会津八一&団塊のつぶやき

会津八一の歌の解説と団塊のつぶやき!

会津八一 1335

2018-04-01 19:22:04 | Weblog
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海ゆかば2 2016・6・2(木)

 恩師・故植田重雄先生は自らの出征前を描いた「最後の奈良見学旅行」で「海ゆかば」などの軍歌を歌う学生の姿を書き、会津八一の歌を紹介している。

 最後の奈良見学旅行6
  
 聖林寺を出たあと、桜井から近鉄に乗り、室生寺口に至り、大野磨崖仏をわきに見ながら、室生寺渓谷の山道を遠足でもするように一行は歩いていった。谷合の夕暮れは早い。やがて室生寺にたどりつく頃は、激しい川水がひびくのみである。
 室生寺の沿革について道人は講話した。それは空海ではなく、興福寺の賢憬(けんきょう)と修円によるものではないかということであった。夜更けて、たれやらが村にいって買ってきた酒を、渓川のあたりで、會津先生をお呼びして別離の宴にしようといい出した。
 「海ゆかば水漬くかばね、山ゆかば草むすかばね・・・・・・」の歌がどこからともなくひびき、校歌や軍歌もつぎつぎに歌った。無理をして酒を飲み、川風に吹かれたのがいけなかった。道人は再び風邪をひいたらしい。

 この時、八一が詠んだ歌が山光集・霜葉の第2、3首である。

  やまがは は しらなみ たてり あす の ごと   
         いで たつ こら が うた の とよみ に  解説
  うみ ゆかば みづく かばね と やまがは の   
          いはほ に たちて うたふ こら は も  解説

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