潰瘍性大腸炎で入院日20目第4話。
「あはははははっ」
「うわっ、甘えん坊そう!!甘えん坊そう!!あはははははっ」
「目が、目が、わははは。うわ~っ、甘えん坊そう!!」
「貼ってるし…うわぁぁ、こりゃ甘えん坊だぁ。あはははははっ」
妹が大爆笑し出した。そう同じ病室で僕の正面に位置するベッドの患者を、見てしまったのだ。
-ミノルくん-
僕が「甘えん坊」と称するのは決して見た目の話じゃない。見舞いに来た奥さんに甘えん坊だということなのだが、言われてみれば全身から、いつも冷えピタを貼ってる顔から、その瞳から…。
-ミノルくん-
50代男性。ギョロっとした目の奥さんと、存在感のある胸の娘が毎日見舞いに来る。
「ミノルくん来たよ~。」
奥さんが語りかける。この年で名前で呼ぶのかぁ、甘ぁぁぁい!!まぁ名前で呼ぶのは奥さんだけだが。
ミノルくんは途端にしょんぼりした犬のような声に変わる。
「くぅぅん。」
奥さんは面倒見がよくて、あーする?こーする?と何でもやってあげる。ミノルくんもあーしたい、こーしたいだ。
でも、ちょっとでも気に入らないと、鼻にかかった声で「イラナイ!」「ヤダ!」「知ラナイ!」と単語でキレる。
-ミノルくん-
いくらなんでも、子供じゃないんだから…。
-ミノルくん-
ちょっと前の話だが、ミノルくんがキレて「帰レ!」と言ったときに、奥さんが「じゃぁ帰るよ~」としょんぼり声をかけたら、「待ってよ~」と涙声…。
-ミノルくん-
…。
えっと…何の話だっけ?
とにかく甘えん坊フェイスのミノルくんを見て、妹は大爆笑した。
その後、検温の看護師さんを見て「ありゃダメだ。」と言い残して、妹は帰っていった。
スコールのような3時間30分だった。
【つづく】
「あはははははっ」
「うわっ、甘えん坊そう!!甘えん坊そう!!あはははははっ」
「目が、目が、わははは。うわ~っ、甘えん坊そう!!」
「貼ってるし…うわぁぁ、こりゃ甘えん坊だぁ。あはははははっ」
妹が大爆笑し出した。そう同じ病室で僕の正面に位置するベッドの患者を、見てしまったのだ。
-ミノルくん-
僕が「甘えん坊」と称するのは決して見た目の話じゃない。見舞いに来た奥さんに甘えん坊だということなのだが、言われてみれば全身から、いつも冷えピタを貼ってる顔から、その瞳から…。
-ミノルくん-
50代男性。ギョロっとした目の奥さんと、存在感のある胸の娘が毎日見舞いに来る。
「ミノルくん来たよ~。」
奥さんが語りかける。この年で名前で呼ぶのかぁ、甘ぁぁぁい!!まぁ名前で呼ぶのは奥さんだけだが。
ミノルくんは途端にしょんぼりした犬のような声に変わる。
「くぅぅん。」
奥さんは面倒見がよくて、あーする?こーする?と何でもやってあげる。ミノルくんもあーしたい、こーしたいだ。
でも、ちょっとでも気に入らないと、鼻にかかった声で「イラナイ!」「ヤダ!」「知ラナイ!」と単語でキレる。
-ミノルくん-
いくらなんでも、子供じゃないんだから…。
-ミノルくん-
ちょっと前の話だが、ミノルくんがキレて「帰レ!」と言ったときに、奥さんが「じゃぁ帰るよ~」としょんぼり声をかけたら、「待ってよ~」と涙声…。
-ミノルくん-
…。
えっと…何の話だっけ?
とにかく甘えん坊フェイスのミノルくんを見て、妹は大爆笑した。
その後、検温の看護師さんを見て「ありゃダメだ。」と言い残して、妹は帰っていった。
スコールのような3時間30分だった。
【つづく】
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