笑顔あふれる生活へ!~股関節と共に~

田山陽平が、股関節とリハビリについて、皆様のためになる事を、選りすぐって書いています。
頑張ろう!日本!!

ただ歩くだけでは軟骨は減りません!

2016-12-19 10:07:32 | 日記
ある患者様が、こんなエピソードを語ってくれました。

整形外科クリニックの診察室で先生とのやり取りです。


先生「歩くと軟骨が減ってしまうから、歩かない方が良いですよ」

患者「じゃあ、家で寝ていた方が良いのですか」

先生「それが一番だけど、それは不可能でしょ」

先生「でも、プールで歩くぶんには軟骨は減らないからプールに通って下さい」


このような事を言われたそうです。

この方は、足に体重をかける事が怖くなり、

あまり出歩かなくなってしまったと言う事です。

その結果、足が細くなっていきました。


また、先生に言われた通りプールにも行くようにしたのですが、

どうも私にはプールが合っていないような気がして、長く通う事なく辞めたそうです。



上記の先生の考え方と、当院の考え方は正反対と言えます。

まず、歩いても軟骨は減りません

歩くだけで、軟骨がドンドン減ってしまっては、

世の中の、ある程度、高齢まで生きた方は全員「変形性股関節症」になってしまいます。

実際には、そんなことありませんよね。

「変形性股関節症」になってしまう方のほうが少ないはずです。


歩く事によって、軟骨に栄養が運ばれます。

軟骨への代謝が良くなるのです。

そうすると、ドンドン栄養をもらえる軟骨は元気な状態を保てます。

これが、歩くのをやめてしまったり、痛い足に体重をかけられない状況になると、軟骨に栄養が運ばれないため、

軟骨が減ってしまうのです。


歩くだけでは、軟骨は減りませんので、股関節症の方も怖がらずに足に体重をかけて、歩くようにしましょう。


2つ目にプールでは軟骨が減らないと言う話ですが、

プールであっても、陸上であっても、軟骨の減り具合は変わりません。

上記で説明した通り、結局は軟骨へ栄養が行くかどうかです。


むしろ、プールでは浮力の影響で、しっかりと足に自分の体重を掛けられませんから、

軟骨に対して良い刺激は、入りにくい環境
です。

それに加えて、プールは体温より水温が低いですから、身体が冷えます。

筋肉が硬くなり、痛みを出しやすい状況を作り出してしまう為、

プールは、あまりお勧め出来ません



整形外科医は当然プロフェッショナルですし、凄い知識と、腕をお持ちです。

しかし、弱点があるとすれば、それはリハビリに対する知識だと思います。

それは手術前であれ、手術後であっても。

その部分をフォローする役割を担っているのが、

リハビリテーションで働く理学療法士です

整形外科の先生の話の中で、リハビリに関する事で腑に落ちない話や、いまいち納得できない話があった時は、

当院なり、お近くの理学療法士に意見を聞いて見みる事をお勧めします。














股関節の不安を一緒に取り除きましょう