明るいときに見えないものが暗闇では見える。

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【宇宙人王(ワン)さんとの遭遇(2011)】

2013年01月15日 | 映画




いまさらですが明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

新年一本目の感想がこれです。ボクの趣味丸出しw

イタリアに現われたエイリアンが中国語を話すというユニークな設定が興味を惹きます。なぜ中国語なのかは作中早々に明かされますが、実はこれが本作唯一の笑いどころ。その後はなんと緊迫の展開が続いていきます。「友好関係を結びに来た」という宇宙人の言葉を信用できず、イタリアの秘密警察らしき組織が王(ワン)さんを尋問し、さらには拷問まで行なっていきます。

主人公は急遽呼ばれた通訳のお姉さん。我々観客はその善良な民間人である彼女の目線で作品を見せられることで、尋問するおっちゃんがすごく悪者に見えるよう仕向けられます。しかし本当にワンさんの言う「友好関係を結びに来た」という言葉は真実なのか!?良くも悪くも「国家」という目線と「民間人」という目線から物事を見た場合にどちらの行動も真実に見え、自分の考えにもどんどん疑心暗鬼になっていきます。

歴史的にみても欧米人にとって人語(イタリア語)を解さず見た目も違うというのは、もう完全にエイリアン(=異邦人)なのでしょうか。あっちゅうまにGDP世界2位に躍り出て、たぶん観光立国イタリアを荒らしまくっているであろう中国人に対する脅威も垣間見えてきます。作中「日本のアニメみたいですね」というセリフに、日本人は受け入れられている様子に同じアジア人としてホッとしている自分がいたのはなんとも複雑な気持ちでした。欧米からみた脅威としてはインド人でも話は成り立つかもと思いましたが、やはり中国人の方がシックリ来るというのは、やはりそういうことなのでしょうw


低予算オモシロ映画の見本のような作品でした。ちなみに作品のオチはボクには予想通りでしたが、予想通りでない方の答えが期待できる人間になりたいと思っていますw



さらにハードなサスペンスをお好みなら『4デイズ』をオススメです。キャストは豪華(サミュエル・L・ジャクソンとキャリー=アン・モス)ですが、プロットはほとんど同じ拷問映画wです。こっちはイスラムに対するアメリカ人の心理が垣間見えますが、犯人は"イスラム系アメリカ人"ともう一捻りが加わっておりより面白みがあります。

ところで主人公の翻訳家の彼女。ジョディ・フォスターに芹那を足したような庶民派美女。なかなか好みでした。



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