ソーラーコンプレックス社のニュースレター2021年夏号の日本語翻訳版を掲載します。
同社は、2000年に南ドイツのボーデン湖地域で、市民出資により設立された再エネ専門のエネルギー会社です。
今号からは、この一年が同社の歴史の中で最高の業績となったこと、そして絶好調の太陽光事業の様子が伝わってきます。
Bilder : www.solarcomplex.de
原文:http://48787.seu1.cleverreach.com/m/7755702/
Bilder : www.solarcomplex.de
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こんにちは
気候保全に関しては、ゆっくりと、しかし着実に、風向きが変わりつつあります。その際に法廷による判決が重要な、道しるべとなる役割を担っています。
ドイツの連邦憲法裁判所が、2019年の気候保全法は若者の基本的人権と両立しないため改善されなければならない、という判決を下したことは注目を集めました。
この法律では2030年までの削減対策しか予定されていないため、気候温暖化の危険がその後の時代、すなわち若い世代に不利になる形で引き延ばされている、と裁判官はしています。
その時点で2度以下に温暖化を抑えるためにはより劇的な対策が必要となり、それはその時代に生きる人々の自由権を侵害するものである、と。
オランダにおけるシェル社への判決もゲームチェンジャーになりえます。初めて巨大コンツェルンに対して、パリ協定の目標を遵守し、排出量を2030年までに45%削減することが義務付けられました。
この判決は象徴的な性格を持ち、企業も人権を尊重し、そのために気候を保全しなければならないということを示しています。
この二つの判決からは、生きる価値のある未来が、基本的人権として認められるようになってきていることが見えてきます。
感謝とソーラーコンプレックスなご挨拶と共に
フロリアン・アルムブルスター、ベネ・ミュラー、エバーハルト・バンホルツァー
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2020年はソーラーコンプレックスの社史上で最高業績を達成
2020年のバランスシートが無限定適性とされたため、下記をご報告します:
バランスシートの総額は大きく成長し、6780万ユーロから7080万ユーロになりました。最も大きな項目は固定資産で、5520万ユーロから5990万ユーロに増えています。売り上げは1450万ユーロから1850万ユーロに上がり、税・利子・減価償却(EBITDA)を差し引いた後の利益は31万ユーロから62.3万ユーロに向上しました。
2020年はこれまでの20年の社史の中で最高業績の年となりました。
経営陣は前年度と同様に資本金への4%の配当を提案する予定ですので、株主には喜んでいただけます。この良好な成果には様々な要素が寄与しました。
ただ売り上げと成果にとって決定的であったのは、太陽光設備の需要が大幅に伸びた事です。ソーラーコンプレックスはゼネコンとして、主に手工業会社向けに太陽光設備を設置してきました。ソーラー電力のコスト低下は、エネルギー市場を根本からがらりと改革しています。
今年度もソーラーコンプレックスでは、前年度と同程度の安定した売り上げと成果を見込んでいます。
初の20代設備
ソーラーコンプレックス社が建設した最初の太陽光設備は2001年5月に稼働した、シンゲン市にあるフリードリッヒ・ヴェーラー・ギムナジウムの18kW設備です。
この設備は稼働20年を迎え、2022年末には買取が終了します。稼働20年後に再生可能エネルギー法による買取期間から脱する設備は、業界では「20代設備」と呼ばれています。
私たちの初の「20代」は技術的にまだ大変良好な状態で、20年前とほぼ変わらない発電量があります。ですので運転を継続するために、私たちはシンゲン市と電力供給契約を交わしました。
今後は太陽光からの電力は学校の中で直接消費され、非常にお得な条件でシンゲン市に販売されます。
シンゲン市の市長ベルンド・ホイザーとソーラーコンプレックス社の取締ベネ・ミュラーが、ギムナジウムの屋根の上で電力供給契約に署名。
www.solaroffensive.info
ソーラー増設戦略は全速力で
自社の屋根からのソーラー電力が欲しい、という手工業会社からの需要は高止まりしています。私たちは今年の屋根置き設備の目標を7メガワットから10メガワットに引き上げました。7メガワット以上の受注量が既にあるためです。
ソーラーパーク
2021年の第一四半期には、ガイジンゲン町近くの高速道路沿いに750kWのソーラーパークを作りましたが、このタイプのものはこれが最後になるでしょう。
将来的なソーラーパークは、買取価格が低下しているため、より規模の大きなものとなる上、再生可能エネルギー法の枠内ではもう売電しません。複数の3メガワット以上のソーラーパークが事前計画の段階にあります。
ソーラー電力ダイレクト
私たちは新しいビジネスモデルをスタートしました。ソーラー電力ダイレクトです。その際、(建物所有者ではなく)ソーラーコンプレックス社が他者の屋根上の太陽光発電に投資し、ソーラー電力を建物内に直接に供給します。ダイレクトというわけです!
もちろん系統から購入する電力よりも大幅に魅力的な条件で。投資したくない方、できない方(例えば予算が厳しい自治体など)といった、すべての方に興味深いサービスです。
シュルッフセー村の熱供給網
弊社にとって最大規模となるシュルッフセー村の熱供給網は竣工しました。完工式がまだですが、コロナ規制が許容次第、ご招待します。
ホイゼルン村の熱供給網
ホイゼルン村(シュルッフセーの隣の自治体)でも、夏は太陽熱温水器で、冬は木質バイオマスという、同じコンセプトの熱供給網を建設します。
プロジェクトのためのBプランが役場で策定中です。暖房センターと太陽熱温水器のフィールドに必要な土地は確保しました。このようなチャンスは二度とないため、今、ガラスファイバーの埋設も一緒に行うことが計画されています。
ユングナウ村の熱供給網
これまでに150件以上の接続契約を結ぶことができました。素晴らしい成果です。熱供給網と一緒にガラスファイバーが埋設され、電線を地中下する予定であることに加えて、一部では水道管の改修も同時に行うため、調整に手間がかかっています。そのため建設開始は2022年に引き延ばしとなりました。コンセプトはシュルッフセー村と同じです。夏は大面積の太陽熱温水器、冬はチップボイラーです。
設計委託
弊社では下記の依頼主による設計委託に感謝し、協働できる事を嬉しく思っています。
・ドルンハーン市:既存の熱供給網の拡張計画
・シグマリンゲン市:グラフ・シュタウフェンベルク兵舎の用途転換用地における太陽熱温水器の設計
・ボーデン湖水道供給目的連合:再生可能エネルギーによる熱供給設備の計画