若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

サマーカンファレンス

2004年07月24日 | 青年会議所の十四代目
 
さて酒造組合の報告会の後、僕は横浜に移動してきました。青年会議所の夏の会議「サマーカンファレンス」に出席するためです。

今年もとても勉強になりました。現在、福岡県中小企業家同友会で僕がリーダーとして進めている「経営指針推進プロジェクト」で取り組んでいるのが「日本経営品質賞」の同友会バージョンの作成。今日のサマーカンファレンスではその日本経営品質賞を受賞した「ネッツトヨタ南国」の横田社長の講演を聴くことができました。

トヨタの販売会社だから扱い商品は独自的なものとはいえない、そんな中小企業が卓越した業績を生み出す仕組みつくりをご披露されましたが、勇気をもらいました!僕たちがやろうとしていることはやはり間違っていない!もっと力強く真剣に進めよう!そう思った一日でした。

画像は夜の中華街で同じ浮羽JCの大場君と酔っ払っているの図なり

日本酒造組合 中央会

2004年07月24日 | お酒の学校の十四代目
 
我々福岡県酒造組合が主催する「お酒の学校」が日本全国で噂になっているらしい…、とは聞いていたのですが。なんと日本酒造組合中央会から「お酒の学校」についての報告を全国の会員にしてくれとの依頼が!われ等が校長先生(情報宣伝委員長)の大賀さんが報告を、国の寿の目野クンと僕が応援部隊で上京したのでした。

画像は発表をしている大賀さんですが、よく見えませんね(笑)。軽妙な語り口で周囲を笑わせながら素晴らしい報告をされていました。心配していた*#$%!発言もなく、ほっと胸をなでおろしたのでした。

えべっさまに参ってくださ~い

2004年07月20日 | 近ごろの十四代目
毎年、7月20日にここ田主丸の地では「恵比寿祭り」があります。小学生の子供たちが大声で「えべっさまに参ってくださ~い!」と道行く人に声をかけています。田主丸独自のものだと思いますが、とても素晴らしい風習です。詳しくはこのページを見てくださいね。

この子供たちの楽しそうな顔!
それにしても暑いだろうなぁ…。

百日紅(さるすべり)

2004年07月19日 | 近ごろの十四代目

蔵の入り口にある百日紅が満開です。夾竹桃(きょうちくとう)と共に夏を代表する花ですね。百日の間、紅色の花を咲かせる、と言われていますが、実際は一度咲いた枝先から再度芽が出てきて花をつけるため、咲き続けているように見えるのです。

先月までは「ナツツバキ」が咲いていました。こちらは白くて可憐な花です。

さて、その名も「百日紅」という題名の本があります。杉浦日向子さんの漫画ですが、これまた傑作ですよ。浮世絵師・葛飾北斎と、娘で彼女も優れた浮世絵師だったお栄、北斎門下の弟子で居候している池田善次郎が主人公の江戸絵巻です。

青年は荒野をめざす

2004年07月16日 | 読んでる十四代目
 
沢木耕太郎の「深夜特急」といえばノンフィクション旅行記の傑作として名高い作品。86年に「深夜特急第一便・黄金宮殿」が刊行された時、僕は東京で学生してました。

それから6年後、92年に2ヶ月に渡る欧州バックパッキングに旅立つことになるのですが、そのきっかけの一つの本です。…ですが、それ以前より僕は「旅」が大好きでした。

小学1年生の時に田主丸から久留米まで(約20キロ)を自転車コギコギ行ったのが最初の旅かな。中学生の時にはやはり自転車で長崎市内から田主丸まで(120キロ)をツーリング。高校の時に親に黙って買った原チャリ(名車スズキ・マメタン)で九州内をツーリング。大学生になってからはバイク(愛車はカワサキGPZ)で日本全国を走り回りました。

92年に欧州に渡ろうとした時は、シベリア鉄道で行こうと計画していました。それは五木寛之の「青年は荒野をめざす」を読んでいたせいだと思います。

恵まれた家庭に育ったジュンはトランペッターを目指している。しかしあるライブハウスで「テクは申し分ないがお前の音にはソウルがない」と指摘されたジュン。音楽とは、SEXとは、人間とは?シベリア鉄道で北欧を目指す放浪の旅を通してジュンは自分自身を探し始める。旅することで少年は青年への階段を上っていく。そんなグローイングアップ・ストーリーです。ジュンの葛藤は僕の葛藤だったな。

若竹屋と作家たち

2004年07月13日 | 読んでる十四代目
深夜特急〈1〉香港・マカオ

新潮社

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田辺聖子さんといえば、昔、若竹屋に来られた事があるんですよ。その時の思い出を文章にして頂いたことがあります。「元禄の酒」という題です。

若竹屋にご縁のある作家の方は結構いらっしゃるのですが、鬼籍に入られている方も多くいます。いま若竹屋の母屋を開放している食事処「和くら野」においで下さると、フスマの落書きが飾ってあります。そこには火野葦平さんの落書きがあります。田主丸を愛し、河童を愛した火野さんがお仲間とこの座敷で酒を呑みながら夜なべ談義をした名残です。

火野葦平・劉寒吉・岩下俊作らとともに「九州文学」を支えた原田種夫も若竹屋について寄稿しています。

沢木耕太郎氏に依頼をされてお中元を贈ったことがありました(関わりがあると言うにはちょっと強引ですが)。

沢木耕太郎の代表作の一つといえば「深夜特急」ですよね。この本を読んだ多くの若者が貧乏旅行に旅立ったことでしょう。僕もその一人でした。

ジョゼと虎と魚たち

2004年07月13日 | 読んでる十四代目
ジョゼと虎と魚たち(通常版)

角川エンタテインメント

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小説を読んで映画は観たくない、と思っているのに「アレをどう映像化するんだろ」とつい観てしまう。それでやっぱり落胆して「カネ返せ~」と何度思ったことか…。

しかし!中にはあります!「いや、これは映画も凄い!」と思うのが。その一つが「ジョゼと虎と魚たち」。田辺聖子の原作です。田辺作品は独特の色気があって好きなのですが、この「ジョゼ虎」も田辺エロティシズムを充分に楽しめるものです(友人には「田辺にエロ?そんな感じ方オカシイ!」と言われたこともありますが)。本は短編集で他の作品もすごく面白い。映画は妻夫木クンと池脇千鶴が主演。

学生・恒夫と足の不自由な女の子・ジョゼが互いに惹かれあっていく過程や、ジョゼのシニカルなのに純情でヤラシイところや、喧嘩なのに可笑しなやりとり、など小説で描かれている雰囲気はそのまま映像になっている。新宿ミラノ座で観たあとに映画を勧めてくれた友人に興奮してすぐ電話しちゃいました。

爽やかで可笑しくてせつない上質のラブストーリーです。これは小説でも映画でも満足できます(DVDは8月6日の発売)

ジョゼと虎と魚たち 公式サイト

若手蔵元たちのパネルディスカッション

2004年07月12日 | 近ごろの十四代目
今日は長崎で「日本酒造組合北部九州支部経営幹部研修会」という会合にパネラーとして出席。福岡・佐賀・長崎各県の若手蔵元がパネルディスカッションを開いた。

コーディネーターは「いそのさわ」の高木社長。各県から2名づつパネリストが選ばれ討議したけれど、うん、日本酒の未来は明るいですぞ!規模も市場もそれぞれに違う蔵元だけれども、酒を愛し、仕事に誇りを持ち、将来に展望持つ方ばかり。

これからの時代、僕たち若手が業界を引っ張って新しい酒の世界を切り拓いていくんだ。そんな気概に満ちた討論をすることが出来ました。

壬生義士伝

2004年07月12日 | 読んでる十四代目
壬生義士伝〈上〉

文芸春秋

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浅田次郎なら「壬生義士伝」もお勧めです。98年の作品です。今年は新撰組がブームみたいだけど、大河ドラマを見る暇はなく「ふ~んそうなの?」でした。映画はお勧めできません(良かったという人もいます)。というか、僕は小説を読んだ後に観た映画で楽しめたものがほとんどないんです。

近藤、土方、沖田、といった主要人物に焦点を当てた作品は多くあるけど、吉村貫一郎という隊士はこの作品が出るまではほとんど知られていなかったでしょうね。

幕末という時代に、遠く京を離れた家族を想いせっせと送金する主人公の姿は「最後の侍」を自認する新撰組隊士たちに「守銭奴」と蔑まれる。笑われ、軽んじられながらも彼が貫こうとした「義」とは一体何だったのか。人間の生き方として考えさせられます。

英雄でも傑物でもない主人公に時代と漢と生き方を語らせる。さまざまな語り部によって浮き上がる吉村の心情。やっぱり浅田次郎、泣かせられます。参りました。

経営方針発表会

2004年07月09日 | 近ごろの十四代目

若竹屋酒造場の平成16年度306期の経営方針発表会が行われました。午前中は社内の環境整備、午後からワークショップ、15時から発表会、17時から懇親会、その後の2次会まで、皆さん本当にお疲れ様でした!

例年にも増して各部門長の気合の入った部門方針発表に思わず胸が熱くなりました。たいした給与も出せず、いつも無理難題ばかり言う未熟な経営者ですが、若竹屋の職員の皆さんが支えてくれています。本当にありがとう。

懇親会では伝兵衛蔵元に感謝を込めた名入の酒を贈ってくれました。親父のあんな泣き顔をそうそう見られるものじゃありません。僕も思わずもらい泣きしました。

厳しい経営環境ですが、若竹屋の未来は明るいよ!今年度も精一杯やろうね!

画像は2次会でカラオケしているところ。小夜さんのはじけ方が可笑しかった~。

骨髄バンク支援事業 sujibon編(5)

2004年07月07日 | 骨髄バンク支援
 
朝礼で若竹屋の就業規則の変更についての了解をスタッフに求めました。「骨髄ドナー特別休暇制度」についての説明をし、これを就業規則に盛り込みたい、と。話し終えたとき、思いがけずみんなから同意の拍手があがりました。「いいですね、賛成ですよ」との声も上がりました。

「ちょっといいですか?」と製造部の田籠さんが手を挙げました。 「自分の知人に、お子さんを白血病で亡くされた方がいます。僕ら仲間でドナー登録もしました。けどイザというとき、勤め人は会社を休めるかという不安がやっぱりありました。だから、こんな取り組みをしてくれてとても嬉しいです」

僕は声にならず、うなずきました。本当にありがとう。快く同意してくれた素敵なスタッフたちと一緒に仕事が出来て僕もとても嬉しいです。

この制度は「ドナー登録」を強制するものではありません。しかし若竹屋に勤めるみんなが関心を持ち、その制度を活用できる人がひとりでも現れることを願っています。職場はただ生活のための給与を得るところではなく、我々は仕事を通し、人生を豊かにするための価値を得てゆくのですから。

西日本新聞に大きな記事が!

2004年07月06日 | お酒の学校の十四代目
 
本日付・西日本新聞の夕刊に「お酒の学校」の記事が大きく載りました。お酒の学校は福岡県酒造組合アヴァンティの共同企画。

「お酒の学校」はアヴァンティのコアな読者層(福岡市内の20~30代の女性)を中心に、福岡のお酒を楽しんでもらうための教養講座としてひらいたもの。

受講する女性たちは皆さん魅力的で素敵な方ばかり。そして大した酒豪ぞろい!僕たち講師役の蔵元もタジタジ(死語)です。

画像はアヴァンティ編集部イチの芸達者、女王-アッコ-西っち。

骨髄バンク支援事業 sujibon編(4)

2004年07月05日 | 骨髄バンク支援
 
「九州骨髄バンク推進連絡会議」の緒方さんから早速(速達で!)「骨髄ドナー特別休暇制度」についての資料が届いた(ありがとうございます)。

骨髄バンクに登録をしたひととHLA型が適合するレシピエントが現れるとドナー候補者としてコーディネートが始まる。ドナー候補者の健康状態や本人と近親者の同意が得られ実際にドナーとなった場合、事前のより詳細な健康診断や採血(自己輸血のため)を含め5日程度、仕事を休まねばなりません。そんなとき、会社が「気兼ねなく休んでいいよ」と言えたらいい。

それは若竹屋の経営者である今の僕に出来ること。よし、ちょうど年度がわりだし「就業規則」に「ドナー休暇制度」を盛り込もう。