今は島原でも「ゴーヤ」と言う人が多くなりましたが、私が小さい頃は「にがごり」または「にがごい」と言うのが一般的でした。
あの頃「にがごり」と聞くと、その音の響き以上に口の中に苦みが走り思わず顔をしかめました。パブロフの犬みたいに…
当時のわが家の「にがごり」料理というと、「にがごり」を二つに開いてワタ(種)を取り、それを4~5㎝の短冊状に切り、ワタのあった部分に油味噌をのせて七輪で焼くというシンプルなものでした。それを祖父などはウマいウマいと食べていましたが、とても子どもの手に負えるものではありませんでした。その苦みたるや今のゴーヤチャンプルの数倍はあったように思います。
今年もたくさんの実をつけた「にがごり」は、夏に打ち勝つための栄養源です。
子どもの頃あれほどイヤだった苦みが、今では夏ばて気味のからだに、食欲のスイッチを入れてくれる何ものかに変わりました。
今、わが家ではもっぱらサラダにしています。
スライスして湯がいたものにポン酢をかけるだけの実にシンプルな食べ方です。
もし50年前の子どもの頃に戻ったとしたら、こんな苦くて青臭いものを食べられたかどうか疑問です…
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