青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

夜のカニフライ

2017年03月04日 10時00分00秒 | 関西本線

(異形ノモノ、降臨ス。5283レ@蟹江駅)

何だか暗号のような表題ですな。塩浜バルブも無事終了し、今日の仕事は終わりだな感もありますが、今回は名古屋で泊まりが決まっているのでオマケでもう一発。もう時間的に走行写真は無理なので、最近愛知機関区のDD界隈で人気のある蟹江バルブに参戦してみようと思います。このバルブ撮影の対象列車は、碧南火力発電所と東藤原の太平洋セメント藤原工場間を往復するフライアッシュ(以下FA)便こと5283レ。ホキ1000という専用貨車で運搬される碧南火力→東藤原行きの中身は発電所で出る石炭の焼却灰ですが、これをセメント材として再利用するために東藤原まで運ばれます。逆に東藤原→碧南火力行きでは、発電所の排煙から有害物を吸着して除去する炭酸カルシウムが運ばれるという鉄道を利用した環境にやさしい循環型ネットワークが形成されています。


平日夜にもかかわらず、蟹江バルブには5~6名の参加者。時間が20時ごろなので会社が早めに引ければ夜の鉄活として参戦しやすいのでしょうか。長いホームの先端部が撮影場所となりますが、そんなに撮影スペースはない感じ。先客の地元鉄の若い2人が率先して「そこそこ(停車している)時間あるんで、皆さん順番に撮りましょう」と一声かけてくれたのがありがたかった。なかなか勝手の分からない遠征組にはそんな捌きは出来ませんのでねえ。まずは中線に進入した5283レ、名古屋行きの346Mと交換。


(関西本線5283レ DD511803+DD51857+ホキ14B 蟹江駅)

普通列車が出て行ってから、若い二人の話通りに皆さん譲り合って粛々とバルブ。この日のFA担当は先頭に1803、スノープロウ付き。スノープロウのありなしで言えば、DD51はもう圧倒的にスノープロウあり機がカッコよいのでありますがね。ただホームの端からナナメ45度的な角度で撮るのはそう何枚撮っても変わるもんじゃないというか…ってここまで来ておいて身もフタもないですが(笑)。うん、他の方の手前もあるのであんまりレンズ前でウロウロすんのもねえ。


と言う訳でバルブの皆様から離れてホキ1000をクローズアップして撮ってみました。ホキ1000のフォルムと言うかディテールは、今の日本のどの貨車にもないような独特のもので、唯一無二の存在ではあります。また車体側面の「フライアッシュ及び炭酸カルシウム専用」の文字がもう思い切り国鉄フォントでそこもいいっすよねえ。このホキ1000に似た形で、昔は小麦粉を運ぶクリーム色のホキ2200型と言う貨車が図鑑に載ってたのを覚えていますが、子供心に「小麦粉って貨車で運ぶんだ!」みたいな純粋な驚きがありました。小麦粉と石炭灰(炭カル)の違いはあるにせよ、いずれにしろ貨車としてはこんな形が粉体物を運ぶのに適した形状であるのは間違いないんでしょうね。


上下何本かの列車をやり過ごし、FA便が蟹江の駅を発車して行きます。時間としては20分くらいの停車時間でしょうか。この列車は富田にて一晩留置され、改めて明日の朝早く三岐鉄道の電気機関車に牽かれて東藤原に向かって行きます。この日のホキは14両あったから、両数多いと三岐線内は確か朝便と昼便に分けて運ぶんじゃなかったかな。員弁の田園風景の中を走るFA&三岐のD級電機というのもなかなか魅力的な被写体ですんで、これは春の田んぼに水が入ったタイミングでやってみたいんだよなあ。って四日市界隈に何回行くつもりなんだ自分…(笑)。

とりあえずこの日の予定はこれで終了。宿に向かうとしましょう。

コメント
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