明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
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【マシニスト】 ぺらぺらベイル

2009年11月13日 | 映画
先日『ターミネーター4』のレビューを書いていて、そういえばクリスチャン・ベイルの『マシニスト』観てなかったなぁとアタマをよぎった。数日寝かせておいたところどうしても観たくなりTSUTAYAへw

これクリスチャン・ベイルが役者生命を賭けて30Kg激ヤセして挑んだという作品。まあとにかく観ればビックリ!(@o@)!。『アメリカンサイコ』や『バットマンビギンズ』で魅せたあの肉体美がああこんなにまでお痩せになって。。それでは作品がどれほどのモノかと期待させるが、そこまでのモノでもなかった。残念。たぶん彼が減量してみせたのは "単にどこまでできるかやってみたかった" というのが理由ではなかろうか。

一年間不眠症で体重も半分程度となってしまった男の周辺で奇妙な出来事が起こり始める。これは誰かの陰謀なのか、それとも自身の精神が病んでいるのか?という話で、最終的にはオチ一発。残念ながら正直ネタは読める。設定からしてすでに使い古されており、ショートショートや『世にも奇妙な物語』の域を出ない。ただし小粒ではあるがピリリと辛い。オチを納得させるための周辺情報の与え方とそこへのランディングが実に心地よい。

結局彼が眠れなかった(or起きられなかった)のは一年前に起こした出来事が原因となるのだが、作中に散りばめられていく人物や風景などのアイテムに無駄がなく、その意味が流れるようにつながる演出は非常に手際よい。トレバーが自分の中に封印した"何か"と、それを受け入れさせようとする"何か"の演出が巧妙だ。観客には少し浮世離れな話を期待させておきながら、結局不眠症の理由について現実味のある決着を付ける納得感など、どれも計算されており玄人的。

アメリカの田舎街が舞台であるがなぜか撮影はスペイン。それが功を奏して南米的な荒々しく湿気の高そうな不快空間が演出されているのもよい。あわせて全体に漂うダウナーな雰囲気も魅力だ。あとはもちろんベイルの熱演。あんな体でよく撮影できたもんだ。

オチに気づかずすっかりはまり込んで観られた人は幸せ★5つかも。また2度観るとさらに細かい点で発見があり面白いかも。不条理に終わらせていないところがボクの好み。そこそこですがキライじゃないです。

ところで映画冒頭の配給会社ロゴを見て、おお今ボクが一番観たい『REC2/レック2』のfilmax製作じゃないですかと興奮(^_^;。え、ところでなんでスペインの会社?ま、そのへんは結局よくわかんないw
そしてfilmax以上にまたもやマイケル・アイアンサイド様の登場に、さらに大興奮したのはヒミツである(^_^;。


評価:★★★☆☆
2度目観ると★4つになりそうです。

劇中に出てくるアノ図は"ハングマンゲーム"と言う。昔よく研究室のUNIXワークステーション(って呼び名が懐かしいw)でヒマつぶしに遊んでいたものだ。懐かし。。




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