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酔いどれの誇りと踊る熊へ

山下澄人の「しんせかい」読みました

2017-02-14 14:20:26 | 日記
駅前の本屋さんに平積みされてたので。

どんなもんだ、と思いながら読み始めた。

文章に癖も無く、とても読みやすかった!(^^)!

作者が富良野塾生時代の話し。

世代もほぼ一緒。

倉本聡もほぼタイムリーでテレビドラマを観ている。

思い出したが新聞ではないけども何かの雑誌で、生徒募集の広告を見た。

大学時代かその前。

きっと濃密な人間関係だったと察するが、この小説ではさらっと描いている。

ドロドロがない。

あっさりしてると言えばそうなのかもしれないが、これは作者がこの小宇宙を俯瞰して見てるからだと思う。

一読してみて情景が浮かぶということはやっぱ文章力があるんだろうなァ…

選考委員に「かなり言われて」るけども、逆にそんなに文句あるなら選ぶなよとも感じるよね…

読んでいて感動したのは、自然描写や森や山に潜む獣たちや牧場の馬たちの描写だ。

森林から主人公を見つめる鹿の黒々した瞳。

森の中で獣の気配を感じて暴れ出す馬から振り落とされる主人公の描写。

雪原地帯に吹きすさぶ風とか。

すごくいいのだ。

富良野の自然。存在感。北海道の大きさ。

これに比べれば人間同士の出来事なんてあっさりしたものかもしれない。

でも塾生内の関係よりも地元に残してきたカノジョとの手紙のやり取りが人間臭いのだ。

こうやって人間関係の距離を手紙や夢の出来事やなにかを一つ「噛ませて」描写するとこに特徴もある。

それと所々で文章が、あの「倉本聡節」になっている。これは本人が無意識でか意識的でなのかは分からない(^_^;)

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