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無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

夏野菜の片づけ

2015-11-06 05:35:31 | 日々の自然菜園
本日、の予報。

昨日から現在連載中の「田舎暮らしの本」(宝島社)の取材で、今日は畑の撮影予定です。
毎月編集者とライター兼カメラマンさんが泊まりがけで撮影・取材していただいております。

連載も来年で3年目。もうずいぶん通っていただきましたし、自然菜園だけでなく、無農薬の田んぼや家の改修、鶏小屋など多岐にわたり取材していただきました。

来春には1冊の本になる予定で、目下5月目の単行本への打ち合わせや取材も並行して行っております。
今までにない情報量と田んぼや自給自足の暮らしのヒントなどが掲載される予定。
今年は年末、年始返上で執筆・編集になりそうです。



先日夏野菜の畝を片付けしており、ふと思い立ち、途中からデジカメを持参したので、途中からで申し訳ございませんが、とても大切な気がしたのでお知らせいたします。

夏野菜の片づけ=綺麗にする
というのが一般的かと思います。

通常は、野菜をひきぬいて、野菜残渣をすべて持ちだして、耕して、堆肥や石灰を施しておく。
といった感じかと思います。


自然菜園では、夏野菜の片づけ≠綺麗にする
といった感じににはならず、


ナス

ピーマン
の支柱を抜いた後の写真です。


自然菜園では、支柱を片付けながら、自然観察をして、来年への準備にはいります。


例えば、夏野菜を育てながら草マルチしたおかげもあって、夏野菜が良く育ったところほど何もしなければほとんどの草が抑えられており、ハコベや麦といった冬草が生え始めております。

夏野菜がしっかり根を張っている証拠です。
今年は、初夏の低温、夏の干ばつ、その後の長雨、初秋の低温と野菜にとってはとても苦難な天候でした。



にもかかわらず、3年目の元田んぼのこの夏畝のナスは見事で、見学者を驚かしたほどです。


通常の年であれば、霜が来る直前に、支柱を抜かずに、野菜の実はすべて収穫後枝葉を30㎝程度に切りながら敷いてしまい、その後支柱を片付けております。



そうすることで、まだ枯れていない葉や枝が草マルチのように土を被覆して、生き物の越冬場所であり、エサであり、分解が早まり、来年の土づくりになるからです。

つまり、夏野菜の片づけ=来年への土づくりになるように、生き物目線で片づけるとただきれいにするのではなく、次への布石になり、スムーズに来年の春野菜の畝になってくれます。

今年は、多忙を極めたことと、意外と遅くまで収穫ができ、朝夕冷え込む割に、例年よりも温かく霜も弱かったので、ちょっと遅い片づけ=来年への準備になりました。

このナスの後は、ムギを播き、その後ダイズを育て、春野菜を育てていきます。
つまり、ナスはムギの土づくりために、ムギはダイズのために、ダイズは春野菜のために育てております。

次々リレーしていくことで、どんどん土もよくなり育てやすくなってきます。




ナスの畝は、元々春野菜の跡地だったので、秋野菜が今年の春に種をつけこぼれダネからたくさんの秋野菜が夏野菜の下で育っておりました。




コマツナやミズナ、ダイコン、播いた野菜よりも良く育っており、夏野菜の株元だったので、やわらかく美味しそうです。

そのため、今年は、夏野菜の片づけは、秋野菜の収穫からでした。

食べきれないこぼれダネ野菜は、鶏にあげたり、そのまま刈り敷いてムギの草マルチにします。

何気なく夏野菜を片づけていて、そうすることが当たり前のように思っておりましたが、手を止め、野菜を観察し、どうやったら、来年の野菜にとって良い環境になるか考えながら片づける。

そうすると、わざわざ肥料を播いたり、耕したりせずとも、野菜が良く育つ菜園になっていくヒントが無数に転がっている気がしました。

自然の理、自然観察と先人たちは意味敷くも諭してきてくれていたことは、何気ない野良仕事の中でこそ活かされます。

来年も再来年も、どんどん良くなる畑になるように今できることを最低限行い、あとは自然に任せようと、邪魔をしないでおこうと思いました。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (はしぐち)
2015-11-09 17:36:59
はじめまして。突然のメッセージ失礼いたします。
鹿児島で自然農をしている橋口ともうします。
以下のブログを読んでいただければ、素性が分かると思います。
http://notefarm-kagoshima.hatenablog.com
自分も自然菜園コンサルタントのようなことをしたいなと思っていた折、竹内さんのことを知りました。
よろしければいろいろ教えていただきたいことがあります。
FBの方にもメッセージさせていただきましたが、連絡先を教えていただければありがたいです。
よろしくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-11-09 22:30:27
はしぐちさんへ

そうですか。ブログ等拝見しました。
FBにはメッセージは確認できませんでした。

どのように何を自然農を修められてこられたようで、
世には、自然農、自然農法、自然栽培など数多の先輩たちが築き上げたものがあり、
それらを一応納めてきたので、私は、縁あって拙著で自然菜園という言葉が生まれ、世の中では、自然菜園というやり方が新たに浸透され、入口が広がったと思っております。

案に自然菜園コンサルタントというとパクリのように誤解されるかもしれませんので、余りお奨めできません。

一般的には自然農≒自然菜園なので、
自然農コンサルタントの方が無難ではと思いました。常に自然菜園と比較されない独自の道が行けるでしょうから。

私の連絡先は、上記のホームページのお問い合わせ欄にございます。拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)などご覧いただければ私の行っている自然菜園がどんなものかわかると思います。
返信する
ご回答ありがとうございます。 (橋口)
2015-11-10 10:26:46
早速のご返事ありがとうございます!
自然農と有機農業と家庭菜園の意味を含むものとして、自然菜園という言葉はいいなあと思って、安易にパクってしまいました。
竹内さんが地道に積み上げてきたものであるのに、失礼いたしました。申し訳ないです。
まずは本を読んでいろいろ勉強させていただきます。
ありがとうございます。

返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-11-10 12:40:19
橋口さんへ

そうですね。「自然菜園」っていい言葉です。

はじめは、自然農というタイトル案や、その後自然農法というタイトルがつきそうでしたが、
その言葉には、先人達、師匠たち、先輩たちが築いてきた長い歴史があり、私ごときが使えるものではありません。

自然に野菜が育つ自給菜園、家庭菜園という言葉から生まれました。

自然農、自然農法、有機農業の入口になってくれればと思います。
返信する
玉ねぎ苗のリベンジ? (くどう)
2015-11-10 17:31:37
いつもお世話になっております。
工藤です。
標題と異なる内容ですいません。

玉ねぎの定植をしているのですが、
育苗が下手くそで、もやしっこの苗がわりとあります。
普通に定植しても、越冬できない、もしくは大きくはならないと思います。
かといって捨てるのももったいなく、リベンジできますか?
効果は薄いとは思いますが、肥料を多めにしたり、二本植え(どうなるか!?わかりませんが…)したりしました。

良い策はありますか?
講座で聞き逃していましたら、すいません。
宜しくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-11-10 17:48:02
くどうさんへ

そうですね。
いくつかやり方はありますよ。

1)やっているように2本植えすることで、中玉のタマネギがとれるようになります。

2)苗床をそのままにしておきますと、ミニタマネギがとれます。それを8月(寒冷地は7月)に、植え直し、リベンジタマネギを冬に収穫します。

3)一番お奨めなのは、寒冷地ならではのやりかたですが、苗床に米ぬか、油かすを追肥して、その上からクン炭を播き、越冬させます。

春先までに暖かい日の日中に水をたっぷりあげて、リベンジして大きくなった苗を春3月頃梅の開花直前に、丁寧に移植します。

現在の状態が、太さ、長さ、葉の枚数、葉色、本数などもう少しわかれば、1)~3)のいずれかを適切に選べるのですが、、、。

いずれにせよ、タマネギの育苗は難しく来年上手にできるよう今から準備しておく必要があると思います。

タマネギの育苗の失敗点を反省してみてください。

失敗は成功の元です。
返信する
玉ねぎ苗のリベンジ (くどう)
2015-11-11 18:48:11
竹内さま
ありがとうございます。
いろいろ方法あるのですね。
勉強になります。

うまくできなかった要因の1つに、種蒔き時期の遅れもあるのではと思ってます。今回、3回にわけて種蒔きを行い、3回目のとき、もやしっこの苗が多かったです。
1週間遅れただけでだいぶ変わるんだと、実感できました。
来年は種蒔き時期気を付けます!!
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-11-12 08:56:24
くどうさんへ

そうでしたか。
タマネギは、定植の60~70日が育成期間なので、順調に発芽させ、生育してかかる日程だと思ってください。

そのため、寒冷地の長野ですと、定植70日前に播種し、初期は乾燥に気をつけ、中期は加湿や養分切れに注意して、じっくり根を育てます。

タマネギは無農薬で育てる育苗の中でも技術が以外といる作物なので、まずは通常のネギの苗をしっかり育てられるようになった上で、挑戦するといいですよ。
返信する
Unknown (くどう)
2015-11-15 20:15:30
竹内さん
いつもありがとうございます。
初期の水分切れも多少あったかもしれません。
育苗難しいのですが、こりずに来年もチャレンジします。身近で無農薬の苗がなかなか手に入らず、自分で作るしかなさそうです…(^^;)
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-11-16 07:47:37
くどうさんへ

そうでしたか。
タマネギの初期に水は大切ですね。
その後の温度管理も大切です。

どこでも無農薬のタマネギ苗はほとんど出回っておらず、新鮮な良い苗もほとんどでに入りにくいものです。

自分で自作できれば最高の苗を、最高の状態で植えることができるので、敷居の高い玉ネギ栽培も手軽にできるようになります。

長ネギ苗を練習にして、毎年緒戦してみてください。
返信する

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