活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

大いなる序章 大阪市立科学館 特別プラネタリウム その4

2010-07-06 23:12:11 | 自然の海

     (TOP画像は、(C)JAXA,大阪市立科学館。飯山学芸員撮影)

タイトル:帰ってきた「はやぶさ」
上映場所:大阪市立科学館
上映日時:平成22年6月27日(日) 午後4時~(45分間)
解説者:飯山青海学芸員(JAXAによるはやぶさ回収部隊光学撮影班員)




■静かなる序章


場内には。
「HAYABUSA Back to the EARTH」のBGMが
静かに流れている。

購入後は、勿論のこと。

彼の帰還から2週間の間。

もう。
何度再生したか分からない、この音楽を聴くだけで。


もう、さすがに。
目頭こそ熱くはならないものの。

ゆったりとしたシートに身を沈めて、薄暮の中でこの音楽に浸りながら
彼の生涯を思い起こす僕の胸中には、彼の旅路がリフレインされてくる。



程なくして。
入場の波が落ち着いた頃を見計らって、照明が落ちる。


モニター正面には、上映中の注意事項が表示されている。



この後に

 「当館のプラネタリウムの解説は、学芸員による生放送です。
  なので、ときどちとちります。」

と表示されたときには、思わずくすりとさせられてしまった。

 ※ メモを取れていないため、表現は微妙に違うと思います。
   が、「ときどきとちります」は、正にそう表示されていました(笑)。


なお、上映中は等級の低い星もしっかりと見ることが出来るように、
非常口の表示さえも消してしまう。

そこまでして、瞬きまでも含めた自然の星空の再現性を追及して
いるのだが、その際の大敵となるのが携帯電話の画面だそうだ。

そのモニターの輝度は、周囲の人にとって相当に邪魔となるらしい。


そのために。
携帯電話も、マナーモードではなく電源OFFに。
との指示に従って、ここで撮影は終了。



そして…。

場内の非常口の説明が終わったところで、照明が全て落とされ。

いよいよ、特別プラネタリウム「帰ってきた『はやぶさ』」の
始まりである。



■「はやぶさ」までは、何マイル?

概ねのプラネタリウムの例に漏れず。
このプラネタリウムも、ご当地大阪の昼の空から始まる。

やがて日が南港に沈んでいき、今の季節の星空が現出する。

その様子を解説していただいているのが、飯山学芸員。
今回のはやぶさ帰還に伴う光学撮影班の一員として、現地で
彼の最後を看取った方である。

飯山氏の語り口は。
やや早口ながらも、明瞭に聞こえる口調であり、耳ざわりも
ソフトで心地よい。

#Mixiコミュでは、「JRの車掌さんのようだ」と形容
 されていた。
 勿論、好意を持って、である。

西の空からは、金星、火星をはじめとした一連の等級の明るい
星々達が、列を成して天頂を目指している。


その美しい情景に、心を惹かれながらも。

はやぶさ帰還レポートは何時始まるのだろう?と、心が逸る。


飯山氏の穏やかな声を聞いているうちに。
眠気がぷかりと浮かんでくる。

いかんいかんと、脳内で首を振る…。



そうこうするうちに。

「では、はやぶさが還ってきたオーストラリアの空へと移動
 しましょう。」

の言葉とともに。

天空が、するすると音もなくスライドし、オーストラリア上空
へと移り変わっていく。


この。
自分はじっとしているにも関わらず、自身が移動しているような
錯覚の感覚を。

どこかで体験したと、記憶の襞を探ってみると行き着いたのが。
ディズニーランドのホーンテッドマンションだった(笑)。


南十字星が輝く空。
僕の。
まだ見たことのない空である。

(画像提供:ぐんま天文台



この、白鳥座を為す南十字星のクロスの中には。
暗黒星雲があることも、今回初めて教えていただいた。


そして…。

いよいよ、はやぶさの帰還についての報告である。


(この稿、続く)



宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで (朝日選書 828)
武部 俊一
朝日新聞社

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