不思議で切ないタイムトラベラーの恋の物語

* * * * * * * *
時空を超えるラブストーリー。
先日読んだ「不思議の扉/時をかける恋」とリンクするようなチョイスなのですが・・・、
まあ、たまたまです。
ヘンリーは不思議な能力の持ち主。
それはタイムトラベル。
しかし、それは自分の意志とは関係なしに起こり、過去も未来も定まらない。
ある日彼の勤める図書館で、
初対面の女性が彼を見るなり顔を輝かせて言うのです。
「ヘンリー。なんて若いの。
私は6歳の時から時々あなたと会っていて、あなたにあこがれていたのよ。」

まだ幼かった彼女、クレアのところに、
未来からヘンリーが時々やってきて話をしていた。
だから彼の特殊な能力のこともよく知っているのだけれど、
リアルタイムのヘンリーと会うのはこれが初めて、ということだったのですね。
定められたように、二人は恋に落ちて結婚するのですが・・・。
相変わらず、予期せぬ時にタイムリープしてしまい、
しばらく戻ってこなかったりする。
そんなヘンリーにいらだちを隠せないクレア。
そんなある日、クレアは妊娠をするのですが、まもなく流産してしまう。
これはその胎児がタイムリープしてしまうためなのではないか・・・。

相変わらずこの時の織りなすミステリアスな物語は、私を魅了します。
クレアから見ると、小さな頃から時々現れ、自分の成長を見守ってくれる不思議なおじさん。
けれど、これではクレアが彼にあこがれるのは当然で、他に選択肢が無い。
半ば強制的に好きにさせられてしまった・・・と、
クレアが恨み言のように言うのにもちょっとどきりとさせられます。
ここのあたりの原点は言うまでもなく「ジェニーの肖像」ですね。
そちらは主人公の元に時々現れるジェニーが
幼い子供から少女へ、そして大人の女性へと短期間で成長してゆくというストーリー。
こちらはいわば逆バージョンです。
あり得ないからこそ、想像力が余計にかき立てられる。
不思議で切ないタイムトラベラーの恋の物語です。
初めてリアルタイムのヘンリーと出会うクレアの表情が最高によかった。
また、タイムトラベルが彼女とだけの秘密ではなくて、
それを知った男性が友人となるところもなかなかいいのです。
始めはそんな怪しいヤツと付き合うのはよせとクレアに言っていた彼なのですが。
さてさて、しかし、
ヘンリーのタイムトラベルには非常にやっかいな問題が・・・。
それは、タイムトラベルするのは彼の肉体だけ。
衣服はそこに取り残されるんですよ・・・。
つまり、タイムリープした先では素っ裸。
何が問題って、これが最大の問題ですね~。
変態だし、寒いし・・・。
始め、素っ裸で幼いクレアにあったヘンリー。
人が見ていたら、たちまち犯罪者扱いですよね。
大変リアルな設定ではありますが、
こんな能力があったら自分を呪ってしまいますね。
タイムトラベルを楽しむどころではない。
もっとも、この時クレアにだけは常に森の中に衣服を用意しておくようにと話をするので、
彼女の元に通う時だけは、大丈夫なんですよ。
そしてこのことがラストのちょっと切ない結びの伏線になっています。
そういえば、ターミネーターも未来から過去へやってきたときは素っ裸だったなあ・・・。
下手すると、ミステリアスもロマンスも、ギャグになっちゃいますね。
このタイムトラベルの能力はDNAの異常であるというような解説がありました。
ふーむ。
一種の障害?というわけ・・・。
この作品ではタイムトラベルがあまりポジティブな能力と見なされていないのは、
そういうところからもきていますが、
自分の未来が見えてしまうというのは、
すなわち死期も見えてしまうと言うことで、
やはり、ない方がいい能力なのかもしれません。
原題 time travelers wife は、あまりにもそのままなので、
この邦題はとてもいいですね。
2009年/アメリカ/110分
監督:ロベルト・シュベンケ
出演:レイチェル・マクアダムス、エリック・バナ、アーリス・ハワード、ロン・リビングストン
原作:オードリー・ニッフェネガー

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時空を超えるラブストーリー。
先日読んだ「不思議の扉/時をかける恋」とリンクするようなチョイスなのですが・・・、
まあ、たまたまです。
ヘンリーは不思議な能力の持ち主。
それはタイムトラベル。
しかし、それは自分の意志とは関係なしに起こり、過去も未来も定まらない。
ある日彼の勤める図書館で、
初対面の女性が彼を見るなり顔を輝かせて言うのです。
「ヘンリー。なんて若いの。
私は6歳の時から時々あなたと会っていて、あなたにあこがれていたのよ。」

まだ幼かった彼女、クレアのところに、
未来からヘンリーが時々やってきて話をしていた。
だから彼の特殊な能力のこともよく知っているのだけれど、
リアルタイムのヘンリーと会うのはこれが初めて、ということだったのですね。
定められたように、二人は恋に落ちて結婚するのですが・・・。
相変わらず、予期せぬ時にタイムリープしてしまい、
しばらく戻ってこなかったりする。
そんなヘンリーにいらだちを隠せないクレア。
そんなある日、クレアは妊娠をするのですが、まもなく流産してしまう。
これはその胎児がタイムリープしてしまうためなのではないか・・・。

相変わらずこの時の織りなすミステリアスな物語は、私を魅了します。
クレアから見ると、小さな頃から時々現れ、自分の成長を見守ってくれる不思議なおじさん。
けれど、これではクレアが彼にあこがれるのは当然で、他に選択肢が無い。
半ば強制的に好きにさせられてしまった・・・と、
クレアが恨み言のように言うのにもちょっとどきりとさせられます。
ここのあたりの原点は言うまでもなく「ジェニーの肖像」ですね。
そちらは主人公の元に時々現れるジェニーが
幼い子供から少女へ、そして大人の女性へと短期間で成長してゆくというストーリー。
こちらはいわば逆バージョンです。
あり得ないからこそ、想像力が余計にかき立てられる。
不思議で切ないタイムトラベラーの恋の物語です。
初めてリアルタイムのヘンリーと出会うクレアの表情が最高によかった。
また、タイムトラベルが彼女とだけの秘密ではなくて、
それを知った男性が友人となるところもなかなかいいのです。
始めはそんな怪しいヤツと付き合うのはよせとクレアに言っていた彼なのですが。
さてさて、しかし、
ヘンリーのタイムトラベルには非常にやっかいな問題が・・・。
それは、タイムトラベルするのは彼の肉体だけ。
衣服はそこに取り残されるんですよ・・・。
つまり、タイムリープした先では素っ裸。
何が問題って、これが最大の問題ですね~。
変態だし、寒いし・・・。
始め、素っ裸で幼いクレアにあったヘンリー。
人が見ていたら、たちまち犯罪者扱いですよね。
大変リアルな設定ではありますが、
こんな能力があったら自分を呪ってしまいますね。
タイムトラベルを楽しむどころではない。
もっとも、この時クレアにだけは常に森の中に衣服を用意しておくようにと話をするので、
彼女の元に通う時だけは、大丈夫なんですよ。
そしてこのことがラストのちょっと切ない結びの伏線になっています。
そういえば、ターミネーターも未来から過去へやってきたときは素っ裸だったなあ・・・。
下手すると、ミステリアスもロマンスも、ギャグになっちゃいますね。
このタイムトラベルの能力はDNAの異常であるというような解説がありました。
ふーむ。
一種の障害?というわけ・・・。
この作品ではタイムトラベルがあまりポジティブな能力と見なされていないのは、
そういうところからもきていますが、
自分の未来が見えてしまうというのは、
すなわち死期も見えてしまうと言うことで、
やはり、ない方がいい能力なのかもしれません。
原題 time travelers wife は、あまりにもそのままなので、
この邦題はとてもいいですね。
2009年/アメリカ/110分
監督:ロベルト・シュベンケ
出演:レイチェル・マクアダムス、エリック・バナ、アーリス・ハワード、ロン・リビングストン
原作:オードリー・ニッフェネガー
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