もっと自己主張しよ!
* * * * * * * * * *
中国大陸の東の海上1500マイルに浮かぶ、小さな島国--ニッポン。
そこは、巨乳とアイドルをこよなく愛し、世界一お尻を清潔に保ち、
とにかく争いが嫌いで我慢強い、幸せな民が暮らす国だった。
海外生活歴十数年の著者が、近くて遠い故郷を、
溢れんばかりの愛と驚くべき冷静さでツッコミまくる、
目からウロコの新ニッポン論。
アッパレ、ニッポン!
* * * * * * * * * *
「テルマエ・ロマエ」でお馴染みの漫画家ヤマザキマリさんのエッセイです。
イタリア人のご主人の仕事の関係で、さまざまな国を渡り歩き、
海外生活歴十数年。
観光客としてでなく実際に暮らしてみて初めて分かるそれぞれの国のお国柄、人々の様子。
そんな中で改めて遠い日本を見て思うことが、率直に描かれています。
外から見た日本。
まさにヤマザキマリさんならではの視点です。
著者は海外暮らしの経験のある祖父や音楽家のお母さんがいて、
もともと「外国」へ行くことには全く抵抗がなかったそうなのです。
そこで油絵を学ぶために17歳でイタリアへ渡る。
しかも家からの費用の援助がなにもなかったというのが凄い!!
イタリア生活の長い彼女はこういいます。
イタリア人は議論好き。
とにかく会話では持論を展開したがる。
そのような場でなにも言わず頷いている人は無能と思われる。
・・・こんな話、最近どこかでも読みました。
それはフランス人について書いてあったものだったような。
まあつまり、フランスでもイタリアでも欧米にはそういう傾向がある。
だからヤマザキマリさんも、イタリア語で話すときはつい戦闘態勢的話し方になってしまうのだとか。
帰国子女がこのやり方を身につけて日本の学校へ入った時に、
周りの子供達と軋轢を起こしてしまうという話も聞いたことがありますね。
周りの空気を読んで、自己主張は最低限・・・、
そんな日本人のあり方は奥ゆかしくはあるけれど、
これからのグローバルな社会でほんとうにそれで良いのか、と感じるところでもあります。
東京オリンピックのロゴ問題も、
結局国内で疑惑が渦巻いて、デザイナーさんへのバッシングがひどくなるばかりでしたが、
「なにを言ってるんだ。たまたま似てるかもしれないけど、
これは我が日本が誇る唯一のデザインだ!!」
と声を大にして言い切る人がいても良かったのでは・・・などと思います。
一人の同朋すらも守れない日本の社会(ネットやマスコミの風潮)って、どうなのか・・・。
まあ、それは余談でした。
でも今後ますますグローバル化する世の中で、
あまりにも空気読みに神経をつかうばかりだと
日本が消え入ってしまうような気がします。
何が何でも
「日本はどこの国とも戦争しないし、戦争の手伝いもしない!!」
と言い張ればいいんですよ。
「望遠ニッポン見聞録」ヤマザキマリ 幻冬舎文庫
満足度★★★.5
![]() | 望遠ニッポン見聞録 (幻冬舎文庫) |
ヤマザキ マリ | |
幻冬舎 |
* * * * * * * * * *
中国大陸の東の海上1500マイルに浮かぶ、小さな島国--ニッポン。
そこは、巨乳とアイドルをこよなく愛し、世界一お尻を清潔に保ち、
とにかく争いが嫌いで我慢強い、幸せな民が暮らす国だった。
海外生活歴十数年の著者が、近くて遠い故郷を、
溢れんばかりの愛と驚くべき冷静さでツッコミまくる、
目からウロコの新ニッポン論。
アッパレ、ニッポン!
* * * * * * * * * *
「テルマエ・ロマエ」でお馴染みの漫画家ヤマザキマリさんのエッセイです。
イタリア人のご主人の仕事の関係で、さまざまな国を渡り歩き、
海外生活歴十数年。
観光客としてでなく実際に暮らしてみて初めて分かるそれぞれの国のお国柄、人々の様子。
そんな中で改めて遠い日本を見て思うことが、率直に描かれています。
外から見た日本。
まさにヤマザキマリさんならではの視点です。
著者は海外暮らしの経験のある祖父や音楽家のお母さんがいて、
もともと「外国」へ行くことには全く抵抗がなかったそうなのです。
そこで油絵を学ぶために17歳でイタリアへ渡る。
しかも家からの費用の援助がなにもなかったというのが凄い!!
イタリア生活の長い彼女はこういいます。
イタリア人は議論好き。
とにかく会話では持論を展開したがる。
そのような場でなにも言わず頷いている人は無能と思われる。
・・・こんな話、最近どこかでも読みました。
それはフランス人について書いてあったものだったような。
まあつまり、フランスでもイタリアでも欧米にはそういう傾向がある。
だからヤマザキマリさんも、イタリア語で話すときはつい戦闘態勢的話し方になってしまうのだとか。
帰国子女がこのやり方を身につけて日本の学校へ入った時に、
周りの子供達と軋轢を起こしてしまうという話も聞いたことがありますね。
周りの空気を読んで、自己主張は最低限・・・、
そんな日本人のあり方は奥ゆかしくはあるけれど、
これからのグローバルな社会でほんとうにそれで良いのか、と感じるところでもあります。
東京オリンピックのロゴ問題も、
結局国内で疑惑が渦巻いて、デザイナーさんへのバッシングがひどくなるばかりでしたが、
「なにを言ってるんだ。たまたま似てるかもしれないけど、
これは我が日本が誇る唯一のデザインだ!!」
と声を大にして言い切る人がいても良かったのでは・・・などと思います。
一人の同朋すらも守れない日本の社会(ネットやマスコミの風潮)って、どうなのか・・・。
まあ、それは余談でした。
でも今後ますますグローバル化する世の中で、
あまりにも空気読みに神経をつかうばかりだと
日本が消え入ってしまうような気がします。
何が何でも
「日本はどこの国とも戦争しないし、戦争の手伝いもしない!!」
と言い張ればいいんですよ。
「望遠ニッポン見聞録」ヤマザキマリ 幻冬舎文庫
満足度★★★.5