TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

茜に染まる多良岳

2016年05月20日 | 山(県内)
私の職場からは有明海をへだて多良岳がよく見えます。

ふだんは超多忙な毎日を過ごしています。
自分が選んだ好きな仕事とはいえ、忙しすぎると心がツンツンしてきます
そうならないように、時間を見つけ山を歩いては浩然の気を養っているわけです。
それさえままならないとき、職場から見える多良岳が様々な顔で私を慰めてくれます。

午後7時25分




茜に染まる多良の峰々を眺めていたら、心の角が少し丸くなったようです。
コメント

山弁当 ~ 低山でのハエ対策(閲覧注意)

2016年05月19日 | 山(県内)
【閲覧注意】ハエがたかった気持ちの悪い写真が出てきます。苦手な方はご遠慮ください。


自然の中でのランチは登山の楽しみの一つです。
天気のよいシャクナゲの森の中




適当な広場を見つけて


お弁当を広げました。


ところが、低山の悲しさ。どこからともなくハエが寄ってきました。
初めのうちは手で払っていたのですが、そのうちにどんどんと増えてきました。
気が散ってせっかくのランチがだいなしです。

何かいい方法はないかと一計を案じました。
そこで、先手を打ってハエに餌をやり、そちらにハエを集めることにしました。

魚の骨を少し離れた所に置きました。


はじめはおそるおそる一匹、二匹、三匹…


あっという間に


黒山のようになりました。


ハエを別の場所に集めることができ作戦成功!

コメント

島原半島の地名4 「魚洗川」

2016年05月18日 | 島原
今回の地名は「魚洗川」



読みとしては超難解、横綱級です。

島原では「いわらご」、北目の方では「いわれご」と呼んでいます。

「魚」…「うお」を島原では「いを」と言います。
「洗」…「あらう」です。「魚洗」で「いをあらい」
「川」…「こ」 (川を「こ」と読む地名は多くあります)

「魚洗川」の上の3つの読みが合わさって「いわらご」(「いわれご」)です。

「魚洗川」の由来は、千々石で取れた魚を島原まで運ぶとき、魚が傷まないようにここの川で洗っていたとことによるものだそうです。

江戸時代、島原半島には4つの街道がありました。そのうちの一つに千々石道がありますが、これは島原から田代原を越えて千々石に通じる道です。山越えの難路ではありますが、長崎に行くには最短のルートで、坂本龍馬が通ったとも伝えられています。
さてその昔、この魚洗川には山越えの道で一休みするための茶屋が数軒あったと言われています。

声に出して「いわらご」と言ってみると、なんとも言えない歴史のロマンを感じさせる響きがあります。





この魚洗川茶跡も、先日の雲仙の帰り道に偶然発見しました。


「烏兎の杜」の看板横に「魚洗川茶跡」の標識があります。



田代原から国道389号線「国見魚洗川」を下っていくと百花台に出ます。その途中にありました。




コメント

お山雲仙 ミヤマキリシマに賑わう

2016年05月17日 | 山(県内)
5/14  ミヤマキリシマに賑わう仁田峠







国見岳までの稜線をゆっくりと歩く

新緑のトンネルと


鮮やかなミヤマキリシマ


そして国見岳


国見岳に登る予定だったが…


人が多く混雑していたので見合わせることに



普賢岳と平成新山を眺めながら昼食





今年も見納めとばかりに、ゆっくりと下山



仁田峠付近に咲いていた黄色の花(花の名前は知らない…)







雲仙にある原生沼 ここは誰もいなくて静かでした


ひっそり咲くかきつばた



この後、田代原からふだんは使わない国見町魚洗川線(国道389号)を帰っていて、烏兎神社(お天さま)の看板を発見した。お天さまは、以前から訪ねたいと思っていた所であった。


後先になりましたが、本ブログでは先に「お天さま」をアップしています。
コメント

お天さま

2016年05月16日 | 島原


「お天さま」は、雲仙市国見町土黒にあり、戦の神様を祀っている神社だ。

八十を越えた父の話では、戦前、召集令状が来たら出兵兵士の武運長久を祈願しに、町内の者がこぞってお参りに行ったとのことである。

父の昔話につき合っていたのだが、そのお天さままで、「町内の一行が歩いて行った」ということを聞いたとたん、頭の中で何かがスパークした。自分の中の平和ぼけが一度に吹き飛んだのだ。

片道15㎞の山道を、町内の人たちが歩いてお参りに行った…
確かに歩くしか交通手段がなかった時代
出兵していく町内の若者に対して、その家族に対して
神様に祈ることしかしてやれなかった時代
表だっては「武運長久」としか言えなかった時代
心の中では「無事に帰ってこいよ」と神様にすがったのであろう

召集令状が来る度にお天さまにお参りに行き、戻ってきたらおこじろさまの境内で宴を開いて戦に送り出したという。

この話を聞いてから、ぜひともお天さまに行ってみたいと思い続けていた。
「お天さま」は「烏兎神社」ということをネットで調べて知っていたので、その機会は不意に訪れた。

国道389号線を下っていたら「烏兎の杜」の看板を発見


国道389から脇道に入って道なりに約3㎞ 「烏兎の館」に到着


車を止めて、歩いてすぐの所の鳥居


この鳥居には「烏兎神社」と


さらに進んでいくとまたも鳥居が


この鳥居には「摩利支天」と


「摩利支天」は武士階級の守護神として信仰された神である。

この鳥居を過ぎると急に視界が開け、巨大な杉が目に飛び込んでくる。







ここの杉はあまりにも大きスギて、広角レンズがないととても収まらない。
社の後ろにさらに石段が続くので登ってみると

石彫りの大きなお不動様




その横には馬に乗ったお侍さまか









杉についての説明板があった


今は、ここが紅葉の名所となるよう植樹を進めているという。

(「烏兎の館」にある説明書き)

確かに境内には若いモミジの樹が多数目についた。







かって武運の神として信仰を集めたお天さまを紅葉の名所にしよう。
それは、戦の無事を祈らなければならない日が、二度と来ませんようにとの願いでもある。

コメント

4/23の上山 (大地震の後…)

2016年05月10日 | 上山の四季
4月23日の上山



熊本では大きな地震が発生し、深刻な状況が今なお続いていることにたいしまして、心よりお見舞い申し上げます。


ここ諫早でもこれまでに経験したことのないような大きな揺れがしばらく続きました。とりわけ4月16日未明には、震度5弱の揺れが長く続き(実際は30秒くらいか…)身の危険を感じました。
1週間たった今でも(注:このブログは4/23に書きかけていたものです)、風か何かで壁がミシッツときしむと、また揺れるのではないかと身構えてしまいます。熊本にお住まいの方の緊張感、ストレスたるやこんなものではなかろうと拝察しながら書き進めているところです。

地震の1週間後、4/23に上山に登りました。
地震によるものでしょうか、崖の石が落ちているところが数カ所ありました。






石は元々はここにあったであろう崖の穴


別の所


ぽっかり空いた崖の穴 石が落ちたために木の根が露出


落石




崖崩れ


落石が側溝をふさいでいたのでしょう 誰かが並べてくれていました


作業に使ったであろうスコップ…






本日は5/10
このブログを書き直している間(AM5時~5時半)にも2度揺れました。
すぐさまテレビをつけると熊本は震度3、ここ諫早は震度1とテロップがはいりました。
4/14以降地震が続き、今なお多くの方が避難生活をおくられています。
改めましてお見舞い申し上げます。
コメント

薫風の候

2016年05月09日 | 山(県内)
多良岳のシャクナゲを求めて、今回は舞岳に登りました。(5/5 こどもの日)
舞岳の登りは急でけっこうハードなのですが、新緑の間を吹き抜ける風は心地よく、爽やかな山登りとなりました。
「薫風の候」とはよく言ったものです。

登山口手前にて


登山口に入ってすぐの所




尾根道をぐんぐんと登っていきます。


しばらくすると、足下にはピンクのシャクナゲの花が…


落ちている花は傷んでなくとてもきれい…
シャクナゲに混じって藤の花も。


どうやら、5月3日の寒冷前線通過にともなう暴風雨で落ちたようです。



上を見上げると、花を付けている樹もけっこう残っていました。
「よくぞ無事で…」















今回もランチはシャクナゲレストランにて



昼食を終え、帰路は中山峠から黒木へ
渓流に沿っての道を下っていきます。
森が午後の光を浴びて輝いていました。












そして無事に黒木に到着!
色鮮やかなヒメレンゲが出迎えてくれました。


よく見ると…


(は虫類が苦手な人にはごめんなさい)

トカゲさんも薫風を楽しんでいいるようでした。

コメント

新緑の候  シャクナゲ・シャクヤク・シャクハチ…

2016年05月01日 | 山(県内)
新緑の候、まばゆいばかりの木々の輝きは、日常の忙しさを忘れさせ元気にしてくれます。

五家原岳からの縦走路の入口。新緑の美しさに思わずシャッターを押しました。


ミツバツツジが彩りを添えてくれもう最高です。




そしてツクシシャクナゲ












新緑に加えてこのツクシシャクナゲの美しさ、桃源郷を彷徨っているようです。
この境地を吉井勇が歌に詠んでいます。(本ブログで毎年紹介しています)


 石楠花の大群落のなかに来ぬうつし世のこといかで思はむ (吉井勇)


「長崎県の山歩き」というガイドブックに、「そこから(五家原岳)から中岳へ至る尾根道は、シャクナゲ鑑賞コースです」と書かれていますが、今回初めて実感しました。今年は例年になく花が多く咲いています。ここまで時間を忘れてゆっくりと花を愛でながら歩きました。


ここまでで山を十分に堪能した気分になりましたが、これからが中岳の登りです。


そして中岳山頂


ミツバツツジの鮮やかなピンクとツクシシャクナゲの淡いそれがみごとに調和していました。



次に目指したのが、これも恒例のヤマシャクヤクの咲く花園です。
以前は「秘密の花園」でしたが、今では広く知られています。
案内板こそ出ていませんが、多くの人が通るので自然と道ができています。
藤村の詩にある「おのずからなる細道」とはこういう道をいうのでしょうか。



ここにも静かな新緑の世界が広がっていました。





そしてヤマシャクヤクは…



残念ながら花の時季を過ぎていました。
一つぐらいは残っているだろうとずいぶんと探したのですが…
でも、静かな山の懐に包まれて豊かな時間を過ごすことができました。








これで引き返すつもりでしたが、予定を変更して中岳から黒木に続く稜線に足を伸ばすことにしました。
あそこのやせ尾根にもシャクナゲの木が多くあったのを知っていたからです。





ここで思わぬ出会いがありました。
その方は、シャクナゲに包まれた中で、手製の竹の笛(短めの尺八?)を演奏をされていたのです。



ここは一般的なルートではないので、誰もいないと思っていたからお互いにびっくりです。
「人が多いところが嫌いでね」とお互いに話が合いました。
また、最近は分かりきったところに標識や目印が多いことも嘆いてらっしゃいました。
目印に巻くのであれば布、布だったら自然に還るとも話されていました。
私も、ビニールテープは巻き方によっては木を傷めると以前の國次太郎先生のエピソードを思い出しながら話をしました。
そんな話をしたその日、足にビニールテープの切れ端を絡めた「窮鳥」に出くわしました。
あのビニールテープが目印のためのそれだったかどうかは分かりませんが、ビニールテープは思わぬ形で自然を傷つけかねません。


話がそれましたが、その方と別れた後、私も静かな尾根の一角でシャクナゲに包まれながら昼食としました。






ああ心の休日、「うつし世のこといかで思はむ」


以下は、本日の毎日新聞の「余録」の一部です。
 「自然と向き合う時間は日常生活を見つめ直す時間でもある。新緑の候、大型連休のひと時は五感を研ぎ澄ませて身近な自然を感じてみたい。思わぬところで自分なりの『森の教室』が見つかるかもしれない。」(毎日新聞 「余録」5月1日)


コメント (2)