すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

「モンサントの不自然な食べもの」上映会とシンポジウム開催

2012-08-25 23:18:57 | Weblog
前回、新横浜オルタで開催された上映会に続いてセンター北の歴史博物館で「モンサントの不自然な食べもの」を上映。言わずと知れたレイチェル・カーソン賞受賞のマリー・モニク・ロバン監督の話題作だ。9月からは劇場で一般公開されるが、それに先立って、反TPP・食の安全に取り組むグループということでDVDを貸していただいた。
食の安全を脅かす遺伝子組み換え農産物特に、日本にも直接の影響がある大豆の、農薬ラウンドアップ耐性(ラウンドアップレディ)を持たせた大豆の危険性に警鐘を鳴らしている。アメリカへ調査に行ったとき、アメリカでは大豆の9割がすでに遺伝子組み換え種子なのに、小麦には遺伝子組み換えが行われていないことを質問したら、専門家に「そんなことはあたりまえじゃないか。大豆は家畜が食べるからいいが、小麦はパンなどで人間が直接口にするので遺伝子組み換えなど危なくて使えない」と鼻であしらわれてしまった。しかし、我々は納豆、豆腐、味噌などさらにそのまま枝豆として食べるわけだから、遺伝子組み換え大豆を見逃すわけにはいかない。おそらく皆さんもスーパーで買うときは必ず裏返してみて、遺伝子組み換えされていないとか、北海道産で安全です...という表示を見て選んでいると思う。こうした消費者の安全を守る当たり前の表示が、アメリカ産品の販売を低迷させている非関税障壁だ...と、TPPでは禁止されることになっている。冗談じゃないよ!TPPはまさに「まさか!そんな馬鹿な!」と言いたくなるような無理筋要求の宝庫で、食の安全だけでなく、知的財産や保険・医療分野でも日本の基本的な安全制度が脅威にさらされることになる。
実はこの映画は議員会館でも二度にわたって上映され、小生は実の5回目なのだが、それでも見るたびに以前には気付かなかったTPPと食の安全の問題点を発見して愕然とする。会場はすでに予約だけでいっぱいになっていて、当日お見えのみなさんには整理券を発行したり、ぎっしりの会場で見えにくい席だったりして、ご迷惑をおかけした。次回の反省材料としよう。
上映後に食の安全とTPP問題のシンポジウムを行った。「サルでもわかるTPP]の著者でもある安田美絵さん、それにJA全中、生協のパルシステムからパネリストとして協力していただきました。専門的なコメントも参考になりました。また、往々にして、映画上映のあとのシンポジウムというと、聴衆の半分ぐらいが帰ってしまって、がらんとした会場でがっかりすることもあるが、今回はフロアとの質疑でも最後まで多くのみなさんが残られ感動しましたね。
実はこの上映も、TPPなんてまだ知られていない...とか、硬すぎる...とか、企画段階ではかなり悲観的な意見があったのですが、どうしてどうして、ほんとうに多くの市民がチラシやフェイスブックなど新旧メディアを経て、これほど多くの熱い聴衆として参加していただきました。官邸前の市民デモと同じように、ここでも新しい民主主義政治の息吹が感じられましたね。スタッフのみなさん、パネリストのみなさん、そして何より猛暑の中を長時間参加いただいたすべてのみなさんに「アリガトウ!!!」