日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
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◎◎◎漢検2辞典に沿って、準1以下の漢字の、気になる訓読みに対応する熟語などを調べる<熟語の読み・一字訓読(準1以下)>シリーズを始めています。準1以下といっても1級漢字を含む熟語などもあり、少しはお役に立つと思っています。◎◎◎
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●敬:小学…ケイ、うやま(う)準1…キョウ、つつし(む)
いきなりですが・・・
<音読み問題> 「親に事うるに“
愛敬”を尽くせば、光耀は百姓に加わる」 (注)出典の書下ろし文(自作なので正しい書下ろし文ではないかも)
・こんなの、簡単に読めそうだけど、意外と1級受検者の盲点や思いこみを突く、ひっかけ問題になる可能性も・・・
<漢検2>
・「愛」の大見出し項目に・・・
愛敬・愛嬌(アイキョウ):
①にこやかでかわいらしく、相手に好感を与える態度や表情。
②相手を喜ばせようとしてするちょっとしたしぐさやにこやかな振る舞い。「ほんのご―」「―を振りまく」。
古くは「アイギョウ」と読み、慈愛に満ちた仏の相の意。中世以降、清音化するにつれて「嬌」の字も当てられるようになり、現在の意をもつようになった。
とある。
・一方、「敬」の下つきとして、「
愛敬(アイケイ)・(アイキョウ)」とある。
・問題の読みは、“アイキョウ”なのか“アイギョウ”なのか“アイケイ”なのか・・・
<大字源>
愛敬:①(アイケイ)愛しうやまう。 ②(アイギョウ・アイキョウ) 国語:愛嬌の②に同じ。(「愛嬌」の②:(国語)かわいらしい。愛想がよい。愛敬(あいきょう)。 *ちなみに、「愛嬌」の①:なまめかしいものを愛する。)
*冒頭の書き下ろした問題文の原典は、この①の意味のところに、出典・「呂・孝行」として掲載されている。だから、正解は“アイケイ”か・・・
(その他参考)*「敬」:ケイ(漢音) キョウ(呉音)・・・“キョウ”音の熟語が他にもあるのかどうか調べたが、見当たらなかった・・・。
<広辞苑>
愛敬(アイケイ):①➪解説:あいぎょう ②➪解説:あいぎょう
愛敬(アイギョウ):(中世以降、アイキョウとも)
①いつくしみ敬うこと ②表情などのかわいらしいこと ③なさけがあること。思いやり。④(「愛行」の意かという)夫婦の和合。
*ここまで調べると、広辞苑では「アイキョウ・アイギョウ」にも、“いつくしみ敬うこと”という意味があり、大字源の①(アイケイ)と同様の意味があるようでもあり・・・問題文の「愛敬」は“アイケイ”でも“アイキョウ”でも“アイギョウ”でも良いような気がしてくる・・・
*しかし、漢検2の「アイキョウ(古くは“アイギョウ”)」にはこういう意味は掲載されていないので、✕になるかもしれない・・・
*それにしても、下付きで小さく「愛敬(アイケイ・アイキョウ)」と(しかも「敬」のところで)しか載せておらず、愛敬(アイケイ・アイキョウ)と両読み可のような記載の仕方というのはいかがなものなのだろうか・・・
*結論:“アイケイ”なら✕にはできない、“アイキョウ(アイギョウ)”だと✕になる恐れがある・・・というところだろうか。
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