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無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

ソラマメの春化処理(ヤロビ)

2015-02-13 09:54:44 | 日々の自然菜園
本日、

昨晩降ったが自然に融けるほど、確実に春は近付いている。


購入ファーベ(西洋ソラマメ)ポポロの種子は、チウラム剤でドスピンク色。

今年は、自然菜園のベースが整ってきたので、さらにバージョンアップして、自給自足(持続可能)に力を入れて行こうと思います

そんなわけで、師匠から教わった春化処理(ヤロビ)を利用して春播きでソラマメが自家採種できる方法をバージョンアップして実験中です。
昨日から、ソラマメの春化処理(ヤロビ)を始めました。

ヤロビとは、ロシア語で春化(冷蔵処理)を意味するヤロビザーチャの略称です。
コムギやエンドウなど、越冬作物の春播きに一般的に行われます。


ソラマメは、越冬できる温暖地では、秋に播き、春に収穫できます。
ソラマメは、一定の寒さに身を置くことで、花芽を分化して、花が咲き実をつける生理だからです。

そのため、寒冷地・寒地では寒すぎて越冬が難しく、ソラマメを育てている農家さんはほとんどなく、エンドウをまだ寒い内に春播きすることで、春に寒さに当てて何とか収穫しています。

そこで、温暖地では春播きが難しく、越冬できなかったソラマメを春播きできたら補植できますし、
逆に、寒すぎる寒冷地・寒地では収穫が遅く、収量も安定しないので、春播きで収穫を早め、収量が多くなることで、
自給自足(持続可能)率がアップします。



水に入れると水がピンク色に濃く染まりますので、


何回か水を交換して、洗い流して濃度を薄めます。






密閉したまま、お風呂の残り湯が45℃以下(40℃)になったところで、8~10時間保温して、発芽のスイッチを入れます。


10時間後には、15℃まで下がっていました。


すぐに、冷水で水を交換しながら種子を洗い、種子生乾きになるよう余分な水分を新聞紙などで取り除きます。






新聞紙でくるみ、保湿するため再び密閉容器に入れてから冷蔵庫に入れます。


冷蔵庫内の温度は5℃くらいだったので、2~3℃にしたかったので、チルド室にいれて半月~1カ月ほど冬を経験させます。

意外と冷蔵庫内の温度は、5~10℃と温度差があり、チルド室は寒すぎ凍る場合があるので、必ず検温して行います。
ポイントは、
①発芽のスイッチは1日以内。
②乾燥させすぎず、生乾きの状態で、2~3℃で芽を出さずにする。
③1週間に一度くらいは、中身を確認し、酸素や水分を新たに供給し、芽がちょっとでも出たらポットに種まきする。

まだまだ研究の余地がありますが、身の回りのお風呂や冷蔵庫を利用すると、春から菜園を始める方でも、1ヶ月前にソラマメを春化処理しておけば育てることができるので、期待しています。
今年は、この春化処理(ヤロビ)をしたものとしないものでどのように生育が違うのかということを試験してみて、より多くの方が安定してソラマメを育てることができる方法を模索していこうと思います。


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4 コメント

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Unknown (sasacchi)
2015-02-19 19:40:14
sasacchiです

初めてブログにコメントさせて頂きます。
ソラマメの春化処理と言うのがあるのですね。勉強になりました。

この記事とは関係ないことを質問させてください。

現代農業の2014年4月号に竹内さんの
緑肥ミックスで田んぼを畑の記事をみて、

春の緑肥をまこうと思っているのですが、
えん麦、イタリアンライグラスは通常使用する分の半分でいいのでしょうか?
たとえば10aあたり、えん麦10キロのところを5キロと言った感じでしょうか?

施肥などはしなくてもいいのでしょうか。

記事とは関係のない質問で大変失礼なことをしていると思っておりますが、もし宜しければ答えて頂けると嬉しいです。

宜しくお願い致します。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-02-20 08:48:42
sasacchiさんへ

記事を読んでいただき誠にありがとうございます。

緑肥mixの必要播種量は、農地に合わせて変化させる必要があるので、記事に記入できませんでした。

春に播く緑肥(エンバク、イタリアンライグラス)は、夏に播くセスバニア、クロタラリア、ソルゴー類)をより効果的に生育させるために、

春にエンバク、イタリアンライグラス、クリムソンクローバーを農地全面に生やしておくことがコツになります。

そのため、すでにエンバク、イタリアンライグラスが育ちやすい環境であれば、半分ずつの規定量を混ぜたもので大丈夫かと思いますが、

生育が不安な場合は、10aあたり、エンバク5kg、イタリアンライグラス、5kgに加えて、クリムソンクローバー3kg追加したり、

もしくは、エンバク8kg、イタリアンライグラス5kgなど全体量を少し多めにしておいた方が無難です。

不思議なくらいその農地に合った緑肥作物が良く育ちますので、緑肥mixが平均的に育つというより、育ちやすい緑肥作物を育てて、その隙間を他の緑肥が埋めてくれるイメージになります。

この場合、さまざまある緑肥のイタリアンライグラスの中で、早生種で、水田転換用に使われる品種を選ぶことがポイントになります。

★施肥ですが、
元々作物が育っているようであれば、無施肥でも緑肥作物はよく育ってくれます。

生えてきてから生育の悪いところに、油かすや米ぬか、ボカシなどあとから施肥するのがお奨めです。

むやみに春先に、施肥をしてから播種すると、ガスが湧いたり、未熟発酵したりと緑肥作物の発芽が悪くなりがちだからです。

実際におやりになりながら、ご質問や生育過程などまたコメント欄に投稿してください。

http://blog.goo.ne.jp/taotao39/e/c15c8f806440d90ac081579f8fcceb60
など他の過去のブログ記載記事もご参照ください。
返信する
ユリ科の後作 (高橋)
2015-02-21 10:34:50
竹内さん、こんにちは。
ヤロビ、早速挑戦してみます。

ニンニクやタマネギなどのユリ科の後作で、オススメはありますか?
ソルゴー、ライ麦の緑肥は使う予定ですが、他に何かあれば、教えていただけますと、大変幸いです。
よろしくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2015-02-21 21:29:43
高橋さんへ

ヤロビはまだまだ研究の余地があるので、小さな面積で、ヤロビでないものと比較しながら取り入れてみてください。

ニンニクやタマネギの後作ですが、
またニンニク、タマネギをやる予定があるのか、
輪作体系でいろいろな野菜を回していくのかによって何とも言えません。

ソルゴーとライムギは、余った窒素などを吸収して大きく育ち、根を深く張ってくれますので、
使用し方は、目的を用途次第ですね。

緑肥を取り入れることによって、堆肥や肥料では得れない効果を得ることもできますが、

個人的には、緑肥作物がなくても作物と生えてくる草だけでどんどん良くなる土を育てることがスマートなので、

緑肥作物でテコ入れして、作物と草でどんどん良くなる育て方を研究しております。
返信する

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