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とみーのにっき&おえかきちょう

ふたりはプリキュア 第23話 『危うし!夏合宿の悪夢』

2013年03月14日 | ふたりはプリキュア
いいクライマックス感だなぁ。

 そんな今回のお話は…
 山に夏合宿にやってきたなぎさ達ラクロス部。臨時コーチのあかねさんのスパルタぶりにうんざりしつつも、山の空気の中で充実した時間を過ごす。
 時を同じくして、ほのか達科学部も合宿にやってくる。同行した教頭のお小言は余計だけど、意気の合う仲間達と過ごす合宿生活になぎさもほのかも上機嫌。
 山は生徒達の明るい笑い声で活気づく。夕食後満天の星空を眺めながら、なぎさ達はあかねさんから山の神様の話を聞く。
 ご利益があると踏んだなぎさは星空に「明日六時に起きられますように!」と祈って皆の失笑を買う…。そんな時、何と志穂が姿を消してしまった!原因不明の停電まで起こり合宿所は浮き足立つ。
 ラクロス部員全員の必死の捜索にも係わらず、志穂はいっこうに姿を現さない。部員達の間からは、山の神様のたたりで“神隠し”にあったのではないかという話まで持ち上がる。
 一方停電の原因を探索していたほのかは、ブレーカーが落ちているのを発見。合宿所の明かりが戻ったのを確認し、山中の捜索を切り上げたなぎさ達は志穂を発見!
 何と志穂はずっとお風呂に入っていたらしい。とにかく一件落着と思いきや、翌朝も原因不明の停電が。
 「やっぱり祟りかも…」と訝しがるなぎさ達の前で、昨日まで青々と茂っていた木々が紅葉に変わり、川の水が枯れてしまうという異変が起こる!
 以上公式のあらすじより抜粋。

 サブタイの夏合宿云々は今ひとつ関係無くて、お話はイルクーボがプリキュアの力を利用して石の番人ウィズダムを攫う、という話の前後編。
 まぁ強いイルクーボに歯が立たないプリキュアがいい様にやられてしまいピンチに陥るだけの内容なんですが、不穏な感じを演出していて上手いんですよね。
 まず夏合宿にきたなぎほのの楽しい学校生活を見せておき、その後宿舎へ戻ってから宿舎の停電となぎさの友達志保が行方不明になる。結局そのふたつはブレーカーが落ちただけなのと、お風呂に入っていた志保が停電になってしまった為、電気がつくまでずっとお風呂に入っていたことで決着がつくのだが、送電塔に稲妻が走ったりする不穏な様子を見せているので、見ているこっちとしては「イルクーボがなんかやらかしているな」と容易に想像できる。
 翌日、朝っぱらから停電したり、湖や川が干上がったり、木々が枯れ始めて倒れてきたりと合宿どころではなくなり、さらには携帯も固定電話もつながらなくなって宿舎が陸の孤島と化してしまう。
 そういった様相に、学校の方々が巻き込まれているっていうのがポイントで、ドツクゾーンとか全然関わりのない彼らが怪現象におろおろあたふたする様子があることで、驚異が迫っている感じと共に、彼らを守らなければならないなぎほのと共に、宿舎に居る全員がこれからどうなるのかな?という気にさせる。
 最初の明るい夏合宿から徐々にイヤーな感じ変わっていき、最終的には石の番人が攫われるという大ピンチになるという、急転直下で展開が変わるのではなく、ジリジリと悪い方向へ向かっていく段階の演出が見事だったように思います。
 まぁ上記したように、お話的には驚愕の展開が!ってことも無く、石の番人が攫われて、せっかく集めた重要アイテムプリズムストーンが敵の手に渡ってしまったことは意外と言えば意外であったが、さして某ないお話をおもしろく見せていると思いましたよ。

 それでちょっと気になったんですが、上記したようにこの初代プリキュアはなぎほの日常生活を話に絡めてくるんですよね。
 何を当然のことをと思われるかもしれないが、今回でも夏合宿でけっこう大勢の人間が巻き込まれている。実はこれ、最近のプリキュアには無いんですよ。
 最近のプリキュアはプリキュアに変身する主要キャラの周りで何かが起こり、彼女らの中だけで完結してしまうんですよ。ここ最近でプリキュアで周りの無関係の人間が巻き込まれて云々が多くあったのはハートキャッチプリキュア!くらいだろうか。
 まぁともかくだ。この初代は主役のなぎほのとその周囲の関係が深いのだ。なぎさにはほのかの他に光と闇の戦いとは全く無縁なシホリーナという友達がいるし、ほのかにしたって科学の友達ゆりこがいる。学校外ではOBのあかねさんのたこ焼き屋があって、家では弟の亮太がちょろちょろ出てきたり、ほのかの家ではおばあちゃまもちょいちょい出てくる。こういうのを見ると、最近のプリキュアの皆さんよりもなぎほのの世界は広いなと思う。スマイルの皆さんなんかは、基本的に5人と妖精1匹でドタバタしていただけだものなぁ。
 つまり何が言いたいのかというと、なぎほのには世界を守るに足る十分な理由があると思わせてくれるんですよね。プリキュアであるほのかだけでなく、学校の中や外でも色々な関係や繋がりがあって、主役達の生活が感じられる分、彼女たちが守ろうとしている世界が大きく感じられるし、守ろうとするなぎほのの気持ちも分かるというものだ。
 シリーズディレクターの西尾大介さんが、こういうスーパーヒロインものはむしろ日常が大事、みたいなことビジュアルファンブックのインタヴューで言っていたような記憶がありますが、なるほどなぁと思います。上記比較に出したスマイルなんかは、いつもプリキュア5人の中で完結しているのに、最終決戦で学校の友達とか先生とか引き合いに出してきたので全然乗り切れなかったことを考えると、やっぱり主役達の世界ってのは周りがあってこそなんだなぁ。
 そこからさらに考えると、プリキュアってのは主役であって主役でないのが本懐なのかもしれない。プリキュアシリーズの感想でちょいちょい言っておりますが、プリキュアの使命はなんだか悪いヤツをやっつけることではなく大切な何かを守ること、つまりレスキューこそが使命。それが使命なんだから、プリキュアというアニメで見せるべきモノってのは、プリキュアになる皆さんが大切にしているものってことになりますよね。ということは、やはりプリキュアの皆さんの中にもあるけど当然外にも存在するわけで、そういうのを悪いヤツから守って正論吐いてひっくり返してくれるんだから、見ていて気持ちがいいんだと思います。
 まぁこのプリキュアというアニメシリーズも今現在は10年目になりましたので趣が変わっても当然で、今のプリキュアはどちらかと言えば内面的な個々の気持ちや合わさる心のほうに主眼が置かれているような気がしますな。もちろんそれはそれで気持ちのいい話なので存分にやっていただくとして、この初代プリキュアは正しく「変身スーパーヒロイン」しているし、そうなるように丁寧に作られていると感じられる、という話。

 ともあれ、物語的にはクライマックスっぽくなってきたんだけど……なんかイルクーボに全然歯が立ってませんけど、第一次ジャアクキング討伐までにどうしたんだっけかなぁ。全然憶えてないや(笑)。
 こういう展開だとパワーアップアイテム「ブレス」の登場だったっけかなー?とか思ったけど、「ブレス」の登場ってもっと後だったような気がするが、はてさて。まぁ10年前ということもあって話をあんまり憶えていないのを良いことに、物語をこれからも堪能していきたい。
 なんだかよく分からない感想になっちゃったなーおい(笑)。


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