goo blog サービス終了のお知らせ 

無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

田んぼの畑化(果樹園へ転換中)

2017-09-06 10:39:51 | 自然菜園の技術 応用
本日、ときどき


先日、自然菜園スクール見学会コースで撮っていただいた写真です。

今年は生育が遅かったものの、長雨で、セスバニアばかりが田んぼに育ち、ようやく背丈を越えたので、先日刈り敷きました。



元々ここは、田んぼでした。

去年の秋からうちで使わせていただけるようになったので、秋遅くに深く耕してもらう前日に、ライムギを全面播いて稲ワラを敷きつめたまま越冬した3月頃の写真です。




その後、5月の状況ですが、ライムギはまばらで、細く、120cmの支柱を20cm挿した100cmの支柱にも満たない貧弱な生育となったため、

ライムギは本来、2m以上の背丈で、茎葉もっと太く色も濃いものです。

本来のライムギの生育が見られなかったので、まだ田んぼのままだと判断し、次の手を打ちました。


田んぼが良く乾いているときに、セスバニア、ソルゴー、クロタラリアを混ぜた田んぼを畑に転換する緑肥mixを播いてから、浅くトラクターで鋤き込みました。

もう少し、ライムギがちゃんと育っていたら、ライムギの上からタネを播いて刈り敷くだけでよかったのですが、あまりにライムギがまばらで、タネを隠すほど生えていなかったので、今回はタネを鋤き込むことにしました。


そして、9月上旬。ようやく背丈を越えたセスバニア。花も咲き始めてきたので、




背丈の半分ほど刈りました。

いつもは、セスバニアをこのまま1カ月半位、花が咲いたら、背丈の半分を刈るを繰り返し、セスバニアたちが木化しないように、脇芽を伸ばしながら生きながらえさせるのですが、
残暑もなく、涼しい天気になってきたので、無理に引き延ばすのではなく、

今回は、10月末のライムギの播種までにまだ2カ月ほどあったので、1mのセスバニアの上から






「エンバク」と「レンゲ」を中心に、果樹園になるように、耐水性の強い、果樹園にもむいた緑肥、「イタリアンライグラス・ワセフドウ」と「ペレニアルライグラス」、そして地力と景観として「クリムソンクローバー」をブレンドしました。

「エンバク」だけが農薬コーティングしてあり不満はありますが、今回田んぼを転換するのに、耐水性の強い「エンバク・前進」を水田裏作用としてどうしても用いたかったので、妥協しました。




農薬対策として、長袖、マスク、ゴーグル、軍手は欠かせません。

来年からは、自然にこぼれたエンバクが雑草化してくれることを期待します。




15a(1500㎡)の農地全面に1mに高刈りしたセスバニアの上からタネをばら蒔きました。

※風が強い日や葉が濡れている朝夕は避けます。


こんな感じで、セスバニアなど前作の緑肥作物の根本にタネがばらまかれます。






草払い機を駆使し、播いた緑肥作物が刈り敷いたセズバニアたちの間から発芽できるように、

播いた日に刈り取り、1mのセスバニアが3分割されるように、刈った草が固まらないように、草を刈るので、通常の2~3倍の時間がかかります。

※ハンマーモアをお持ちの方は、あっという間に粉砕されるので、超簡単です。



丸一日かかって、全面を刈り敷き終わり、今日明日の雨で、レンゲ、エンバクたちが無事発芽してくれると助かります。

※セスバニアたちを鋤き込んで、土に還してから秋にライムギ播く方法もありますが、大型のトラクターでないと、からまってしまうので、ご注意ください。

セスバニアたちを鋤き込むことで、早く有機物を土に還すことはできますが、個人的には、元田んぼには畑の生き物がいないので、鋤き込むことよりも刈り敷くことの方が、残った根や敷き草、そしてまだ生えている草もあるので、生物層が多様になり、かえって早く菜園化できるように感じております。

この後は、10月末~11月上旬が当地のライムギの播種適期なので、これから生えてくる緑肥作物の上から種まきし、軽く草を刈ってライムギを越冬させようと思っております。

そして、状況次第で、ライムギを刈るだけにするか、トラクターで鋤き込むか、もう一年セスバニアたちによって深く耕して、抜本的に改善するのかは、ライムギの生育次第になるでしょう。

ライムギが良く育つように、必要に応じて、米ぬかを播いたりするかもしれません。

以前にこの地域の田んぼを畑に転換した際は、セスバニアだけでなくクロタラリアやソルゴーも旺盛だったので、菜園化が速かったのですが、今年は天候も雨ばかりで、セスバニアばかりか、ヒエも旺盛だったので、より水が抜けにくかったようです。

この田んぼは、果樹園にするつもりなので、肥沃度よりも水はけと水やりが簡単になるように、冬の間に明渠も合わせて掘ろうと思っております。


コメント (14)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自然菜園見学会コース③ 8月... | トップ | 自然菜園入門講座(城山公民... »
最新の画像もっと見る

14 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
セズバニアの刈取り時期 (石黒匠)
2017-09-06 11:52:02
久しぶりに質問します。

セズバニア・クロタラリアを全体的に2m近くまで育つまで、待っている最中ですが、花が咲き終わってしまってからでは、遅いですね。?

写真の、部分的に180㎝ぐらいになった一画だけでも刈った方がいいとは思っています...

雨が上がり次第、直ぐに、伸びている部分の根元付近の茎の太さを確認してみます。
返信する
本日、セスバニア・クロタラリアを全面刈り敷きました。 (石黒匠)
2017-09-06 21:11:19
続きとなります。

本日、雨が上がったので、長く伸びた一画だけではなく、全面刈り敷きました。

これで、冬から夏前までに、そこそこ育ったライ麦も育ち刈っていますので、後は、セズバニア・クロタラリアを漉き込むだけとなっています。

20坪を、手刈りで出来るだけ細かく(15㎝くらい)刈り敷いていますが、ミニ耕運機しかないので、1週間以内に草苅機でもっと細かくしてから漉き込む予定です。
後は、今、熟成中の籾殻・落ち葉堆肥を、雪が降り始める前に同耕運機で漉き込むでみようと考えてはいます。
12月になれば、丁度、堆肥も1年経過するので、そこそこ完熟化していると思われます。

以上の様な計画で、よろしいでしょうか?
返信する
ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2017-09-07 10:21:19
石黒匠さんへ

そうですね。

1)まずは、緑肥作物の刈りどきについてですが、目的に応じて手段が変わるからです。

緑肥がもっとも充実しているのは、花を咲かせる直前だといわれています。

花を咲かせるまでは、根は良く張り、養水分を吸い上げ、光合成していわゆる植物体を大きくする「栄養生長」をするので、どんどん緑肥作物は栄養を高めます。

花が咲いてからは、タネを残す「生殖生長」に切り替わるため、根の力は萎え、植物体に貯めていた葉水分はどんどん実やタネの充実に使われていきます。

そのため、花を咲かせ、実をつけた後では、植物体としての根の力も萎え、老化(木化)がしており、養水分も乏しくなるために、

刈って再生させるときも、鋤き込む時も、花が咲き終る前に、刈り敷く(草マルチ)もしくは堆肥化するのが適切といえます。

2)ただし、花が咲くまでに、生長点を止めるように、半分位刈ると、脇芽の生長が良くなり、すぐに花が咲かなくなるので、植物としての寿命は延びるので、セスバニア、クロタラリアの根をもっと働かしたい、有機物量を増やしたい場合には、途中で生長点を止めるように刈るとよりよいともいえます。

3)私は、緑肥作物を緑肥(つまり、有機物)としてだけで考えておらず、緑肥作物が育つことで、根で共生している菌たちの宿主として、生き物の住処、隠れ家、エサとしてオアシスとして育て、野菜が育ちやすい環境へ引っ張ってくれるパイオニア植物として育てることが多いので、

こうすれば正解(よい土ができる)というものよりも、どうしたら野菜が自然に育つ環境になってくれるか、害虫天敵ただの虫たちが野菜と一緒に共存してくれるのか、などに心を砕き、様子を見ながら野良仕事をします。

返信する
ご質問ありがとうございます。2 (竹内 孝功)
2017-09-07 10:39:47
石黒匠さんへ

そのため、2つ目の質問は、とても簡単でいて難しいのです。

4)もし、セスバニアたちが深く穴を空け、チッソを固定し、大量の有機物になって、以下に土にすき込み、堆肥を入れるのか、といういわゆる土作りとしてのご質問であれば、そのやり方で、間違ってはいなのでいいのではないかと思います。

5)ところが、目的が、元田んぼを畑化することであれば、「もったいないなー」と思います。

私なら、ただ鋤き込めば、有機物を食べる生き物が喜び、一時的に腐植を多くしてくれるだけになると思うからです。

私なら、8月中旬に、一度セスバニアなどを半分に切り、脇芽を伸ばし、刈った草は地面に敷かれる(草マルチされる)ので、生きたセスバニアたちの根がより長く働き、根の共生菌も増やし、敷き草されることで、枯れた草を食べる生き物も増やしておき、畑の生き物が増える(田んぼの場合畑で殖える生き物が元々少ない)環境に努め、

最終的には、セスバニアたちを裁断し、敷き草しながら、米ぬかも補い、緑肥を分解する生き物を増やしたうえで、また、敷き草が半腐れした時点で、完熟堆肥(もしくは完熟一歩手前のもの)を浅く鋤き込みます。

こうすることで、セスバニアなど生を分解する生き物を増やして、さらに気温が高いうちに、生き物活性が高いうちに、堆肥を半腐れのセスバニアたちと鋤き込み、

2週間後、さらに深く耕し1カ月後、(11月末頃か)当地のライムギ最適播種の時期に、ライムギを播き、冬の間根を張ってもらうことで、耕してもらい、生き物を誘致し、より有機物が土になるように、有機物がとどまり生き物たちの生活に生きるように活用すると思います。

6)ただし、ネズミの繁殖地になっていないことが条件なのが注意点です。

冬の間麦を育てると、必ず、ネズミも根の脇に巣を作り住処とするので、それまでにネズミが絶える、畑に入って越冬しないようにしておかないと、ネズミを越冬させ殖やすだけになるので、ご注意ください。

7)私は、有機物や栄養学は知っておいて損はありませんが、それがすべてではないと思っております。生き物は水が低地に集まるように、必要必然で動いていると思います。

計画の中に、3年後どのような菜園になっており、野菜がどんな姿で、生き物と共存しているか、より自然に育っているかを想像していただければ、今回の私の回答も無駄にならず幸いです。
返信する
セスバニアとクロタラリアの違いについて (浜屋)
2017-09-07 12:01:25
同じテーマで質問です。私の畑は石黒さんのと場所が近いのですが、、、

周りが田んぼで耕作放棄地の場所にセスバニアとクロタラリアをまいた所、クロタラリアがほとんどでした。雨が多かったので意外でしたが、クロタラリアが生育盛んということは水はけはよく乾燥しやすい場所と考えてよいでしょうか。

もう1つ、ライ麦の代わりに小麦をまいてダイズと連作しようと考えています。小麦はライ麦の代わりとして適切ですか?
返信する
ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2017-09-07 18:08:30
浜屋さんへ

そうですね。

1)耐湿性に優れるため、湿害のある圃場でも(水田転換畑で)生育力旺盛であるセスバニアと比較した場合で、クロタラリアの方が耐湿性が低く、あまり水はけが悪いと育たないといった方が正確です。

また、セスバニアの根粒菌は、日本にはいないので、根粒菌を接種して播種する必要があるため、セスバニアの根粒菌接種に失敗すると、生育しないためクロタラリアだけが育つこともしばしばです。

また、クロタラリアは、センチュウキラ―としても効果が高いため、センチュウの多い畑でも良く育つともいえるので、

また、マメ科全般は初期には湿害を受けやすいものの、後半は水が溜まっていても良く育つものも多く、

セスバニアの良く育つ畑よりは、水はけが良いとはいえますが、クロタラリアが良く育った=水はけが良く乾燥するとは言い切れないところが正直あります。

2)ライムギはムギ類中でもっとも寒さに強く、湿害に弱く、冬でも根が生育し、根が深く、深くからも貪欲に養分を吸い上げるので肥えていて水はけが良い畑で生育が良いものです。

そのため、ライムギが良く育った=水はけが良く、肥えている(深くまで根が張れる良い畑)ということがいえます。

根が深いため、表層の養分だけでなく手も育つため、痩せすぎていなければ、根をしっかり張ることができれば、ある程度育ちますし、表層が肥えていると、良く分けつし、茎も太く多収穫になります。

ライムギに比べて、コムギはオオムギよりは根が張るものの、根が浅く、表層近くが栄養豊富ですと、収量がとても上がりやすい土よりも養分依存度の強い作物といえます。

①そのため、根を深く張り、冬期に土を深くまで改良する点では、ムギ類で抜きんでているので農文協の拙著では、緑肥作物の王様と呼びました。

またライムギのワラは、コムギのワラの倍以上育つ点からも有機物生産量もコムギよりもはるかに良いと思ってください。

②ダイズと交互連作する場合、ムギの種類は、ダイズの品種と共に、無理なく交互に育つものを選ぶ必要があります。

そのため、ダイズの品種に合わせて、空いている期間に育つムギを選ぶことが重要です。

ムギが収穫遅れて、ダイズが播くのに間に合わないと失敗し、交互連作にならないからです。

ちなみに、ダイズの前作はどのムギでもよく、エンバク、緑肥ライムギの若刈りなどでもよいものです。

ポイントは、ダイズは播く時期が大切なので、ダイズに合わせてムギの生育期間がちょうどよいものを選ぶことです。

①②を読んでいただいてわかったと思いますが、目的に応じてムギの種類(品種)を選ぶことが重要なので、

ムギと一言に行っても、いろいろ得て不得手があるので、目的に合わせて手段を選んでください。
返信する
人参の種まきについて (相田貴文)
2017-09-08 08:21:02
初めまして、記事と質問が一致していませんがどこに投稿したらわからなかったので新しい記事のこちらに投稿させていただくことをお許しください。

竹内さんの「これならできる自然菜園」を購入させていただいてから、本を見よう見まねで自然農法に挑戦しています。本を見ていていくつかわからない部分があるので質問させてください。

人参の種まきについてなのですが、タネはうまく発芽するのですが、強い雨が降るとタネが流れて、蒔いたところとは別のところから発芽していたり、せっかく発芽したものも強い雨によりかなりダメになったりします。何か最小限に抑える手段はないでしょうか?

タネは土を薄く被せてその上からもみがらを厚く敷いて鎮圧しています。

発芽しにくい人参が発芽した時は嬉しいのですが、変なところに発芽していたり発芽した芽が強い雨でダメになるのを見るとちょっと落ち込みます。

よろしければ回答よろしくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2017-09-08 10:06:11
相田貴文さんへ

そうですね。発芽できてよかったですね。

最近のゲリラ豪雨などで、通常よりも栽培が難しくなってきているので、さらなる工夫が必要ですね。

1)雨が降っても水平なら流されることないので、まずは種まき後や畝が水平になるように鎮圧してください。

2)発芽後、さらに、モミガラを厚く重ねて敷くことで、強い雨の当たりが緩和されます。

3)また、雨が多い場合は、間引きを少し遅らせて、ニンジン自身の葉で雨をやり過ごせるようにするのも有効です。

ニンジンはセリ科なので、初期生育では水は得意分野なので、以上の点を参考にしてみてください。
返信する
回答していただいてありがとうございます (相田貴文)
2017-09-08 22:36:46
お忙しい中回答していただきありがとうございます。

さっそく本日人参の種まきをしました。
完璧にできたとは言えませんが、平らになるように鎮圧してその上からもみがらを厚く敷いてさらに鎮圧しました。前日たくさん雨が降ったので水は与えませんでした。

発芽している人参には雨が降る前にもみがらを敷いて強雨に備えたいと思います。人参は、春植えもしたのですがうまく大きくならなかったので今回の秋植えは上手く育てられるよう頑張りたいと思います。

自然農法に出会ってから、自然のありがたさを実感して、気づきがたくさんありました。今後ともこちらのブログを参考にさせていただきますのでよろしくお願いします。

相田
返信する
コメントありがとうございます。 (竹内 孝功)
2017-09-09 08:17:14
相田貴文さんへ

そうですか。今度はうまくいくといいですね。

モミガラの厚撒きは、発芽後なので、以前のコメントを良くお読みくださいね。

うまくいってもうまくいかなくても、その後どうなったかまたコメント欄にご報告ください。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

自然菜園の技術 応用」カテゴリの最新記事