青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

海見晴るかす高台に

2014年06月30日 23時48分16秒 | 京浜急行

(南仏プロヴァンス風京浜急行@京急長沢駅)

梅雨だったり夏だったり、今年の水無月は色々と天気が目まぐるしかったですね。昨日は午後から横須賀で仕事がらみの会合があったもんで、ちょっと家人を置いて早目のお出掛け。ふらっと寄った京急長沢駅、駅からの坂を上った住宅街から見た景色は、トマトソースのパスタでもフォークでクルクルと巻いて食べたくなる南仏のプロヴァンス地方風。住宅街の赤い屋根の向こうに、青い海と南房総の山々。梅雨を吹き飛ばす青空の下、600型が三崎口へ向かって静かに発車して行きましたとさ。
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県央を変える圏央道

2014年06月29日 07時51分24秒 | 日常

(圏央道開通@厚木PA)

神奈川県央民にとって今年の交通系イベントは、相鉄線の特急運転の開始とこの圏央道開通(相模原愛川IC~高尾山IC)でしょうか。距離にしてみればわずか15km(14.8km)程度の延伸が、キャッチフレーズの如く東名と中央道~関越道を繋ぐ訳です。あの中央道に出るまでの厚木の金田渋滞…橋本五差路…八王子バイパス出ての石川…左入橋…ああ、フツーに行ったら1時間強、夕方にハマったら2時間弱は覚悟しなければならないR129+東京環状(R16)の忌まわしき渋滞。神奈川県央地区の交通事情を一変させる今回の開通、今まで中央道に出るまでに溜めたストレスと、この開通でオサラバさ。


この開通で、県央地区の我が家からは甲州秩父上州信州はては新潟の南魚沼あたりまではヨユーの日帰り圏内。今後かなりのヘビーユーザーになるであろう新ルート、ホントなら昨日の開業即座にインプレしてみたかったんだが(開通当日に立ち会えるのってなかなかないしね)、諸般の事情で今朝早くにとりあえずひとっ走りしてみました。今回の延伸に伴って再整備された厚木PA、これまではトイレと駐車場しかなかったんだけど、立派なPAに姿を変えております。

 

相模原愛川ICから先の延伸部分は、丹沢山系の東側の縁をなぞるように相模川の河岸段丘に沿って北進し、大きな3つのトンネルで高尾山ICへ向かっております。その2つ目の小倉山トンネル(外回り2,100m)の前に立つ「800m先に登り坂あり」の表示。トンネル内がV字型になってる逆拝み勾配のトンネル。中央環状の飛鳥山トンネルと同じだね。

 

こちらは小倉山TN内回りの坑口。なんでこんな極端な逆拝み勾配になっているのかと言いますと、このトンネルのルート上には2つの山がありまして、当初の計画では山その1(トンネル)→谷(高架橋)→山その2(トンネル)と言う工法で建設される予定だったのね。しかしいつの間にか間の谷が産廃業者が不法に持ち込んだ土砂で埋められてて、NEXCOは土砂をどかせって話をしたんだけどどうにもならず、埋められた谷の部分もトンネルで掘り抜こうかと考えたらしいんだが所詮埋められただけの部分は地山じゃないんでトンネル掘っても耐久性に難が出る。しょうがないので元々の谷の底まで掘り下げて一本のトンネルで繋ぐと言う面倒な方法を取らざるを得なかったと。この小倉山TN産廃問題でこの区間の開通が遅れてしまったんよね。左側の写真に見えているのは建設中の相模原ICのランプでして、取り付け道路の整備が遅れているため今回の開通には間に合いませんでした。


圏央道は海老名IC~圏央厚木ICで相模川の右岸に出ますが、小倉山TNの先でもう一回相模川を渡り左岸に出る。ただ、防音壁に囲まれていて川を渡ってる感じはなく、果たしてどのあたりで渡ってるのかも判然としないがチラリと外側を見た感じでは小倉橋と津久井ダムの間辺りだと思われる。

 

新規開通区間の通過所要時間はゆっくり走って15分ってトコか。最後の東京~神奈川県境は相模原八王子トンネル(3,580m)で繋がっとりまして、トンネルを出るとすぐ高尾山IC。北行も南行もトンネル内で分合流する物凄いタイトな敷地に作られている高尾山IC、ここのインターの作り方の機能美と言うものは日本の土木技術の傑作だと思うのだが…つーか相模原八王子TNってもうちょっとネーミングどうにかならんかったのかとw


意味もなく京王線の高尾山口駅前でUターン。雨の朝は休日と言えどもさすがに人っ子一人いない。ここまで休憩時間を勘案しないと家から30分少々と言うのは結構感動するなw

 

厚木は2008年のB級グルメでグランプリを獲得した「厚木シロコロホルモン」をきっかけに「B級グルメの街」として強烈に売り出している。上下線とも新装OPとなった厚木PAは「全国のB級グルメ」が食べられる食のアミューズメントパークと言うコンセプト。シロコロってのは豚の大腸を生のまま味噌ダレで焼いたモツ焼き屋の定番メニューですが、グランプリ獲得をきっかけにこの辺りのスーパーでも豚の生の大腸(シロ)が売られるようになりました。生のままよーく洗って、ゴマ油と塩コショウ、おろしニンニクとコチュジャンのタレでよーく漬け込んだシロコロをフライパンでこんがり焼くと美味いのだが、ヨメには焼く時のニオイがアカンと言う事で理解はされませんw

いずれにしろ、このルートを活用すれば中央本線の裏高尾あたりは定番の撮影地になりそうですし、秩父鉄道くらいパッと行ってサッと撮って来る事が出来るのではないかと。そして長野辺りもちょっと朝早く出ればねえとスケベ心は広がって行くのでありますが…
このガソリン高騰の折、撮り鉄にはイケナイ開通になりましたなw
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梅雨晴れに 紫陽花も乾く 大カーブ

2014年06月17日 22時19分16秒 | 小田急電鉄

(西丹沢の山並み遠く@秦野大カーブ)

イセツルでひとしきり撮って、子供となじみの中華屋でラーメンを食べても、日曜日の空は引き続き夏の色を失わず。そのまま秦野中井のICから帰ろうかと思ったんだけど、久々に秦野大カーブに立ち寄ってみる事に。この辺りイセツル同様既に田植えは終わっているようですが、年々田んぼとして使われている部分が少なくなっているのが気がかり。ご多分に漏れず、農業に従事される方々の高齢化が進んでいるって事なんでしょうか。


ところどころ休耕田となった秦野大カーブの田園地帯。当然ながら人の手が入らないソレは草ぼうぼうとなっておったんですが、休耕田の一角に紫陽花の鉢植えとヒマワリを植えている場所がありました。紫陽花なら梅雨らしくシットリと行きたいもんですが、あまりの日差しにちょっと乾き気味(笑)。VSEで下って来るはこね25号に紫陽花を添えて。


イセツルは大山を中心とした東丹沢の山並みなら、ここ秦野大カーブは塔ノ岳から鍋割山方面の西丹沢の山並みを愛でる事が出来ます。山並み遠く風吹き渡る中、すっかり青々とした草に包まれた大カーブの築堤の上をEXEがゆっくりと通過して行きました。

ヒマワリはさすがにまだまだな雰囲気も、来月辺りに夏らしい構図を届けてくれそうな雰囲気。
今度来る時が楽しみです。
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雨降り山の中休み

2014年06月17日 00時15分51秒 | 小田急電鉄

(MSE夏を駆ける@定番のイセツル)

昨日は相模大塚の相鉄イベントの後、夕方まで時間があったので買い物でもしようかな~なんて思いつつ結局イセツルに行ってしまった。先々週はホントに植えたばかりって感じだった田んぼも、苗が根を下ろし少しは成長したのか緑の装いが少し強くなったよう。梅雨の中休みにしては強烈な日差しに車体を輝かせて、MSEが先取りの夏を駆ける。


真夏を思わせるトップライトに、LSEの運転席が田んぼに鈍い光を反射して行く。恵みの雨をもたらす山として、農業信仰の対象とされてきた大山は、阿夫利(あふり=雨降り)山としてもその名が知られる丹沢の名峰。相模平野のどこからでもその形の良い三角錐の山を望む事が出来ますが、梅雨入りから実に多量の雨が降った今シーズンはちょっと雨降り山も頑張り過ぎちゃったかね。今週末はさすがにちょっと一服か。


ホレホレ、帽子かぶらんと熱中症になるよ!と言う親の小言も聞かないくらい、今日も息子はロマンスカーに熱中症。いっつも同じような構図で飽きもせず撮っているのだけども、大山に連なる山並みをバックに田園地帯を列車が駆け抜けて行く風景と言うのは四季折々にいいものですね。
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W杯をソデにして

2014年06月15日 21時49分57秒 | 日常

(さよなら赤帯旧塗装@相模大塚駅)

最近とみにイベント付いている我が家。先月の京急に引き続き今週は相鉄。いわゆる「旧塗装」って呼ばれていた赤帯車輛のうち、新7000系の7755編成がとうとう新塗装(南海カラー)に塗り替えられてしまう事になりまして、それでは最後に各形式に一本ずつ残っていた旧塗装車を並べてみましょう、ついでに赤いから7000系もオマケで付けてみましょう、と言うイベントが行われました。念のため申し上げたいのは「お別れ」と言っても車両の廃車ではなく「カラーリングの変更」でして、明日からもフツーに全形式が相鉄線を間違いなく走るって事。そういう意味では地味な部類のイベントなのかなとも思うのですが…午前10時って開始時間は見事にW杯の日本戦にカブってるしw


家から会場の相模大塚駅電留線までは、ドアツードアで20分くらいで行けてしまう至近のイベント。会場に到着し、北口下に並ぶ人の群れを見て「ぬおっ!」と思ったのだが、どうやらそれは記念グッズ系の方々の並び。車両はともかくグッズにはさほど興味のない我々、車両撮影会もちったあ並びましたけど、5分もかからず会場へIN。真夏を思わせる日差しの中で子供と並ぶのもしんどいなあと思っていたのでありがたし。電留線に並べられた旧塗装車は左から9000系、8000系、新7000系、7000系。いずれも全然現役バリバリでして、フツーに朝晩の通勤でお世話になってる車両たちですが、今日はそんな彼らがイベントの主役。


お古い順に紹介すると、伝統の相鉄顔を今に伝える右7000系と左新7000系。こんなに顔が違うのに同じ形式を名乗る事もないんじゃないかと思うのだが…基本的には7000が抵抗制御、新7000がインバーター制御と言う違いがある。7000は最後の相鉄顔と言う事もあって意識的にオッカケちゃったりする車両なのだが、個人的には新7000の妙に押しの強い前面マスクはあまり好みではない(笑)。旧塗装の新7000はなんか大阪の地下鉄で走ってそうな気もする。ちなみに方向幕の「各停 相模大塚」って実際定期運用あったんでしょうか?w


そして右8000系の左9000系。今日並べられた車両のうち、9000系だけが東急車輛製であとはオール日立。当然それは「Inspire the next」ではなく、「HINT商品」「からまん棒にゴミパック」の時代の日立製品。長年続いた日立製作所の車両供給も8000を最後にひとまず終了しており、既に車両製作の面では日立とは決別している感もありますが、とは言え別に仲違いしたわけでもなく今でも相鉄グループのシステムなんかは日立製のものが多いんだとか。カオを並べて改めて見ると、やはり日立製の3つと比べて9000系は腐っても(失礼)東急車輛ってーか関東顔だよね(笑)。そしてやっぱり9000に限っては旧塗装の方がカッコイイ。9000系は今日のために行き先表示器をLEDから予備の幕に戻したらしいんだが、行き先表示器ってそんな簡単に変えられるんか?(笑)。


ズラッと並んだ旧塗装。9000系は別として、引退した車両を含め昭和から平成初期までの日立車がドターッとした大ぶりの車体をゴロゴロと転がし、その甲高い走行音の割には決して速くないと言う相鉄のヲタ的パブリックイメージ(笑)を形作ったと言えなくもない。まあヲタ的にはここしかないと言っても過言ではないVVVF+直角カルダンの走行音が楽しめるのは相鉄だけ!と言う事で全国の音鉄は休みの昼間にガラッガラのいずみ野線に乗って特徴ある迫力のサウンドをBGMにウットリ…と言う楽しみ方もあるにはあるのですが(笑)。

 

そして、9000系も含めてここに並んだ車輛全てが直角カルダン&外付けディスクブレーキと言う相鉄のアイデンティティをしっかりと継承した世代であります。一番外側に停まっていた9000系のディスクブレーキを改めてしげしげと眺めてみたんですが、東急車輛製造と言っても東急の7000とかに使ってたパイオニアサードとは全然違うね。大きなボルスタアンカーの内側に空気バネと心皿がしっかり見えるのだが、その中側の台車はJRの205系とかが履いてる台車に近いような。そして動力車はディスクを内挟み、制御車はディスクを外挟みにしている違いもあったりして興味深いですな。


真夏を思わせる日差し照り付ける相模大塚、参加者数もさることながら京急のイベントに比べればはるかにまったり気分。休憩所代わりに9000系の車内がクーラー入れて解放されていたのだが、子供と麦茶を飲みながら中で休んでたら来る人来る人みーんな自動窓ボタンを押して窓をバッコンバッコン上げ下げしてたのがなんか可笑しかったなあ(笑)。あれ、営業運転中はやりたくても他の客の手前なかなかやれないんだよねえ…結構派手な音するしw

おそらくほとんどの方がW杯をソデにして参戦したイベントで、ソデから先を真っ赤に日焼け。
跨線橋の下の日陰が誠にありがたかった、相州の夏の一日です。
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