その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

入院日記20-4

2009-06-17 18:28:41 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院日20目第4話。


「あはははははっ」

「うわっ、甘えん坊そう!!甘えん坊そう!!あはははははっ」

「目が、目が、わははは。うわ~っ、甘えん坊そう!!」

「貼ってるし…うわぁぁ、こりゃ甘えん坊だぁ。あはははははっ」


妹が大爆笑し出した。そう同じ病室で僕の正面に位置するベッドの患者を、見てしまったのだ。

-ミノルくん-

僕が「甘えん坊」と称するのは決して見た目の話じゃない。見舞いに来た奥さんに甘えん坊だということなのだが、言われてみれば全身から、いつも冷えピタを貼ってる顔から、その瞳から…。

-ミノルくん-

50代男性。ギョロっとした目の奥さんと、存在感のある胸の娘が毎日見舞いに来る。

「ミノルくん来たよ~。」

奥さんが語りかける。この年で名前で呼ぶのかぁ、甘ぁぁぁい!!まぁ名前で呼ぶのは奥さんだけだが。

ミノルくんは途端にしょんぼりした犬のような声に変わる。

「くぅぅん。」

奥さんは面倒見がよくて、あーする?こーする?と何でもやってあげる。ミノルくんもあーしたい、こーしたいだ。

でも、ちょっとでも気に入らないと、鼻にかかった声で「イラナイ!」「ヤダ!」「知ラナイ!」と単語でキレる。

-ミノルくん-

いくらなんでも、子供じゃないんだから…。

-ミノルくん-

ちょっと前の話だが、ミノルくんがキレて「帰レ!」と言ったときに、奥さんが「じゃぁ帰るよ~」としょんぼり声をかけたら、「待ってよ~」と涙声…。

-ミノルくん-

…。

えっと…何の話だっけ?

とにかく甘えん坊フェイスのミノルくんを見て、妹は大爆笑した。


その後、検温の看護師さんを見て「ありゃダメだ。」と言い残して、妹は帰っていった。

スコールのような3時間30分だった。


【つづく】

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