活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

部下は育てるな!取り替えろ!!(その1)

2009-01-02 10:34:22 | 活字の海(読了編)
著者:長野慶太 光文社 2007年9月30日初版 952円+税


お正月の、年始周りの電車の中で読み始めたこの本。

まだ全体の1/3辺りまでしか読めていないが、色々と気づきをもたらして
してくれている。

単なる戦術レベルの指南書ではなく、発想方法のレベルから意識の改革を
促してくれるため、逆にそれにインスパイアされて、戦略、戦術レベルの
アプローチを思いつき、ロストしないように電車の中で携帯のTODO
リストに書き込んだりしている(笑)。

通常は、僕的には全部読み終わって、しばらく自分の中で寝かせておいて
から、おもむろに書評を作成する。

が、本書の場合、

 ・上述のように、各章毎に独立して様々な切り口から著者の思想を展開
  しており、区々にその内容をメモっておきたいと思ったこと

 ・マイミクのSさんの読書メモのやり方に、少し啓蒙されたこと(笑)
 
などから、試行パターンとして、備忘録のようにリアルタイムな感想を
残してみたいと思っている。


<はじめに>
  通常ここで著者が述べていることは、全体を通じて主張したいことの
 梗概、あるいはその前振りとなろう。
  ということは、ここにこそ、著者の主張の大部分の萌芽が有ると思わ
 れるが、その意味で、この「はじめに」は、なかなかにインパクトがあった。

  特に心に残ったのは、上司は部下と分かり合う必要などない、という下り。
  部下に阿るような上司なら、逆に害悪だ。
  上司は、ロジカルなリーダーとして、あくまで冷静に、理詰めで職場の
 指針を示し、従わせればいい。
  ついてこない、あるいはついてこれないような部下なら、さっさと取り
 替えるべき。
  また、ロジカルに話して、逆に論破されるようなら、あなたの上司力が
 不足しているということ。部下に擦り寄るなどより、即座に自己スキルの
 向上に勤しむ必要がある。

  とかく、日本的な”和”というものを重視しがちな上司感情と、真っ向
 から対立するこの主張は、むしろ真逆過ぎて小気味よい。

  更に、この章では重要なキーワードが登場する。

  それは、「自分で選んでないノウハウは結局見につかない」というものだ。
 
  更にその下に続く主張について、少し長くなるが引用しよう。

  「人間はものを忘れる動物だ。
   人から教えられたものは忘れるようにできている。
   必要性を自分で感じたこと、または自分で興味をもって追求したことこそが
   自分の地となり肉となるのだ。

   だから、管理職のあなたは部下を育ててはいけない。
   部下が自分の自分の殻を打ち破っていくさまを、ただ見守ってやれば
   いいのだ。」


  職場は馴れ合う場所ではなく、会社への利益を生み出すための戦場という
 著者のポリシーがあるからこそ、言わしめた言葉だろう。

  そして、この言葉は、組織力を向上させるには、個々人のスキルアップの
 ベクトル合成しかないのだが、さてではそのスキルアップを何をもって
 行えばいいのか?
 ということを模索し、研修等の企画を考えていた僕にとってはかなり強力な
 カウンターパンチとなった。



う~ん。
備忘録といいながら、いつもの文体になってきてしまっている(笑)。
最終的には、これらをまとめて、ではそれらの話を自分としてはどう受け止め、
取り組んでいくのか?というところまできっかり踏み込んで、締め括りたいと
思っている。

(この稿、続く)

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