキツネノカミソリを知ってからです。
汗をダラダラ流して登ることになりますが、それでも逢いたいのです。
今年は、例年より開花が少し遅れています。






オオキツネノカミソリに混じって、ウバユリも咲いていました。


平日でしたが、金泉寺登山口、水神池、中山キャンプ場のそれぞれの登山口から団体様が登っていて、金泉寺は大賑わいでした。




西野越の群生地にも行きましたが、まだ蕾のものが多く五分咲きといった感じでした。
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四国の山へ2 -三嶺編-

2014年07月28日 | 山(県外)
剣山にするか三嶺にするか迷いに迷ったあげく三嶺に登ることにしました。
泊まっていた宿のオーナーのアドバイスがあったからです。
「こんな天気のよい日はめったにないよ。四国で一番きれいと言われる三嶺に登れば」と。


(泊まっていた宿:「ラ・フォーレつるぎ山」)


国道439号(別名「ヨサク」だそうですが、途中は離合も大変な狭いところが多く、そんなダジャレを言う余裕などない国道)を慎重に運転して名頃へと向かいました。

新道の登山口です。「クマ出没注意」の看板に少しビビりました…


途中までは樹林帯で、木々の緑がきれいでした。しかし、急登が続き汗が噴き出しました。


樹林帯を抜けるとさわやかな風が吹いていました。


遠く、剣山や次郎筏が見えます。今日はあちらも絶景だったろうな…














三嶺の山頂です!


天狗塚へと続く美しい稜線!

(この写真は絞りを失敗しています。実物はハンパじゃない美しさだったのに…、残念)

三嶺に登る前は、もう四国の山に登りに来ることはないだろうなと考えていましたが、三嶺の頂に立ってその考えが変わりました。
三嶺の頂から伸びている稜線のきれいなこと、とりわけ天狗塚に伸びる稜線の美しさには釘付けになり、またの機会にと登魂(闘魂)をかき立てられました。



【三嶺登山番外編】

前日の瓶ヶ森登山は、実にさわやかなハイキングで、水もほとんど飲みませんでした。
今回もその感覚でいたら、とんでもないことになりました。
この日の四国はものすごい夏日で、山も例外ではありませんでした。
汗が吹き出しダラダラ流れ、一つ間違えば熱中症にかかるところでした。
一番の失敗は、水を一人に500mLを2本しか用意していないことでした。(先日の経ヶ岳登山でさえ2L持って登ったというのに…)

地図にある水場が枯れていないことを祈りながら水場へと下りて行きました。

水場の案内 30m…


ロープにつかまり慎重に下っていくと…


流れていました!


感謝です。


まさに「命の水」です。感謝。













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四国の山へ1 -瓶ヶ森編-

2014年07月28日 | 山(県外)
北アルプスには行けませんでしたが、リフレッシュ休暇の1週間がぽっかり空いてしまったので、四国の山に登ってきました。
3泊4日の日程で、瓶ヶ森と三嶺に登りました。


(瓶ヶ森林道から見た瓶ヶ森、1896m)

1日目は登山口近くの土小屋まで行くだけでしたが、宿の前から石鎚方面に沈む夕日を見ることができました。






2日目の朝です。朝日が入り込む食堂。



宿の前から、昇る朝日を見ることができました。


朝日を浴びて赤くなっている石鎚山山頂


刻々と表情を変える瓶ヶ森方面の山並み


木漏れ日の指す林道


登山口を目指し、林道を、車でどんどん高度を上げていきます


今から登る瓶ヶ森の雄岳です。以下は瓶ヶ森の登山風景です。
























瓶ヶ森は、林道脇の駐車場からすぐに登れる山でした。
広大な笹原が広がる氷見二千石原の向こうには石鎚山が、また、山頂からは遠く四国の山々や瀬戸内海を見ることができました。
とてもきれいな山でした。









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夏山計画が… 残念!

2014年07月23日 | 山にまつわる話


計画なら、今は博多に向かう「かもめ8号」の中。その後新幹線で名古屋、そこから「ワイドビューしなの15号」で松本に向かう予定でしたが、今は自宅でパソコンに向かっています。

昨日の「関東甲信越地方は本日梅雨明けしました」という報道には胸が躍りました。
そして、すべての準備を整えて、JRのみどりの窓口に切符を買いに行きました。

「この通りに切符をください」と、NAVITIMEで作成した乗り継ぎ計画書を示しました。
「はい、かしこまりました」
「往復割引でね」
などと余裕で窓口のお兄さんと話をしていたのですが、途中からお兄さんが不思議そうにパソコンにつぶやいたのです。
「おかしいな、切符が出ない」と。

いろいろと調べて、原因が分かりました。
先の台風8号の後の大雨で、南木曽あたりの架橋が流され現在不通になっているとのことです。
「えっ、行けないんですか?」
私のさっきまでの余裕がいっぺんで吹き飛びました。

お兄さんも気の毒そうに、東京まで行って松本に向かうなどいろいろと調べてくれましたが、到着が遅すぎです。
「出直してきます」と、みどりの窓口を後にしました。

そうだ、名古屋から高速バスで松本に向かおうと自宅のパソコンでバスを予約しようとしたのですが…。

あまりにも無警戒でした。
この北アルプス行きを計画したのは6月22日のことでした。
リフレッシュ休暇をとる関係で、1か月前には職場にも休暇願を出し了承をいただいていました。当然、山の前後に泊まるホテルや旅館も予約していました。
JRの切符は、平日の出発なので前日でよかろうと高をくくっていました。

甘かった!
北アルプスの天気は毎日チェックするなど情報収集には努めていたつもりでしたが…。
社会情勢、世の中の出来事に…。
そういえば、前代未聞の猛烈な台風とまで言われた8号、こちら長崎は厳戒態勢で臨み肩すかしを食わされた形でホッとしていましたが、あの後、本州で大雨の被害があったことをテレビで報じていたことを思い出しました。民家が流され、中学生が亡くなったことも…。

結局、高速バスもすでに満席で今回は残念することにしました。
自分が行きたかったのもありますが、北アルプスの感動の山々を家内に見せたかったというのが一番の思いでした。残念です。
SUWVの同期のみなさんや職場の方々に、「気をつけて行ってくださいね」と温かい言葉を掛けていただいていたのですが…。

元気であれば、また行く機会もあるだろうと気を取り直して、ぽっかりと空いた1週間を別のことで充実させたいと思っています。

以下は、出発前の準備風景です。


リストを元に装備品の最終確認をしました


ザックに防水スプレーをかけて干しているところです。




ズボン、靴にも防水スプレーをかけ万全を期しました。



猪木先生の名言をもじって自分にエールを…
「元気でいれば、チャンスはある!」


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元ワンダラーと経ヶ岳登山

2014年07月21日 | 山(県内)
今日、経ヶ岳に登ってきました。
同期のIから、小学生のキャンプ登山の下見をしたいと言うことで経ヶ岳登山の誘いがあり、一緒に登ってきました。メンバーは、元SUWVの精鋭(?)3人と私です。3人は、ふだんトレーニングなどしていないと言いながらも、この暑い中、バテることなく平気で歩いていました。さすが元ワンダラーです。
私は地元の山ということで、案内役でしたが、明後日に控えた北アルプス遠征の最終調整的意味合いもあり、無事に登れたことで自信につながりました。

平谷キャンプ場登山口から


沢を越え


岩を越え


岩を下り



岩場を…



慎重に…


登りきりました。天気はガスっていましたが、記念撮影!



真夏の登山で、汗がダラダラ流れましたが、気心の知れた昔の山仲間との登山は、実に楽しく、思い出に残るものとなりました。
今回は平谷から経ヶ岳でしたが、次は中山キャンプ場から多良岳へ登りたいです。
真夏のオオキツネノカミソリ、秋の紅葉、冬の樹氷と四季折々の自然が楽しめますよ。


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同期会

2014年07月20日 | SUWV
1年ぶりに同期会がありました。
みなさんの気持ちは昔のままでした。容姿の方は?…、みんないい顔になっていました。
懐かしい面々がそろい、あの頃にタイムスリップしたようでした。



あの頃というのは、「ルービンリキ」がすんなり読めるほどの昔ではありません。











参加されたみなさん、楽しいひとときをありがとうございました。
お互いに、健康第一で頑張りましょう。


追加の写真です。(H26.12.29)

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上山 夏山シーズン到来?

2014年07月19日 | 上山の四季
ふだんはひっそりとした上山ですが、今日は人がいっぱいでした。
もうちょっとで梅雨明けといった感じですが、3連休の初日は晴れです。
なまっていた体を鍛えねばと久しぶりに上山に行ったのですが、人の多さに驚きました。
ここ上山にも、夏山シーズンの到来です。


陸上部のみなさんで、上山を越え南口の陸上競技場に向かっています。

下の集団はノルディックウオーキングのサークルのみなさんです。話しかけたら「入りませんか」と誘われました。




今日の夕方は、タイムマシーンに乗って昔の山の友に会いに行きます。
午前中にしっかりと汗をかいたので、ビールがうまいぞ…。
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「破れズボンにどた靴はいて…」

2014年07月13日 | その他
「破れズボンにどた靴はいて…」山に登っている人など、今はいません。
山ガールなどの言葉に象徴されますように、みなさんとてもファッショナブルです。

学生時代に歌っていた「ワンゲルズンドコ節」は、今では遠い昔の物語です。

  破れズボンにどた靴はいて
  肩で風切るおいらの姿
  ダテじゃできないワンゲル暮らし
  山の男はつらいもの
  ドコズンドコ ステテコシャンシャン  (ワンゲルズンドコ節)

「どた靴」は、「大きすぎたり重すぎたりして足に合っていない不格好な靴」と広辞苑にありますが、確かにあの頃の登山靴は大きく、そして重かったです。

そういえばまだ持っていたはずと、物置を探したところ…
ありました!(自分でもあきれるほどの物持ちの良さ…)


「みづた山の店」のオリジナルモデルでした。
これも品物がよかったのでしょう、30年ぶりというのにカビも生えないで…。
これを最後に履いたのが白馬でした。1983年7月末、社会人2年目の夏のことでした。

ちなみにこのどた靴、重さを量ると


片方で1.3㎏もあります。
今時、こんな重い靴は履きません。

ここからが本題ですが、夏の北アルプスを控えて装備の準備を進めています。
今履いているが、底がすり減って危ないので新しく買い換えることにしました。
今履いているのは、登山用品のメーカーというより普通のシューズメーカーであるニューバランスの軽量登山靴です。
下の写真のものです。

本体は傷んでいないのですが、靴底がすり減り、グリップ力が落ちてよく滑るようになりました。


これを購入するときには、青と赤の原色で派手かなと思いながらも、その軽さに惹かれて決めました。
片方約400グラムで、学生時代のどた靴の3分の1以下です。
初めて履いたとき、というより、店で手にしたときのその軽さに驚きました。本体は防水透湿のゴアテックスですので雨の日も大丈夫です。軽い分耐久性はどうかと心配していましたが、ガレ場や雪道などハードな使い方をしても大丈夫でした。
さて、今回どの靴にしようか迷いましたが、結局ニューバランスの同じモデルにしました。
同じといっても色やソールは変更されていました。
これが今回購入したものです。

ソールにはビブラム(Vibram)を使い、色もずいぶんと落ち着いたものになっていました。


靴慣らしのため、さっそく上山に出かけました。
うん、ベリーグッド!
今までのすり減った靴と比べると、グリップ力が全然違います。滑ることへの注意力が軽減される分、神経が疲れません。
私はニューバランスの回し者ではありませんが、日帰りや山小屋利用の縦走には最適な靴だと思っています。
理由は3つです。
①靴幅が4Eであること。実はこれが私の場合最優先されるものです。
②軽い。
③値段が手頃。
革製のものを買って、すり減ったらソールだけ交換という手もあるのでしょうが、私にはこの靴がベストです。

最後に、あのどた靴の底です。


かかとなどツルツルです。靴底に土がついていますが白馬のかな…。
革は全く傷んでいません。同じように保管していて、家内のなどボロボロになっていたというのに…。


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合歓の花 ~ 吉井勇・歌集「天彦」より -3-

2014年07月13日 | 吉井勇
 合歓の花ほのかに紅く咲き出でて雲仙みちの昼しづかなる  (吉井 勇)



先日、上山に登ったときのことです。
東口からすぐの所に、このこのピンクの花がまばらに落ちていました。
(以前の本ブログ「雪の道」と同じ所です。)
それまで気づかなかったのですが、見上げると大きな大きな合歓の木(ねむのき)がありました。





冒頭の「合歓の花ほのかに紅く咲き出でて雲仙みちの昼しづかなる」は、明治の叙情派歌人吉井勇が九州を旅したときのもので、歌集「天彦」の「羇旅三昧」の中の「肥前長崎」に収められています。
昭和11年のことですが、数ヶ月かけて四国、瀬戸の島々、筑紫中国、英彦山、肥前長崎、多良嶽、阿蘇山と旅し、哀歓の情を叙べた歌を詠んでいます。


  あららかに石を打つなり長崎の卯月の雨は怒るごとしも

  にぎやかに精霊船のゆくなかに童心丸はあはれなるかな

長崎の盆の風物詩精霊船、けたたましい爆竹と「ドーイドイ」のかけ声やドラの音、そんな中であどけない子どもの遺影(今はどの船にも故人の遺影が飾ってありますが、当時はなかったかも)を飾った「童心丸」を目にしたときの、一瞬息が止まるほどの驚きと切なさを歌い上げています。
その上のは、「長崎は今日も雨だった」というよりも、降る雨の激しさを歌にしています。この時が「卯月」ということなら、その後数ヶ月も長崎に滞在していたということになりますが…。
他にも芥川龍之介の河童屏風を題材にしたものやシーボルトや南蛮文字など異国情緒溢れる長崎の町を歌にしていますが、ここでは省きます。
以下は、「羇旅三昧」の中のものです。

  不知火の筑紫の酒も飲み乾さむ雄ごころもちて旅ゆくわれは

  天つ日よ夏は来るとも筑紫なる高来の民に障りあらすな

  島原は石垣のまち木槿まち夕日のいろもほのかなるかも

  雲仙の蓮華躑躅の樹蔭より紅毛童子馳せ出でにけり

  眉山はながくわが目に残るらむゆふべ寂びしと見たるものから



「羇旅三昧」以外から、身近な所を詠んだ歌を2つ。

  おのづから雄ごころ胸にをこるなり轟の瀧はますらをの瀧

  雲仙の湯もりの宿にひと夜寝て歌などおもふ旅づかれかも  
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多良岳を詠んだ歌  歌集「天彦」より -2-

2014年07月01日 | 吉井勇



   石楠花の大群落のなかに来ぬうつし世のこといかで思はむ

多良岳の石楠花の美しさを歌った吉井勇の歌で、本ブログで何度も紹介させてもらいました。
他の歌も知りたくて吉井勇の歌集を探しました。(昨年のことです)
古本屋で、もっともネットで探したのですが、昭和22年発行の歌集「天彦」(あまびこ)を手に入れました。



天彦の「羇旅三昧」の章に、多良岳やその周辺を詠んだ歌が収められています。





上の写真の歌は、前回(H25.5.12)のブログで紹介したものです。
今回は、多良岳信仰について歌ったものを紹介します。

   雲ふかし山頂きはいづこぞと見えざる多良の社をろがむ    

   おのづからなる心にもなりぬらむ太良嶽に来て山にしたしむ


「をろがむ」は 漢字で「拝む」、意味はおがむ、礼拝する。(学研全訳古語辞典)
次回は、雲仙を歌ったものを紹介します。

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