正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

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(HP作成は正定寺閑栖:小原壽山)
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平成27年大般若会

2015年01月20日 | 日記
平成27年1月20日(火)午前11:00から恒例の大般若会が行われました。
総勢13名の和尚さんが出頭して行われ、本堂の200名の参拝者は大般若転読の「般若の風」を
受けました。
 
大般若法要後には、定例檀信徒総会が行われ「総代改選・米寿と新成人のお祝い披露」が行われました。











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正定寺の大般若経は・・・

2015年01月17日 | 日記
大般若経を転読する法要が1月20日午前11:00から行われます。

正定寺に現存する最古の大般若経は、嘉永元年(1848)に正定寺第17代雄峯和尚の代に
揃えられました。

発起人は伊豫國の元亮という方です。

この大般若経を求めるには多額の浄財を必要としますので、檀信徒に寄付をお願いして、
それぞれの巻末に寄付者の氏名を記しています。

写真は赤木(長野)・仁田原(椛ケ原・岸ノ上)の寄付者名




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現在の大般若経は第23世晋山式における特別寄付者や檀信徒寄付金の余剰を元に
昭和58年の第1回総代会(当時会長 小野農一さん)で新調された「高麗版」の大般若経を使用しています。



新調した大般若経典は数百万の高価なものなので、檀信徒の皆さんから江戸時代と同じように1巻ずつ
寄進を賜り購入費の一部にさせて頂きました。
寄進者一覧はこちらから

正定寺寺報62号の表紙でピースポーズで写真におさまっている今年93歳になる
久保田弘さんが昭和59年に新調した大般若経典で佐伯市南郡の禅宗寺院から
全ての和尚さんにおいで頂き法要を営みました。

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参拝者も昭和58年までは老人クラブの方々が総勢20名ほど毎年お参りして頂いていましたが、
新調した昭和59年からは徐々に参拝者は増えて、現在では200名ほどが参拝する年中行事に
なりました。

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大般若の準備が始まった

2015年01月16日 | 日記
新春最初の行事が大般若会(だいはんにゃえ)です。
今日はその行事を知らせる旗が参道(車道)に立ちました。



大般若に祈祷されて配られる祈祷札を大般若札と言います。

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お札の説明・・・・・・

孫悟空をお伴に連れ、遙か天竺(インド)に経典を求めて旅をする、あの有名な「西遊記」は、
三蔵法師の徳を讃えた物語です。

三蔵法師は、正しくは〈玄奘三蔵法師〉 と云う中国の実在の人物です。

三蔵法師により伝えられた沢山の経典の中に、有名な《般若心経》の基になった 「大般若波羅蜜多経」
六百巻があります。

法師が長い年月を費やして翻訳されたこの経典は、中国を初め日本でも、古くから 除災招福の功徳があるとされています。

佐伯藩主・毛利伊勢守から現在地を賜り正定寺が再建された、元禄八年(一六九五)に
第五世活門和尚が新春一月十六日に法要を行った古記録が残っています。

現在は、一月二十日の大寒に厄除け法要として三百年の間行われ続けています。

お札は、六十億四千万字にのぼる「大般若波羅蜜多経六百巻」の祈祷札です。

玄関など人の出入りする場所にお祀り(貼る)して、お札の下を行き来して大魔を払うように致します。

外に向かって貼れば悪事が家内に入らない。内に向かって貼れば、好事は家外へ出て行かないとされます。



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この祈祷法要では厄年払いも行われます。

厄年払いは昔から行われている風習で
神社仏閣によってさまざまな厄年が示されています。

ちなみに正定寺では、
平成27年2月4日の立春から平成28年2月3日の節分の間に満年齢で
〈男子〉
満41才(昭和49年生)
満24才(平成3年生)
〈女子〉
満32才(昭和58年生)
満36才(昭和54年生)
〈男女共〉
満60才(昭和30年生)
満12才(平成15年生)

になる方は厄年(本厄)としています。

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よく電話の申込で「早生まれの場合はどうなるのですか」と尋ねられます。

たとえば昭和30年1月生まれは未年で還暦です。
還暦は厄年になります。

でも立春を起点に一年を考えますので、この場合の厄年は去年になり、
今年は後厄になります。

これは正定寺での厄年年齢の場合です。

他の神社・寺院では新暦の元日を起点に一年と見る
場合も有ります。
又、旧暦の1月1日を起点と考える所もあります。

細かい事を言わずになさっている所もあります。

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さてさて、大寒1月20日の大般若にお参りして、般若の風(智慧の風)にあたってみませんか?
厄年払いは昔に習って節分から立春としているのに、大般若は新暦で行っています。
少し矛盾しているように見えますが、本質の大般若経典は昔のままです。









今日から法務が始まった

2015年01月04日 | 日記
あっという間の正月三ケ日が過ぎて4日を迎えました。

大晦日に台所で転んだ女房の打撲も
すっかり治って今日から日常の生活が始動しました。

法事も今日から始まりました。



お寺全体の飾り付けは、お正月バージョンで、本堂には五色幕が
玄関と山門には定紋入り幕が1月20日の大般若まで飾っています。

玄関正面の飾り付けは、7日まで飾られて11日にはお餅が下ろされます。

玄関正面の「寶林精舎」の扁額は直川で生まれた森神紫陽さんの書です。
こうして、郷土の方が菩提寺に作品を残してくれることは、とてもうれしいですね。

詳しい森神紫陽さんの情報はこちらから

模写やコピー品の偽物は寺の品格が疑われる

2015年01月03日 | 日記
正月の床の間はいつもと違う、
お正月にふさわしい掛け軸に掛け替えます。

どのお寺も古くから伝わる、正月飾りの掛け軸を出して
本堂や床の間に飾ります。

掛け軸は文字で書かれた禅語だったり、水墨や彩色の画であったりします。
さすがに模写・トレスやコピーなどの偽物はありません。

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落款や署名までも模写すると悪意の偽物になります。

偽物を本物のように扱ったり、特別な物として
扱う商店や宗教団体がありますが、いかにもうさんくさいものです。

たとえ知名度のない方の書でも、無名の画家でも本人の真筆ならば
どこに掛けても恥とは考えませんが、偽物だと主人の品格を疑われます。

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この画は田能村竹田作の若水を汲む画です。

元旦の朝に神仏に供える最初の水を井戸からくみ取る画です。

実に正月にピッタリの画題の掛け軸です。
昔からこの掛け軸を正定寺は正月になると上間の床の間に掛けていました。


20年ほど前に、この田能村竹田の掛け軸の
真贋を知りたくて私は勝手に鑑定人に持って行ったことがあります。

まだ、草刈樵谷さんがお元気でしたので見てもらうと
「画題と同じ物がありますよ。これは偽物です。」と
一蹴されて恥ずかしい思いをしたことがあります。

模写と分かった日から二度と「若水を汲む画」をかけることはなくなりました。

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田舎の寺に田能村竹田の掛け軸があることがステータスと考えてのかも知れません。
社会的に高い地位は、偽物を飾って得られるものではないですね。

この事がきっかけで、美術品は本物に触れるように心がけるようになりました。
そのことが偽物を見抜く力にもなります。

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法要には卒塔婆というものをお墓に供えます。
この卒塔婆の字をめぐって檀家さんの中で「誰が書いているのか」が話題に
なっていると聞いた事があります。

正定寺の奥さんはお習字の先生なので、あの塔婆は奥さんが書いているに違いない
・・・
と言うものです。

全ての卒塔婆は私が書いているのですが、奥さんが書いたものだと勝手に定義付けした方々がいたようです。
(私の字でも上手に見えたのでしょう・・・!それはそれでプチ自慢)


檀家さんの中には書家さんがいます。
そんな方が見れば、私の字か女房の字かは一目見れば分かります。
女房は基本がちゃんと出来ています。
いわゆる本物の字です。

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私の字を見て女房の字だと言う檀家さんに一番憤慨したのは女房でした。
玄人の女房の字と素人の私の字さえ見極められない檀家さんがいるのが、
女房にとってはとても残念な様子でした。


塔婆の字を女房が書いていると思っている檀家さんは、
偽物と本物の区別が付かない方なので、偽物にだまされないように気を付けて下さい。

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きれいに見えるものでも偽物があります。
とても偉い宗教家に見えても偽宗教者がいます。

先ずは本物に触れることです。
たくさんの本物を見れば偽物がすぐに分かります。
偽物ばかり見ていると、偽物の人しか友達になれません。