TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

石に刻んだ津波の記録

2016年03月13日 | 島原
島原は有明海に面しています。
有明海は、それを見た中国人が「日本にも大きな川があるじゃないか」と見間違うほどのひねもす穏やかな海です。



この海岸のすぐそばに、その石碑は建っています。



「高波」と刻まれた慰霊の碑です。
正面には、「流死菩提供養塔」と刻まれています。



穏やかな海に異変が起きたのは、今から200年以上前の寛政4年(1792年)、島原大変のときでした。



ここは多くの溺死者が打ち上げられたという島原市田町の猛島海岸です。
ここのと全く同じ慰霊碑が被害の多かった地域の海岸には建てられています。
石の大きさも刻まれた文字も全く同じです。
犠牲者の御霊を慰霊するとともに、大津波があった事実を後世に伝えるためでしょう。


次のは、島原市の三会地区にある慰霊碑です。


その側面

(刻まれている文字は全く同じです)

説明の看板


当時の被害は、島原領で約1万人、対岸の熊本側で約5千人と言われています。
大津波があった翌年の寛政5年に、犠牲者が多く出た多以良、三会、田町、安徳、布津、隈田、南有馬の7ヶ所の海岸に、同じ大きさで同じ文字を刻んだ慰霊の石碑が建てられたとのことです。


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