最近増えてきたものに「家族だけの葬儀」いわゆる「家族葬」なるものがあります。
葬儀の枕経 (亡くなったすぐに読経する儀式) にうかがうと
喪主から「家族葬でお願い致します」と云われる事があります。
字の如く「家族葬」は近親者(遺族)だけで、会社交際や近所交際の
弔問をなるべくさけて、儀礼的なものではなく、
故人とじっくり別れを惜しむ葬送が目的です。
そのために、逝去や葬送日時などを積極的に回りに
通知することはありません。
又、香典や献花なども丁重にお断りする事も多く見かけます。
これが「家族葬」です。
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昔の「家族葬」は、故人と親密な近親者だけの葬儀と云うだけの
定義をなしているわけではありませんでした。
たとえば
①不治の病と云われた「結核」などで亡くした家族を、遺族は地域や端々の親族に
通知すること無く葬儀を執り行う事も「家族だけでの葬儀」と云っていました。
②自死の場合も同じでした。「和尚さん、実に残念な亡くなり方だったので家族だけで送りたい」と
家族が申し出ていました。
③なにがしかの刑罰を受けた方の葬儀も「和尚さんは一人で、戒名も入りません」と家族から
依頼された事もあると聞きます。
小さな田舎では「家族だけで行わなければならない事情」をかかえた葬儀を「近親者だけの葬儀」と云っていました。
何かしらの不自然な葬儀を「家族だけの葬儀」ととらえているようです。
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以前、通夜で喪主から「家族だけで行いますので、一番下の葬儀をお願い致します」と云われたことがあります。
一番下とは和尚さんの人数などで経費がかからない葬儀と云うことだったと思いますが、
横でそのことを聞いていたお母さんが「うちの父ちゃんは、コソコソ葬儀をださにゃいけんような父ちゃんじゃねー」と
回りに聞こえる大きな声で長男の喪主に向かって云っていました。
重ねて「今まで親戚・に不義理もしたこたーねー。香典だけでん葬儀は出来る」と・・・結局
その喪家は、ふつうの葬儀をしました。
「家族葬」の言い回しには、葬儀経費の思いもあるのでしょう。
葬儀にかかる、「葬祭場経費」・「香典返しや会食の経費」・「儀式経費」などを
少なくして、なるべく費用のかからない葬儀を「家族葬」と云っている場合も有ります。
いわゆる「葬儀社のビジネスプラン」です。
生活に困窮して充分な葬儀を出すことが出来ない遺族や
経費をかけないで済ませたいなどの遺族の考えに
「葬儀社が安価な葬儀プラント」として提供した一面もあります。
通常、菩提寺の和尚は喪家が生活困窮しているか否かは、
分かっています。
大変な生活環境の檀家さんの葬儀をいい加減に行ったり
御布施がないなら葬儀は出来ないなどとは言いません。
又、そんなことを言った和尚を聞いたことがありません。
※ネット上の「悪徳坊主」が檀家に無理難題を言う
都市伝説は聞いたことがあります。
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県外の和尚さんから聞いた話ですが、
檀家さんから「大切な父の死を家族と姉弟の6人で送りたいので「家族葬」でお願い致します」と
依頼されたそうです。
和尚さんが、通夜にお参りすると喪主があちこちに電話して葬儀の日程を伝えている光景を見て
「不思議だな」と思ったらしいのですが、通夜には数名の参拝だったので「家族葬」なのだな
と違和感も無かったそうです。
ところが、次の日の葬儀にはなんと会場満席の弔問者が葬祭場に会葬していたらしく、
和尚さんは「家族葬では無いのでは」とそのとき感じたそうです。
葬儀が終わり出棺の挨拶で喪主が「本日は家族葬で執り行いましたので、香典返しやお斎はご無礼させて下さい」と
弔問者に挨拶して火葬場に向かったそうです。
式場満席の弔問者から故人にお供えされた香典はどうなったのでしょうか?
うがった見方をすれば「香典いただき行事」のようです。
わざわざ遠方から時間を割いて参列した方には、なにがしかのお礼は当然のような気がします。
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父の友人は「家族葬」で葬儀を行ったらしいのですが、
喪主から「喪中はがき」が届きました。
亡くなった事も弔問にもお参りしていませんでしたので、
少しばかりですが香典を郵便局に行き書留で送りました。
そこで、こんなものを見つけました。
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日本郵便の広告文章は
線香たより 「翠麗」
昨今、近親者のみで故人をお送りする家族葬が増え、喪中はがきで初めてご逝去を知る機会が多くなっています。
そういった時に、「時間が経ってしまったけれど、何かお悔みの心を伝えたい」という気持ちをさりげなく
贈っていただける商品です。
今年は香典袋も入れられるサイズにリニューアルしました。
日本郵便株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 橋 亨)は、
2014 年10 月14 日(火)から、全国の郵便局(一部郵便局は除く)で、
現在販売中の『お線香たより「翠麗」』の新しい商品を販売します。
お線香たより「翠麗」は、昨今、近親者のみで故人をお見送りする家族葬が増え、喪中はがきなど
で初めてご逝去を知る機会が多くなっているなかで、
「時間が経ってしまったけれど、何かお悔やみの心を伝えたい」という
気遣いの心をさりげなく贈っていただける商品として、
2013 年10 月から販売したところ、
ご利用いただいたお客さまをはじめ多くのお客さまから、
「御霊前袋や御佛前袋を一緒に添えて贈りたい」という声が寄せられました。
そこで、今回、御霊前袋や御佛前袋を添えてお送りすることもできるよう、
これまで販売していた商品の外装を約50mm 長くしたサイズをご用意いたします。
以上です。
なんか不思議な感じがします。
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私は、「家族葬」とあえて云わずに、亡くなった通知も喪中はがきも一般葬儀のようになさると
いいのではとないかと思います。
葬儀費用をかけないような葬儀を希望の場合は、業者や寺院にその旨を話せば、
経費は抑えられると思います。
※ 中には、家族葬と密葬(本葬の前に行う家族主体の葬儀)を混同されている方も多いのではないでしょうか。
葬儀の枕経 (亡くなったすぐに読経する儀式) にうかがうと
喪主から「家族葬でお願い致します」と云われる事があります。
字の如く「家族葬」は近親者(遺族)だけで、会社交際や近所交際の
弔問をなるべくさけて、儀礼的なものではなく、
故人とじっくり別れを惜しむ葬送が目的です。
そのために、逝去や葬送日時などを積極的に回りに
通知することはありません。
又、香典や献花なども丁重にお断りする事も多く見かけます。
これが「家族葬」です。
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昔の「家族葬」は、故人と親密な近親者だけの葬儀と云うだけの
定義をなしているわけではありませんでした。
たとえば
①不治の病と云われた「結核」などで亡くした家族を、遺族は地域や端々の親族に
通知すること無く葬儀を執り行う事も「家族だけでの葬儀」と云っていました。
②自死の場合も同じでした。「和尚さん、実に残念な亡くなり方だったので家族だけで送りたい」と
家族が申し出ていました。
③なにがしかの刑罰を受けた方の葬儀も「和尚さんは一人で、戒名も入りません」と家族から
依頼された事もあると聞きます。
小さな田舎では「家族だけで行わなければならない事情」をかかえた葬儀を「近親者だけの葬儀」と云っていました。
何かしらの不自然な葬儀を「家族だけの葬儀」ととらえているようです。
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以前、通夜で喪主から「家族だけで行いますので、一番下の葬儀をお願い致します」と云われたことがあります。
一番下とは和尚さんの人数などで経費がかからない葬儀と云うことだったと思いますが、
横でそのことを聞いていたお母さんが「うちの父ちゃんは、コソコソ葬儀をださにゃいけんような父ちゃんじゃねー」と
回りに聞こえる大きな声で長男の喪主に向かって云っていました。
重ねて「今まで親戚・に不義理もしたこたーねー。香典だけでん葬儀は出来る」と・・・結局
その喪家は、ふつうの葬儀をしました。
「家族葬」の言い回しには、葬儀経費の思いもあるのでしょう。
葬儀にかかる、「葬祭場経費」・「香典返しや会食の経費」・「儀式経費」などを
少なくして、なるべく費用のかからない葬儀を「家族葬」と云っている場合も有ります。
いわゆる「葬儀社のビジネスプラン」です。
生活に困窮して充分な葬儀を出すことが出来ない遺族や
経費をかけないで済ませたいなどの遺族の考えに
「葬儀社が安価な葬儀プラント」として提供した一面もあります。
通常、菩提寺の和尚は喪家が生活困窮しているか否かは、
分かっています。
大変な生活環境の檀家さんの葬儀をいい加減に行ったり
御布施がないなら葬儀は出来ないなどとは言いません。
又、そんなことを言った和尚を聞いたことがありません。
※ネット上の「悪徳坊主」が檀家に無理難題を言う
都市伝説は聞いたことがあります。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
県外の和尚さんから聞いた話ですが、
檀家さんから「大切な父の死を家族と姉弟の6人で送りたいので「家族葬」でお願い致します」と
依頼されたそうです。
和尚さんが、通夜にお参りすると喪主があちこちに電話して葬儀の日程を伝えている光景を見て
「不思議だな」と思ったらしいのですが、通夜には数名の参拝だったので「家族葬」なのだな
と違和感も無かったそうです。
ところが、次の日の葬儀にはなんと会場満席の弔問者が葬祭場に会葬していたらしく、
和尚さんは「家族葬では無いのでは」とそのとき感じたそうです。
葬儀が終わり出棺の挨拶で喪主が「本日は家族葬で執り行いましたので、香典返しやお斎はご無礼させて下さい」と
弔問者に挨拶して火葬場に向かったそうです。
式場満席の弔問者から故人にお供えされた香典はどうなったのでしょうか?
うがった見方をすれば「香典いただき行事」のようです。
わざわざ遠方から時間を割いて参列した方には、なにがしかのお礼は当然のような気がします。
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父の友人は「家族葬」で葬儀を行ったらしいのですが、
喪主から「喪中はがき」が届きました。
亡くなった事も弔問にもお参りしていませんでしたので、
少しばかりですが香典を郵便局に行き書留で送りました。
そこで、こんなものを見つけました。
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日本郵便の広告文章は
線香たより 「翠麗」
昨今、近親者のみで故人をお送りする家族葬が増え、喪中はがきで初めてご逝去を知る機会が多くなっています。
そういった時に、「時間が経ってしまったけれど、何かお悔みの心を伝えたい」という気持ちをさりげなく
贈っていただける商品です。
今年は香典袋も入れられるサイズにリニューアルしました。
日本郵便株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 橋 亨)は、
2014 年10 月14 日(火)から、全国の郵便局(一部郵便局は除く)で、
現在販売中の『お線香たより「翠麗」』の新しい商品を販売します。
お線香たより「翠麗」は、昨今、近親者のみで故人をお見送りする家族葬が増え、喪中はがきなど
で初めてご逝去を知る機会が多くなっているなかで、
「時間が経ってしまったけれど、何かお悔やみの心を伝えたい」という
気遣いの心をさりげなく贈っていただける商品として、
2013 年10 月から販売したところ、
ご利用いただいたお客さまをはじめ多くのお客さまから、
「御霊前袋や御佛前袋を一緒に添えて贈りたい」という声が寄せられました。
そこで、今回、御霊前袋や御佛前袋を添えてお送りすることもできるよう、
これまで販売していた商品の外装を約50mm 長くしたサイズをご用意いたします。
以上です。
なんか不思議な感じがします。
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私は、「家族葬」とあえて云わずに、亡くなった通知も喪中はがきも一般葬儀のようになさると
いいのではとないかと思います。
葬儀費用をかけないような葬儀を希望の場合は、業者や寺院にその旨を話せば、
経費は抑えられると思います。
※ 中には、家族葬と密葬(本葬の前に行う家族主体の葬儀)を混同されている方も多いのではないでしょうか。
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