旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

BSフォークソング大全集再見パート1

2020-04-30 19:35:35 | NHKに捧げる歌



ハイエイトの話は非常にわかりにくくなってしまいました。我々の世代は、いろんなメディアの
変革に振り回されてきたということを言いたかったのかもしれません。裏腹に、日進月歩の
技術革新を目の当たりにできた世代であった点では、恵まれていたとも言えるでしょう。

ハイエイトからダビングしたDVDも過渡期の製品で、記録メディアも様々なものが乱立して混乱、
次世代のブルーレイのほうが、汎用性、記録容量で優れているようなのでそちらに移したほうが
よさげなのですが、ハイエイトのビデオデッキが再起不能、今度こそ永遠の眠りにつきそうなので、
もはや残された視聴手段は以前ダビングされたDVDメディアのみになったわけです。

パイオニアのブルーレイプレーヤーで再生を試みたところ、無事映し出すことができました。
ただし、DVD媒体は非常に不安定で、エラーが出たらアウト、すべてが再生可能なのかどうかは
微妙だと思います。今回は、ひとまず大全集の第一弾はすべて読み取ることはできたようです。


さていよいよ本題の「BS フォークソング大全集」に話を移しましょう。第一弾がNHKBSで
放映されたのが1994年3月みたいですから、今からすでに四半世紀以上前だったことになります。
「自分ちはBSが映らない!」なんて投稿がきていることから、まだまだBS放送の黎明期
だったようで、当時パソコンはまだ普及しきれてなく、リクエストはハガキとファックスで
受け付けていました。2時間の生放送を5夜連続で行い、リクエストに応える形で映像を流し、
ビデオ収録されたインタビューや演奏、招いたゲストとのトーク、時には生演奏を交えつつ、
最終日にリクエストを集計しベストテンを発表するという構成でした。この番組は非常に人気を博した
ようで、その後形式を若干変えつつも、四期か五期まで、あるいはスペシャル版などを交えた放映が
続くことになります。現在でも時々フォークソングを特集した番組を散見しますが、その走りだった
と言っていいと思います。

映像はリクエストに応えてのものではありましたが、実際には、出だしは9割以上「出来レース」
だと思われ、人気曲、たとえば「なごり雪」とか「神田川」、「結婚しようよ」など、メジャーな
代表曲はある程度予想がつくのであちこちから映像を入手し、事前に用意はされていたのでしょう。
それでも当時は、一部のビデオ作品や番組でお目に掛る以外に、フォーク系シンガーの姿を
映像で見る機会はほとんどなかったので、かなり貴重だと言えるフィルムが多く使われていました。
おまけに、ゲストの大野真澄さんが自宅にあったガロの秘蔵フィルム(カッコいい!)を持参したり、
テレビ神奈川から取り寄せた猫の「地下鉄に乗って」のライブ演奏が流されるなど、超レアな
映像が堪能できた場面もあり、見ごたえがありました。

さらにゲストが多彩で、友川カズキ、高田渡さんら動いている姿を初めて見た方々も多かったし、
遠藤賢司さんの壮絶なギターテクニックに腰を抜かしたりもしました。フォーク系のミュージシャンは
総じて喋りもうまいので、南こうせつ、なぎら健壱さんらのトークに抱腹絶倒したりとかね。


司会は、ほぼ全期を通して坂崎幸之助さん(アルフィー)と岡部まりさんが勤められました。
(最後の期だけ、坂崎さんに代わって、ラサール石井さんが担当されたと記憶しています)
このお二人のほのぼのムードが、番組の雰囲気を決定づけていたと言っても過言でないかも
しれないですね。


   

中でも特段感心したのが坂崎さんで、サーカスの猛獣使いさながら、百戦錬磨でわがまま、
自分勝手で言うことを聞かないフォーク系のならず者シンガーたちを手なずけ、いなし、時には
なだめすかしながら、迷惑千万なはずなのにそれでも嫌な顔をほとんど見せず、あくまで
前向きで明るい司会進行ぶりには感心しました。彼がいなければ、この番組は成り立って
いなかったと言い切れるし、できたとしても、このあと数期に渡り続くような人気を博しては
いなかったのは間違いありません。

どんなゲストとでもすぐにセッションできるギターの腕前、フォークの知識も他を
超越してますしね。それを加藤和彦さんに見染められ、のちにフォーククルセダーズの
メンバーとして招集され、復活に寄与した貢献も大ですよね。

この番組当時彼は39歳だったみたいです。今でも若々しいけど、さすがに比べると
さらにお若くて、「フォーク少年」の面影を残してすらいますねえ。現在の私よりも
ずっと年下なのが不思議な感覚。


   

第一期では、かまやつひろしさんがアドバイザー的な立場で5夜連続出演されました。
今改めて見返すと、当然ではあるけれど、お亡くなりになられた方も複数いらっしゃいます。


ここまでの写真は第一夜の冒頭シーンからです。ファックス・ナンバーの東京「03」が
抜けているのが懐かしいです。第二夜以降修正されます。

掲載写真はすべてテレビ画面上を撮影したものです。初めての試みだけど、けっこう鮮明に
写せるものなんやねえ。ダビングを重ねたDVDの画質が意外にきれいなのも驚きです。
元々BSでの放映だったのがよかったのかもしれません。まだハイビジョンではなくて、当然
4:3の画角だけど、地上波だったらゴーストなどがひどくて、もっとみにくい画質だったと
思われます(もち、地上デジタル放送でなくて、アナログの時代でしたからねえ)。


   

第一夜は番組を見始めてから慌ててビデオ録画を開始したので、初っ端のところが
記録されていません。第二夜からきちんと留守番録画し始めたんでしょうね。
ボブ・ディランの歌流れるオープニングの後表示される、これがタイトルバックです。


   

第一夜を無事終え、さらにリラックスした坂崎さん。いきなり岡林信康さんの
「山谷ブルース」の替え歌から番組は始まりました。

♪ 今日の~ 仕事はこれからだ~ あとはリクエストを読むだけよ~


   

第二夜の番組内容の告知ボード。第一夜ではこれすらなく、手作り感満載というか、
行き当たりばったりで番組制作されていた様子がひしひしと伝わってきました。


パート2へつづく。







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