北の寒々しい海に心も重く・・・

* * * * * * * * *
あれ、この作品でぴょこぴょこコンビ登場って、なんか違うのでは・・・?
いやあ、そうなんだけど、まともに書くとものすご~く辛辣になりそうなので、
こうやっておとぼけの雰囲気でごまかそうというわけなんだな・・・。
え~と、言うまでもなく、湊かなえさん原作だよね。
「往復書簡」という本の中の「二十年後の宿題」というやつ。
そもそも、“たんぽぽ”は、湊かなえさん嫌いだったんじゃない?
はい。「告白」を読んだだけですが、
この人は私に合わないと思ったのでそれ以後全く読んでいません。
だから、あの大ヒット作の映画「告白」すらも見ていないという・・・。
それがまたなんで見ちゃったのかなあ。
いや、吉永小百合さんだし。北海道が舞台だし。
見た人に一応聞いたんだけれど、それほど陰湿じゃなくて、見た後の印象も悪くないというので・・・。
子供たちの歌声がすごくいいとも聞いたし・・・。

そうだね、いろいろな評判を見てもそう悪くはないんじゃないかな?
ストーリーとしては・・・北海道の離島で小学校の教師をしていた川島はるが、
ある事故で夫を失い、島を去っていく。
何故かその時、島の人達に追われるようにして出ていったんだけど、
そこのところの謎は後で次第にわかってくるんだね。
その20年後、はるのところに刑事が訪ねてくる。
かつての島での教え子が殺人を犯して行方をくらましている、と。
はるは気になって20年ぶりに島に戻り、教え子たちを訪ねて歩く。
それぞれが20年間言えなかった思いが今明かされる。
そして20年前の真実が浮かび上がる・・・。
二十四の瞳みたいな感動作とは違うよね。
でもそれは湊かなえ原作だからはじめからわかっていたはず。
まあ、サスペンス・・なのかな?
で、どこが気に入らなかったわけ?

あらすじ聞いたら悪くない、って思っちゃうね。なんでしょう?
私これは「人生の特等席」見た後に見たんだよ。
そしたら、せっかくなんだかほんわかハッピーに満たされた気持ちが、シューンと重くなってしまって、
うわあ、見るんじゃなかったって、ひたすらそう思ったわけ。
単に順番が悪かっただけなのでは?
うーん、もともと警戒作品だから、つい過敏に拒否反応が出たんだろうとは思う。
終盤、隣の席の方が泣いてたんだけど、私はなんだかしらけてたしな・・・。
感情移入できてないですね・・・。
なんというのか、今作では子供たちと教師の絆、そこの部分はいいと思うんだよね。
20年経って、成長した6人が、新たに絆を取り戻す。
いかにものどかな離島の分校だけど、それぞれの子供達に嫉妬とか色々な感情が渦巻いていた・・・
というのもまあ、納得はできるし、
おとなになってそんな自分をきちんと分析できる彼らは、ちょっと出来すぎに思えるくらい。
でも、かなめのはるの気持ちがイマイチ・・・。
夫でなくなぜ他の男性のもとへ気持ちが動いたのか、というあたりが薄すぎる気がする・・・。
もっと夫とどうしても気持ちが通じない苦しさとか、
もしくは別の男に走らなければならなかった情念とか、
そういう説得力が欲しかったな。
そもそも吉永小百合さんのイメージとして、そんなことしそうにないんだもの・・・。
確かにまだまだ若くお綺麗だけれど、この役は
もっと若くて、まだ色香が立ち上ってるのに持って行きどころがない、みたいな人が演じるべきでした。
だから仲村トオルさんとのラブシーンには違和感・・・。

利尻富士を対岸に見ていたので、礼文島に学校があるという想定かな。
まあ、作中では北海道の離島ということで、特に特定はしていないよね。
あのいかにも寒々しい、冬の海の光景にも気持ちが落ち込む原因があるのでは?
それだよ、それ。美しく厳しい。そうなんだけど、
今、これから冬に向かう北海道人としては、現実を突きつけられる感じで、うんざり。
ムダにキャストが豪華だし・・・。
いやあ、つまり何でもかんでも難癖をつけたいだけ?
まあ、そうかも知れません。
だからまあ、みなさまも気にしませんように。
教訓としては、やはり、“たんぽぽ”としては湊かなえ作品には近寄らない方がいい。
ファンのかた、ごめんなさーい!
あ、でも札幌の街のシーンなんかもあって、ちょっと嬉しかったりはしました。
「北のカナリアたち」
2012年/日本/130分
監督:阪本順治
原作:湊かなえ
出演:吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、松田龍平、小池栄子、勝地涼

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こうやっておとぼけの雰囲気でごまかそうというわけなんだな・・・。

「往復書簡」という本の中の「二十年後の宿題」というやつ。
そもそも、“たんぽぽ”は、湊かなえさん嫌いだったんじゃない?

この人は私に合わないと思ったのでそれ以後全く読んでいません。

それがまたなんで見ちゃったのかなあ。

見た人に一応聞いたんだけれど、それほど陰湿じゃなくて、見た後の印象も悪くないというので・・・。
子供たちの歌声がすごくいいとも聞いたし・・・。


ストーリーとしては・・・北海道の離島で小学校の教師をしていた川島はるが、
ある事故で夫を失い、島を去っていく。
何故かその時、島の人達に追われるようにして出ていったんだけど、
そこのところの謎は後で次第にわかってくるんだね。
その20年後、はるのところに刑事が訪ねてくる。
かつての島での教え子が殺人を犯して行方をくらましている、と。
はるは気になって20年ぶりに島に戻り、教え子たちを訪ねて歩く。
それぞれが20年間言えなかった思いが今明かされる。
そして20年前の真実が浮かび上がる・・・。
二十四の瞳みたいな感動作とは違うよね。
でもそれは湊かなえ原作だからはじめからわかっていたはず。
まあ、サスペンス・・なのかな?
で、どこが気に入らなかったわけ?


私これは「人生の特等席」見た後に見たんだよ。
そしたら、せっかくなんだかほんわかハッピーに満たされた気持ちが、シューンと重くなってしまって、
うわあ、見るんじゃなかったって、ひたすらそう思ったわけ。


終盤、隣の席の方が泣いてたんだけど、私はなんだかしらけてたしな・・・。
感情移入できてないですね・・・。
なんというのか、今作では子供たちと教師の絆、そこの部分はいいと思うんだよね。
20年経って、成長した6人が、新たに絆を取り戻す。
いかにものどかな離島の分校だけど、それぞれの子供達に嫉妬とか色々な感情が渦巻いていた・・・
というのもまあ、納得はできるし、
おとなになってそんな自分をきちんと分析できる彼らは、ちょっと出来すぎに思えるくらい。
でも、かなめのはるの気持ちがイマイチ・・・。
夫でなくなぜ他の男性のもとへ気持ちが動いたのか、というあたりが薄すぎる気がする・・・。
もっと夫とどうしても気持ちが通じない苦しさとか、
もしくは別の男に走らなければならなかった情念とか、
そういう説得力が欲しかったな。
そもそも吉永小百合さんのイメージとして、そんなことしそうにないんだもの・・・。
確かにまだまだ若くお綺麗だけれど、この役は
もっと若くて、まだ色香が立ち上ってるのに持って行きどころがない、みたいな人が演じるべきでした。
だから仲村トオルさんとのラブシーンには違和感・・・。





今、これから冬に向かう北海道人としては、現実を突きつけられる感じで、うんざり。
ムダにキャストが豪華だし・・・。


だからまあ、みなさまも気にしませんように。

ファンのかた、ごめんなさーい!

「北のカナリアたち」
2012年/日本/130分
監督:阪本順治
原作:湊かなえ
出演:吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、松田龍平、小池栄子、勝地涼