FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊たちへ愛を込めて

三浦哲郎「メリー・ゴー・ラウンド」の余韻

2016-02-27 19:22:32 | 日記
衝撃と刹那さの感情がメリーゴーラウンドの様に浮き沈む!

最後はどうなるのか?

この親子、父と幼い娘はどうなるのか?

刹那すぎる。

あまりにも。

でも微かだがもう親子心中はしないだろうと思った。

なぜなら、この短編の題名が「メリー・ゴー・ラウンド」に救いを見たから。

メリー・ゴー・ラウンドの木馬たちが夢の中を通じて幼子のチサを助けたからだ。

そして思いとどまった泣き震えている父親の背中に

亡き妻と同じようにそっと手を添えて目を閉じたチサ。

この描写からも思いとどまらせたという感じを受けた。

そして作者がその後父子がやっぱり心中してしまったという意図がもしあれば

木馬たちの助けが無意味になってしまうからだ。

幼い娘を間一髪で救った夢の中の木馬たちは母が形を変えたものなのかどうかは分からない。

でも意味があったのだとこれは読める!

だからもう二度と心中はないと解釈した。

しかし、とても悲しくとても切ない…でも良い物語だ。

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