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無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

好気発酵ボカシの応用(鶏の発酵飼料づくり)

2018-01-08 06:19:29 | 日々の自然菜園

現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。


本日、の予報。
年末年始『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)の最終校正を行っておりました。
この本は、「田舎暮らしの本」(宝島社)連載を2年にわたり一つの野菜を6ページとことん解説してきた連載をまとめたものです。
今回決定版ということで、自然菜園の基本をすべてまとめる形で行いました。

1月末には出版されると思いますので、お楽しみにしていてください。



道路は雪が融けましたが、田畑は真っ白なままです。

完熟堆肥とは異なり、発酵ボカシには、密閉して造る「嫌気発酵ボカシ」と熱を出しながら空気と混ぜながら造る「好気発酵ボカシ」があります。

密閉して造る「嫌気発酵ボカシ」には、EMボカシやえひめIボカシのように、乳酸発酵を利用して空気を遮断することで、雑菌の繁殖を抑え、甘酸っぱい発酵で仕上げるものが有名です。
食卓でいえば、味噌と同じ原理で、空気に触れないように容器に入れて、発酵させるので、嫌気ボカシと呼んでおります。

個人的な感想としては、嫌気ボカシの最大の利点は、失敗しにくく、病気を抑えてくれやすいところにあります。
そして、完成も甘酸っぱければOKですので、見極めもとても簡単です。


それに対して、好気ボカシは、適当な水分と空気の充填が常に必要で、発酵の見極めが難しく、温度が下がる前に切り返しをし、失った水を補う必要があるので、発酵の基礎と知識が必要です。

その代わり、好気発酵ボカシは、発酵熱を使うので、完成が早く、上手にできれば、野菜の味がよくなるので、上級者用といえます。

今回は、好気発酵ボカシの基本を利用しながら、鶏のエサを仕込んでみました。

お蕎麦屋さんからいただいた、蕎麦がらと
お米農家さんからもらった米ぬか、

コイン精米機からもみがら

豆腐屋さんからオカラをもらい




去年の雪が降る前に、水分量50%に調整し、山に積み、薄地のブルーシート(♯1100)で覆い、発酵中に鹿に荒らされないようにクン炭を隣で焼いて発酵させます。


条件が整えば、好気ボカシは堆肥同様、外で、積みこみ後3日で45℃を超えてきます。基本は最低-8℃~最高3℃でも60℃を超す勢いです。

好気ボカシは、腐敗しやすいので、55℃を超す前に、水を補いながら、切り返し空気をたっぷりあげて

納豆菌の繁殖を抑えながら、麹菌を主体に発酵させていきます。


鶏のエサに混ぜる準備をしておきます。ミニボールは南瓜の種採りの際に出る南瓜のワタで、カロチンを含み黄身の色をよくしてくれるので入れました。

一度広げて、水分を飛ばし、自然乾燥させておくとその後腐敗しにくい。

納豆菌の好きな高温発酵を避け、また腐敗するアンモニア発酵を避け、鶏のエサは、酵母菌によってアルコール発酵、乳酸菌腐敗しないようにしたいところです。




ボカシを広げ、その上に、米ぬかとクズ米、蓑上に油かす、魚かす、カキガラ、カニがらを加え、




好気ボカシをさらに加え、切り返しをして


こんな感じに仕上げます。

微生物たちの働きで、好気発酵させて、デンプンを糖化させたり、アミノ酸化させることで、通常は栄養にならない蕎麦がら、モミガラを菌態にし、より栄養化の高い状態にしてあげるのが今回のボカシの技術を利用したエサづくりです。

この時期のキジの腹の中は、ドングリや腐葉土でみたされているので、鶏も冬場は緑肥というよりも発酵飼料をベースにエサづくりをしております。

後は鶏の食べ方と米ぬかとくず米の在庫をみて、さらにブレンドするか決めます。

今年は、鶏小屋を移築させる予定ですので、この発酵技術をベースに、育雛も行いたいと思っております。
また、今年は鶏小屋ワークショップも予定しているので、これから鶏を飼いたい人は、お楽しみしていてください。


次回のみ第2水曜日の1/10(水)です。ご注意くださいね。


2018年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~冬編~」

◆次回以降の予定
【今月のテーマ】
1/10(水) -病虫害に負けない無農薬栽培の土づくり
2/ 7(水)-菜園プラン① 連作障害の出ないプランの立て方
3/ 7(水)-菜園プラン② 菜園プランの極意
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